週末ぽんぽーとで本を借りて読んでました。
家族みんなで図書館に行って、本を借りてくるのが我が家の趣味みたいなところがありますが、そういえば今まで本のご紹介ってこのブログでしたことありませんでした。
面白かった本は今後紹介していきます。
さて、こちらの本。
表紙の文字もデカけりゃ、本文の文字もデカくて、ちょっとシュールな挿絵でくすっと笑えて、とても読みやすい本です。
私はこのブログでも、ホームページでも、(ひっそりFacebookでも)エアコンの消費電力が少ない家をご提案しており、エアコン運転を原則としています。(ただし、無理矢理運転させることはありません。外の方が気持ちよければ、窓開ければいいんです)
いわゆるアクティブ派と言うんでしょうか。(空調で温熱環境をコントロールする考えを持つ人の事)
自然の力を積極的に取り入れて温熱環境をコントロールする住宅をパッシブ住宅と言いますが、この本はパッシブ住宅の解説・紹介本です。
ただ、私は何でもはっきりと線引きするのは好きじゃないんです。アクティブもパッシブもいいとこ取りすればいいと思っているので。
要は、その家が快適がどうかが大切であって、アクティブとパッシブどっちが快適かなんて比較は全く興味ありません。当たり前ですよね。
ただし、新潟では夏よりも冬の方が厳しいので、空調でコントロールする考えをベースに自然の力を取り入れられればと考えています。(つまりアクティブベースにパッシブを付加する考えです)
そしてこの本では、様々な自然利用の設計手法が紹介されています。私も「へぇ」と思うことがいくつかありました。
しかし、これさえマスターすれば、エアコンのいらない家になるとも言えません。このいくつも紹介されている事例をすべて取り入れることは不可能です。
必要なのは、その敷地、家の間取りに対して、どのような工夫をコーディネートするかの技量です。
それが設計士の仕事。
また、この本の考えを中心にした家づくりをする場合、これから「東京」で家を建てようと考えている方には、いい教科書になると思います。
そう、前にも記事にしましたが、今の世間で謳われている省エネは、夏の省エネと冬の省エネが区別されていません。狭い日本ですが、東西南北の地域で冬の気候がまるで違うのが日本の特徴。夏は多少の違いはあっても大体同じ。
夏の特徴はどの地域も大体同じだから、この本の書いてることはどの地域でも当てはまります。しかし、地域によって冬の特徴が違いすぎるので、この工夫が冬に邪魔する事も出てきます。
この本には冬の工夫も紹介されていますが、冬に日射があって、風も大して吹かなくて、雪が積もらないことが前提で紹介されています。もし、日が差さなくて、風が強くて、雪が積もっていたらと思いながら読んでいただくと、気が付いていただけると思います。
いずれにしても、温熱環境の世界は理屈っぽい世界で、取っ付きにくいところがありますが、そのアレルギーが全く出ないとても親切な本です。
4コマ漫画を読んでいるような小気味よいリズムで自然エネルギーの利用手法を学べるのでぜひご一読を。
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