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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-03(modern)】雪の設計-現代版最小限住居

2017-03-30 11:34:50 | ministock-03(modern)
雪も消え、春の足音が聞こえ始めた今日この頃。
板金屋さんに屋根に上がってもらいました。

実は、1月から相談を受けていたのですが、屋根からの落雪が尋常じゃないと。
今年は例年よりも雪が降ったそうです。

原因はソーラーパネル。
つるっつるっのガラス面を勢いよく滑ってくるからで、音、量ともに破壊力が抜群過ぎて、怖いし、不安ですという事と、元々期待できない冬の発電だから、いっその事雪が落ちないようにしてくれませんかというご相談でした。

まずは、メーカーにパネルの耐雪荷重を確認した所、構造計算で使用した積雪量よりも耐えられることが分かりました。
また、例年以上に降ったとのことでしたが、実際に構造計算で使用した積雪量と比べてどうだったかを聞くと、そこまでは積もっていないとの事。
とは言っても雪の降る量なんて、人間がコントロールしているわけじゃないので、場合によっては雪下ろしの可能性もあり得ます。

これらを確認して、雪が屋根から落ちにくくする工事を行ってきました。

まずは来年の冬まで様子を見ることになります。

雪が降る地域での雪の検討はとても重要です。
今回は駐車スペースが屋根の下にあるので、駐車スペースには雪を落とさないように施工していただきました。
一方、太陽光発電が付いている屋根は、基本雪を載せない計画として、敷地内に雪を落とすスペースを設けました。

結果として、駐車スペースはうまくいったけど、太陽光発電側の屋根の計画はうまくいきませんでした。

耐震性や省エネ性能などに注目が行きやすいですが、積雪地域においては雪の計画も非常に大切です。
目的が違えば、方法も変わってしまうのが今回の例となりますし、住む地域、住まわれている方の感じ方、価値観でも目的が変わりますので、より密なコミュニケーションが必要となります。

設計段階はもちろんの事、お引渡ししてからのコミュニケーションも大切にしています。




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