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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-10(lab)】ウッドデッキでは・・・ない-グランドピアノがある小さい家-

2020-09-10 22:31:44 | ministock-10(lab)
昨日お話した通り、玄関ホール音楽ホールからあちこちにアプローチできるプランとなっていて、その一つは寝室につながっています。

寝室も壁一面にサッシが付いていてそこも障子なので、結果的に寝室も壁2面がすべて障子という不思議空間になっています。
柔らかい雰囲気に包まれて眠りにつけるなんて、毎日いい夢しか見ないんだろうな。

しかも、建物正面に5台分の駐車スペースがあるにも関わらず、建物の裏にあたるこのサッシの向こうには、まだ庭があるというとんでもない配置計画になっています。


という事は、ネイティブディメンションズでは定番とも言えるウッドデッキがあることでしょう。
もちろんあります。


いやいやいやいや、

窓からずれてるし。

大工さんにも、本当にここに作っていいのか2回ほど聞かれました。

もちろん2回とも間違ってないと答えましたけど。

一つ目の理由。
この窓障子じゃないですか。
つまり、どんなに頑張っても外はサッシの半分しか見ることができないんです。
障子の弱点とでも言いましょうか。

だから、片側は開かずの障子とサッシになるんだから、ウッドデッキは半分だけあればよくない?ってのが一つ。

二つ目の理由。
床下に設けたエアコンが東側
2階に設けたエアコンが西側
それぞれのエアコンの室外機をウッドデッキ下に設けたいのがネイティブディメンションズ流。

これは、外気の影響を受けにくくしてエアコンの効率を良くするため。
その織姫と彦星バリに離れたエアコンが出会うためには南面の中央がいいでしょう!ってのが一つ。

三つ目の理由
昨日ご紹介したアレ。
グランドピアノが玄関からは搬入が難しいので、寝室から入れないといけない。
敷地の裏に回り込んで、グランドピアノをウッドデッキ上で取り回すことを考えたら、この位置がベストでしょう!ってのが一つ。

こんな理由があって、めでたく外から見ると何とも言えない位置になりました。

つまり、ウッドデッキとしてまるで考えていない。

納涼にもってこいの怖い話ですねぇ。

世の中にはこんなウッドデッキもあるんです。

最後に予告。
寝室も玄関ホール音楽ホール同様間接照明を採用しています。

調光スイッチも設けて、寝るときに眩しすぎないという効果がありますが、こうしたかったのは別の理由があったから。

見たものがそのまま真実とは限らないんですよ。
ネイティブディメンションズの設計は。

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