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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【街中の狭小二世帯住宅】構造計算

2015-12-29 02:48:33 | タッチザスカイ!
新しい設計の話がスタートします。

来年から仕様打ち合わせが始まる物件の構造計算を行いました。
許容応力度計算における耐震等級2がネイティブディメンションズの標準です。

毎度毎度のお話ですが、積雪地では建築基準法の仕様規定における構造検討(耐震等級1の事)は向いていません。仕様規定は雪が積もることを想定していないので。
よって、性能表示による構造計算以上の検討が必要(性能表示による構造計算は雪が積もることを想定しているため)ですが、ネイティブディメンションズでは許容応力度計算にて耐震等級2以上を検討しています。

許容応力度計算を採用する理由は、建物の重さを正確に把握して耐震の検討を行いたいから。
なぜ、建物の重さを正確に知りたいかというと、建物の揺れ具合は建物の重さに大きく関係しています。
性能表示の構造計算では建物の重さの根拠が少し曖昧ですので、より正確さを求めて許容応力度計算を採用しています。


と、いう前置きがあり、次も毎度毎度のお話ですが、
構造計算を行った時点で作成した図面はたったの2枚。

1/100の平面図と立面図だけです。
だけど、プランを考えながら構造計画も決めているので、どのタイミングでも構造計算が可能ですし、計算結果がほぼ想定内に納まります。

なんで、構造計算を急がなければいけないのでしょうか。
これから打ち合わせが始まりますから、なーんにも決まっていないのに。

それは、これから色々と使い勝手やライフスタイルの提案をしていく上で、提案したプランがどのような構造なのかを把握していなければ、提案のしようがありません。

例えば、こんな使い勝手にしたいから柱を建てたくないなとか、梁を小さくしたいなとか。
構造計算を終えてれば、柱を抜いて再計算したり、梁を小さくするために梁を組み替えたり、構造を修正しながら使い勝手を良くしていくことができますから、建物のデザインと性能のバランスが崩れることなく打ち合わせを進めることができます。

これって、すごく重要。
建物は格好いいだけじゃなくて、安全で快適でなければいけません。
だから、これらをバランスよく設計するには、すべてを同時進行で考える事が一番です。

住宅の場合、規模が小さいですからね。
これが一人で全部できちゃうっていうのがいいところ。

設計を存分に楽しめます。

という事で次は省エネ計算に進みますか。

性能が後回しじゃなくて、先回りして待ち構えているのがネイティブディメンションズ流です。


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