私が電気自動車(日産リーフ)に乗って4年が経過し、改めて電気自動車について考えてみました。
世界のEVシフトは加速
世界ではガソリンや軽油を使う自動車から、EV(電気自動車)へのシフトを加速させる動きが活発になっています。
・EU+英国の2020年の自動車販売におけるEVの割合は約5.6%。
・中国の2020年の自動車販売におけるEVの占める割合は約4.4%。
・アメリカの2020年の自動車販売におけるEVの割合は約1.8%。
日産リーフ(自宅)
日本のEV販売はわずか0.6%
しかし、日本では電気自動車の普及が遅々として進んでいないのが実情です。2020年(1〜12月)のEVの新車販売台数は約1万5,000台となっています。乗用車全体の販売台数が約250万台なので、EVは全体の約0.6%しかありません。
2020年の燃料別新車販売台数(乗用車)の割合
国内メーカーの電気自動車(EV)は、三菱自動車が2009年に「i-MiEV」を、日産自動車が2010年に「リーフ」の発売を開始して以降、10年以上が経過しています。しかし、世界最大手のトヨタがHVに固執して、EVに消極的だから普及が進まないのではないかと思われています。
ハイブリッド(HV)プリウス(トヨタ自動車webカタログより)
トヨタがEVに大きく舵を切る
しかし、トヨタ自動車は2021年12月、EV(電気自動車)の2030年世界販売台数を200万台から350万台と大幅に上方修正する計画を発表しました。一気にEVシフトに舵を切り、今年はその状況が大きく変わろうとしています。EV少数派の悲哀を舐めてきた私としては大いに期待しています。
トヨタのEVラインナップ(2030年までに16車種のバッテリーEVを展開)
EVのメリット
ここで私の4年間の経験から、EVのメリット、デメリットを整理してみたいと思います。
今後、EVを検討される方の参考になれば幸いです。
<ランニングコストが安い>
私は年間10,000~12,000km走行なので、ガソリン代(2500㏄クラス)は月15,000円前後でした。しかし、EVでは全国に約30,000基ある急速充電器を月会費2,200円で使い放題で利用しています。
リーフ(自宅)の累計走行距離(4年で47,000km)
<車の保守の維持経費が安い>
EVは部品点数が3万点にもおよぶとされるガソリン車の6割しかありません。従って、車検時や6カ月点検でも部品交換がほとんど必要ありません。
<日産EV アリア(日産自動車webカタログより)>
また、車の点検維持費も圧倒的に安く済みます。オイル交換やブレーキパッド交換も不要です。私が過去4年間、車検と6カ月点検を含め、部品交換したのはタイヤ交換1回とワイーパーブレード交換3回のみです。
<日産EVリーフ(日産自動車webカタログより)>
電気自動車にはエンジンオイルがありませんのでオイル交換は必要ありません。また、電気自動車にもラジエーターはありますが、ガソリンを燃やしているわけではありません。なので、ずっと小型で、ラジエーター液も基本的には交換不要です。
<三菱自動車 軽商用EV ミニキャブ・ミーブ(三菱自動車webカタログより)
ブレーキも電気自動車ではほとんどの場合、回生ブレーキという減速方法が取られています。従って、ブレーキパッドやブレーキディスクの減りも非常に少なく、廃車まで交換は不要です。
<ホンダ 超小型EV「MC-β」(ホンダwebカタログより)
<加速性能が高く、巡航時の音が静か>
電気自動車のもう一つの魅力は加速性能と停車時、加速時、巡航時の静かさです。
アクセルを踏んだ瞬間一気にグッと加速する感覚と、モーター音が非常に静かで車内は快適です。
<EVとガソリン車の加速性能>
EVのデメリット
<車両価格が高い>
ガソリン車に比べ、車両本体価格がまだまだ高く(日産アリアは5,390,000円~、日産リーフは3,326,400円~)ガソリン車のように気軽に購入できません。
<トヨタEV bZ Compact SUV バッテリーEV戦略に関する説明会より>
<航続距離が短い>
EVは基本的には自ら充電する機能は持っておらず、バッテリーの電池がなくなれば機能しなくなります。充電機能のないEVの最大の欠点は、走行できる距離の制約(現リーフで実質約200キロ、最新モデルのリーフで公称460キロ)があり、頻繁に充電する必要があることです。
<トヨタEV bZ Large SUV バッテリーEV戦略に関する説明会より>
<充電に時間がかかる>
ガソリン車の給油5分程度に対し、EVを満充電するのに急速充電で30分、普通充電で約8時間かかります。欠電が心配なので、私は近くのショッピングモールの無料の充電ステーションで、急速充電するのが趣味になっています。(笑)
(自宅でも充電はできますが電気代がかかるので・・・)
<トヨタEV bZ SDN バッテリーEV戦略に関する説明会より>
<寒冷地での運転は不安>
雪道での渋滞に巻き込まれた場合、暖房をつけっぱなしでも一酸化炭素中毒になる心配はありません。しかし、バッテリー容量の関係で長時間エンジンをかけ続けると、欠電で暖房できなくなる心配があります。
<トヨタEV bZ Small Crossover バッテリーEV戦略に関する説明会より>
<充電ステーションが少ない>
全国津々浦々どこにでもあるガソリンスタンドと違い、充電ステーションはまだまだ整備されていません。(全国で約30,000基)したがって、長距離ドライブにはストレスが溜まります。
<トヨタEV bZ4X バッテリーEV戦略に関する説明会より>
私のように年間12,000km前後の走行距離で仕事や通勤に使わず、市街地走行中心のドライバーにはメリットの多い電気自動車です。しかし、全ての新車登録をガソリン車に置き換えるには、車両価格、航続距離、充電ステーションの整備等、まだまだ解決すべき課題の多い電気自動車です。
