設計事務所ってどんな仕事してるんでしょうね。
そりゃ設計するのが仕事ですが、図面を描くばかりが設計事務所の仕事ではなく、
調査→企画→設計→積算→工事監理が設計事務所の業務内容となります。
あえて、文字の間を→にしましたが、これらが順番に流れていかないと業務として成り立ちません。
まず、企画するためには敷地や周辺環境、法律などを理解する必要があります。
これが調査です。
企画とはプランニングの事。つまり間取りを考える作業です。
中には設計事務所の仕事はこのプランニングが設計そのものだと捉えている方もいらっしゃいますが、これはほんの入り口にすぎません。
ただし、一番夢があって楽しいです。
また、プランニング後、その配置での地盤の強さを知るためにも調査が必要です。(先日の記事の通り)
調査は、設計段階や工事中など、必要があればどのタイミングでも行います。
企画がまとまって、ようやく設計に入ります。
お客様と詳細の打ち合わせを行い、設計図を作ります。
私にとっては、このタイミングが一番楽しいかなぁ。
閃いたときのドキドキはたまりません。
図面にはデザインそのものを表す意匠図、骨組みを表す構造図、給排水の配管ルートを表す設備図や照明やコンセントの位置を表す電気図、工事方法を指示する仕様図などなど。
外皮計算や光熱費検証なども含まれます。
ほんと盛沢山。
現在、ミニストック-09はこの設計図を必死に作ってる最中。
例えばキッチンは今回、造作することにしました。
間取りを拡大した図面です。
長さや奥行き、隙間や通路の寸法が図示されています。
これだけでも随分と図面らしいですが本領はここから、
このキッチンってどうやって作るの?
が、設計事務所の本当の仕事。
さっきの平面図を骨組みにします。
縦にも切って、どんな骨組みになっているのかを図示します。
実はこれ、単に作り方を考えているわけじゃなくて、その後の作業のためなんです。
その後の作業とは「積算」と「工事監理」
このキッチンっておいくら万円なの?
この材料で組み立てる、この材料が何枚必要ということが図面から読み取れます。
よって、私が積算しても、A工務店さんが積算しても、B工務店さんが積算しても、同じ積算理由になります。
比較がぼやけません。
もういっこ。
このキッチンって何日で作れんの?
積算は職人さんの手間代も必要。
私が作り方考えてるわけですから、どのくらいの日数がかかるか予想できます。
私はこのキッチンの図面を色々考えながら2日半で描きました。
まだ、文字入れが残っているので、作業時間は3日というところでしょうか。
私の見立てでは、大工さんはこのキッチンを2日で作れると思います。
もちろん、どうやったら作りやすいかも考えながら図面を描きます。
それが見積に反映されます。
(そう!、工事よりも設計の方が時間かかってるんですよ!)
また、私から作り方と材料の数量を図示することで、工務店さんからの逆提案が受けやすくなります。
「こっちの方が作りやすいよ」とか、「この似た感じの材料の方が安いよ」とか、
設計事務所と工務店さんの相乗効果が得やすいんです。
逆に何も提案がないと、「この工務店さんはやる気あんのかな」とか、「図面ちゃんと読んでんのかな」とかモチベーションのバロメーターにもなったり。(逆もしかり。中身のない図面を大工さんに見せると、「この程度の図面か」と距離が開いてしまうことを経験的に知っています。若かりし頃に)
あとはやっぱり見た目も大事
出来上がりの状態を細かく指示します。
今回であればキッチンの天板。
ステンレスで作るので、どこで曲げるとか、どのくらいの曲面にするとか。
キッチン正面の扉部分は見た目の主役。
板の張り方の指示はもちろん、どんな風に板を使いまわせば、コストを下げられるのか。
今回、板の寸法を3mm縮めることで、板の使用量を6枚減らせることに気が付きました。
今回の変更で使い勝手は大きく変わりませんが、場合によっては「ちょっと使い勝手悪くなるけど、コストが下げられますよ」とか、「ちょっとコストが上がるけど使い勝手が数段良くなりますよ」とかの再提案ができるようになります。
そして、この完成した図面を基に工事監理を実施して、現場で図面と相違がないかを確認するわけです。
ネイティブディメンションズの平均的な現場監理回数は60回前後。
2日に1回は現場に顔出すペース。(※)
イメージしてたものが実際に出来上がる時の楽しさったら、もう半端ないです。
結局、全部楽しいんです。
だから、こんな長文になるっていう。
設計事務所って、こんなことしてます。
(※)現場監理を大切にしている設計事務所ですので、業務範囲を片道1時間程度の移動範囲とさせていただいております。高速道路利用での1時間の場合は交通費を別途ご請求させていただいております。それよりも遠方の場合は、別途ご相談ください。工事監理の方法やメンテナンス対応、臨時点検(自然災害時)方法について協議をお願いしております。
