一般的な木造の住宅は、建築基準法上「4号建築物」と呼ばれていまして、この4号建築物の構造検討については、大きく分けて3種類あります。
検討の簡単な順番に並べると、建築基準法の仕様規定による方法、品確法の性能表示による方法、建築基準法の許容応力度設計による方法となります。
なんで3種類も検討方法があるんだろうという気もしますが、そもそも建物の大小で、仕様規定か許容応力度設計に分けられていたんですが、2000年に建物の性能を評価するためにランク分けした、品確法の性能表示が加えられたということで3種類になりました。
ちなみに、皆さんの今のご自宅はどういった構造検討で計画された建物かご存知ですか。
木造の住宅の場合、ほとんどが仕様規定による方法だと思うんですが、その方法について説明を受けた方はいますでしょうか。さらに、ついでに聞くと設計士と打ち合わせをしましたか。
営業さん任せだったとか、大工さん任せだったとかという方、ちょっと待ってください。建物の設計はあくまでも、設計士が行っています。また、そのための資格も持っています。
建築基準法は最低限の基準であり、条件の設定方法によって、大きく結果は変わります。
仕様規定による方法は、その条件設定された時期が古いため、建物の重量が現在と比べると軽い値になっているということと、雪の多い地域であっても、雪の事が考慮されていないというちょっと心配な部分もあります。
ですので、仕様規定のままで設計するにおいても、割増的な考えが必要になりますし、性能表示であれば、その条件設定が現代に即しているとか、許容応力度設計であれば、条件設定が具体的にできるようになり、より正確に、コストも踏まえて安全な建物を計画することが可能になります。(コストを踏まえるというのは、手抜きをするということではなく、過剰な設計を抑えるという意味です)
仕様規定をどの程度割り増しして考えるかというのも、だいぶ曖昧な考えですが、だからこそ、設計士がどういった考えを持って、大切な住宅を考えているのかといった会話が必要になってくると思います。
医者に行って、先生と面談せずに、又聞きで看護婦さんから病状を聞いて帰ってくる人はほとんどいないと思います。
それが、小さな診療所でも、大きな総合病院でも、必ず先生と面談されるはずです。
ですので、住宅も、小さな工務店とか大きなハウスメーカーとかに関わらず、設計士と会話をしてください。
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