世界のEVシフトは加速
世界ではガソリンや軽油を使う自動車から、EV(電気自動車)へのシフトを加速させる動きが活発になっています。
・EU+英国の2020年の自動車販売におけるEVの割合は約5.6%。
・中国の2020年の自動車販売におけるEVの占める割合は約4.4%。
・アメリカの2020年の自動車販売におけるEVの割合は約1.8%。
日産リーフ(自宅)
日本のEV販売はわずか0.6%
しかし、日本では電気自動車の普及が遅々として進んでいないのが実情です。2020年(1〜12月)のEVの新車販売台数は約1万5,000台となっています。乗用車全体の販売台数が約250万台なので、EVは全体の約0.6%しかありません。
2020年の燃料別新車販売台数(乗用車)の割合
国内メーカーの電気自動車(EV)は、三菱自動車が2009年に「i-MiEV」を、日産自動車が2010年に「リーフ」の発売を開始して以降、10年以上が経過しています。しかし、世界最大手のトヨタがHVに固執して、EVに消極的だから普及が進まないのではないかと思われています。
ハイブリッド(HV)プリウス(トヨタ自動車webカタログより)
トヨタがEVに大きく舵を切る
しかし、トヨタ自動車は2021年12月、EV(電気自動車)の2030年世界販売台数を200万台から350万台と大幅に上方修正する計画を発表しました。一気にEVシフトに舵を切り、今年はその状況が大きく変わろうとしています。EV少数派の悲哀を舐めてきた私としては大いに期待しています。
トヨタのEVラインナップ(2030年までに16車種のバッテリーEVを展開)
EVのメリット
ここで私の4年間の経験から、EVのメリット、デメリットを整理してみたいと思います。
今後、EVを検討される方の参考になれば幸いです。
<ランニングコストが安い>
私は年間10,000~12,000km走行なので、ガソリン代(2500㏄クラス)は月15,000円前後でした。しかし、EVでは全国に約30,000基ある急速充電器を月会費2,200円で使い放題で利用しています。
リーフ(自宅)の累計走行距離(4年で47,000km)
<車の保守の維持経費が安い>
EVは部品点数が3万点にもおよぶとされるガソリン車の6割しかありません。従って、車検時や6カ月点検でも部品交換がほとんど必要ありません。
<日産EV アリア(日産自動車webカタログより)>
また、車の点検維持費も圧倒的に安く済みます。オイル交換やブレーキパッド交換も不要です。私が過去4年間、車検と6カ月点検を含め、部品交換したのはタイヤ交換1回とワイーパーブレード交換3回のみです。
<日産EVリーフ(日産自動車webカタログより)>
電気自動車にはエンジンオイルがありませんのでオイル交換は必要ありません。また、電気自動車にもラジエーターはありますが、ガソリンを燃やしているわけではありません。なので、ずっと小型で、ラジエーター液も基本的には交換不要です。
<三菱自動車 軽商用EV ミニキャブ・ミーブ(三菱自動車webカタログより)
ブレーキも電気自動車ではほとんどの場合、回生ブレーキという減速方法が取られています。従って、ブレーキパッドやブレーキディスクの減りも非常に少なく、廃車まで交換は不要です。
<ホンダ 超小型EV「MC-β」(ホンダwebカタログより)
<加速性能が高く、巡航時の音が静か>
電気自動車のもう一つの魅力は加速性能と停車時、加速時、巡航時の静かさです。
アクセルを踏んだ瞬間一気にグッと加速する感覚と、モーター音が非常に静かで車内は快適です。
<EVとガソリン車の加速性能>
EVのデメリット
<車両価格が高い>
ガソリン車に比べ、車両本体価格がまだまだ高く(日産アリアは5,390,000円~、日産リーフは3,326,400円~)ガソリン車のように気軽に購入できません。
<トヨタEV bZ Compact SUV バッテリーEV戦略に関する説明会より>
<航続距離が短い>
EVは基本的には自ら充電する機能は持っておらず、バッテリーの電池がなくなれば機能しなくなります。充電機能のないEVの最大の欠点は、走行できる距離の制約(現リーフで実質約200キロ、最新モデルのリーフで公称460キロ)があり、頻繁に充電する必要があることです。
<トヨタEV bZ Large SUV バッテリーEV戦略に関する説明会より>
<充電に時間がかかる>
ガソリン車の給油5分程度に対し、EVを満充電するのに急速充電で30分、普通充電で約8時間かかります。欠電が心配なので、私は近くのショッピングモールの無料の充電ステーションで、急速充電するのが趣味になっています。(笑)
(自宅でも充電はできますが電気代がかかるので・・・)
<トヨタEV bZ SDN バッテリーEV戦略に関する説明会より>
<寒冷地での運転は不安>
雪道での渋滞に巻き込まれた場合、暖房をつけっぱなしでも一酸化炭素中毒になる心配はありません。しかし、バッテリー容量の関係で長時間エンジンをかけ続けると、欠電で暖房できなくなる心配があります。
<トヨタEV bZ Small Crossover バッテリーEV戦略に関する説明会より>
<充電ステーションが少ない>
全国津々浦々どこにでもあるガソリンスタンドと違い、充電ステーションはまだまだ整備されていません。(全国で約30,000基)したがって、長距離ドライブにはストレスが溜まります。
<トヨタEV bZ4X バッテリーEV戦略に関する説明会より>
私のように年間12,000km前後の走行距離で仕事や通勤に使わず、市街地走行中心のドライバーにはメリットの多い電気自動車です。しかし、全ての新車登録をガソリン車に置き換えるには、車両価格、航続距離、充電ステーションの整備等、まだまだ解決すべき課題の多い電気自動車です。