そりゃ設計するのが仕事ですが、図面を描くばかりが設計事務所の仕事ではなく、
調査→企画→設計→積算→工事監理が設計事務所の業務内容となります。
あえて、文字の間を→にしましたが、これらが順番に流れていかないと業務として成り立ちません。
まず、企画するためには敷地や周辺環境、法律などを理解する必要があります。
これが調査です。
企画とはプランニングの事。つまり間取りを考える作業です。
中には設計事務所の仕事はこのプランニングが設計そのものだと捉えている方もいらっしゃいますが、これはほんの入り口にすぎません。
ただし、一番夢があって楽しいです。
また、プランニング後、その配置での地盤の強さを知るためにも調査が必要です。(先日の記事の通り)
調査は、設計段階や工事中など、必要があればどのタイミングでも行います。
企画がまとまって、ようやく設計に入ります。
お客様と詳細の打ち合わせを行い、設計図を作ります。
私にとっては、このタイミングが一番楽しいかなぁ。
閃いたときのドキドキはたまりません。
図面にはデザインそのものを表す意匠図、骨組みを表す構造図、給排水の配管ルートを表す設備図や照明やコンセントの位置を表す電気図、工事方法を指示する仕様図などなど。
外皮計算や光熱費検証なども含まれます。
ほんと盛沢山。
現在、ミニストック-09はこの設計図を必死に作ってる最中。
例えばキッチンは今回、造作することにしました。
間取りを拡大した図面です。
長さや奥行き、隙間や通路の寸法が図示されています。
これだけでも随分と図面らしいですが本領はここから、
このキッチンってどうやって作るの?
が、設計事務所の本当の仕事。
さっきの平面図を骨組みにします。
縦にも切って、どんな骨組みになっているのかを図示します。
実はこれ、単に作り方を考えているわけじゃなくて、その後の作業のためなんです。
その後の作業とは「積算」と「工事監理」
このキッチンっておいくら万円なの?
この材料で組み立てる、この材料が何枚必要ということが図面から読み取れます。
よって、私が積算しても、A工務店さんが積算しても、B工務店さんが積算しても、同じ積算理由になります。
比較がぼやけません。
もういっこ。
このキッチンって何日で作れんの?
積算は職人さんの手間代も必要。
私が作り方考えてるわけですから、どのくらいの日数がかかるか予想できます。
私はこのキッチンの図面を色々考えながら2日半で描きました。
まだ、文字入れが残っているので、作業時間は3日というところでしょうか。
私の見立てでは、大工さんはこのキッチンを2日で作れると思います。
もちろん、どうやったら作りやすいかも考えながら図面を描きます。
それが見積に反映されます。
(そう!、工事よりも設計の方が時間かかってるんですよ!)
また、私から作り方と材料の数量を図示することで、工務店さんからの逆提案が受けやすくなります。
「こっちの方が作りやすいよ」とか、「この似た感じの材料の方が安いよ」とか、
設計事務所と工務店さんの相乗効果が得やすいんです。
逆に何も提案がないと、「この工務店さんはやる気あんのかな」とか、「図面ちゃんと読んでんのかな」とかモチベーションのバロメーターにもなったり。(逆もしかり。中身のない図面を大工さんに見せると、「この程度の図面か」と距離が開いてしまうことを経験的に知っています。若かりし頃に)
あとはやっぱり見た目も大事
出来上がりの状態を細かく指示します。
今回であればキッチンの天板。
ステンレスで作るので、どこで曲げるとか、どのくらいの曲面にするとか。
キッチン正面の扉部分は見た目の主役。
板の張り方の指示はもちろん、どんな風に板を使いまわせば、コストを下げられるのか。
今回、板の寸法を3mm縮めることで、板の使用量を6枚減らせることに気が付きました。
今回の変更で使い勝手は大きく変わりませんが、場合によっては「ちょっと使い勝手悪くなるけど、コストが下げられますよ」とか、「ちょっとコストが上がるけど使い勝手が数段良くなりますよ」とかの再提案ができるようになります。
そして、この完成した図面を基に工事監理を実施して、現場で図面と相違がないかを確認するわけです。
ネイティブディメンションズの平均的な現場監理回数は60回前後。
2日に1回は現場に顔出すペース。(※)
イメージしてたものが実際に出来上がる時の楽しさったら、もう半端ないです。
結局、全部楽しいんです。
だから、こんな長文になるっていう。
設計事務所って、こんなことしてます。
(※)現場監理を大切にしている設計事務所ですので、業務範囲を片道1時間程度の移動範囲とさせていただいております。高速道路利用での1時間の場合は交通費を別途ご請求させていただいております。それよりも遠方の場合は、別途ご相談ください。工事監理の方法やメンテナンス対応、臨時点検(自然災害時)方法について協議をお願いしております。
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