native dimensions blog

新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

(室温+表面温度)÷2=体感温度

2015-11-28 02:24:58 | 温熱環境
今日は、数か月も前から楽しみにしていた研ナオコさんの素敵なショータイムに行ってきました。
すっごく楽しかったです。
特に志村けんさんとの「なまたまごぉ~」のコントは最高でした。



じゃなくて、


いや、ショーはきっと素敵だったと思いますが、私は同じ会場の別室で講習会を開催してきました。
建築士会の新潟支部主催で赤外線利用技術の事について、雪国科学(株)の町屋社長をお招きして色々なお話をしていただきました。

これはこれで素敵なショー。



国が定める省エネルギー基準は建物の断熱化に対する技術で遮熱に対しては全く触れられていません。
試験基準がないのがそもそもの話なのでルールの作りようがないんですね。

しかし、私たちは実生活において赤外線の反射技術をごくごく普通に利用しています。
反射式ストーブなんて最古参です。

これをうまく住宅に利用しましょうというのが今日の話のメインです。
よく断熱と遮熱を切り離して売り込みをしているケースも見受けられますが、断熱と遮熱のメリットをうまく共存させながら利用するのが理想と思います。っていうか、そうしないとダメ。

赤外線を反射させて・・・なんて話から入ると、うさん臭っと身構える人もいますが、

土壁や珪藻土の壁に熱を蓄熱して・・・なんて話を始めると、あら素敵ぃと思う方多数。

基本同じ考えです。

すぐ跳ね返すか、いったん溜めてから返すか。タイムラグの違いだけ。

だから、床表面を温めるには天井から輻射熱が出るようにすればいいなんて、斬新とか思いながらそりゃそうだという事になります。

床だけでなくその他の壁も天井も表面が温かい(冷たい)というのはとても重要な役割を持っています。
今日のタイトルそのままですが、私たちの体感温度は室温と表面温度の平均値で決まります。

だから断熱性能の低い建物にいると、空調ガンガン効かせて温度計は20℃以上なのにどことなくひんやりしちゃうのは、床や壁などの表面温度が低いから。

つまり、暖房器具で空気を温めることも大事ですが、それと同時に表面を温めてあげることも大切。
それには赤外線を利用するのが一番効果的ですし、暖房器具を止めてしまえば表面は暖まりにくくなってしまいます。
全館連続暖房は表面を冷まさない作業でもあるんですね。

ちなみに結露防止の役割も含んでいます。

反射技術は夏場もどのように対策するかの設計も非常に重要になってきますが、日射が直接入らないような工夫さえできれば非常に省エネになります。



夏場、外からの赤外線は速攻で反射させて、

冬場、室内の赤外線は家を包むように輻射させる。

コレがポイント。





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