Ninbuのスマホで撮った花だって美しい!

サイクリング・テニス・散歩等の道すがら、公園・野原・湖畔・川辺等で見つけた美しい花をスマホで撮っています。

9月の花のアルバム ②

2023-10-11 | みんなの花図鑑

先回の続きです。⇒ 9月の花のアルバム ① 2023-10-06

今回も、先回同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。

宇多田ヒカル - 花束を君に

 

 

日本在来種の身近な場所にごく普通に生える1年草です。庭先や植木鉢の中に自然と芽生えてくることもあります。茎の先端から数本の「花序枝」がのび、その先に黄土色の穂をつけます。

遠目になるとまるで線香花火のような繊細な姿をしています。しかし、実は強い繁殖力をもち、刈っても刈ってもすぐにまた大きくなる厄介な雑草なんです。

本種の由来になるカヤツリ(蚊帳吊)とは、蚊帳を吊ったときの四角形を表したものです。切った茎の両端から真ん中に向かって裂いていくと、四角形ができることに由来します。

<カヤツリグサ(蚊帳吊草) カヤツリグサ科カヤツリグサ属>
9/13 北柏ふるさと公園

 

 


沖縄を除く日本各地に分布するシソ科の多年草。山野の林縁や野原に自生し、特に谷間などの半日陰地に多く生息します。

開花は晩夏~初秋で、葉の脇から伸びた花茎に10輪前後が大きな円を描くように咲きます。花は唇形で、上唇はさらに二つに、下唇は三つに裂けるため、花弁が5枚あるように見えます。

花の後にできる果実には4つの種子がきっちりと納まります。種子に綿毛や翼はなく、黒褐色に熟すとそのまま果皮から落下します。

名前の由来は、飛び出した雄しべと花の形が雁(カリ)に似ているということだが、別名のホカケソウ(帆掛草)のほうが判りやすいように思えます。

<カリガネソウ(雁金草) シソ科カリガネソウ属>
9/26 あけぼの山農業公園

 

 

 

カモの仲間は日本で30種を越えますが、ほとんどが「冬鳥」なので春夏にはいなくなります。春夏もいて普通に繁殖するのは本種だけです。

くちばしの先が黄色いのも特徴。ひなは「ピヨピヨ」と鳴くが、成鳥はアヒルに似たしわがれ声です。くちばし以外でカルガモを見分けるには、腰の部分に見える白い三日月模様がポイントです。

カモは寒さとともに派手な衣装に衣替えをして、冬の間にメスに求愛してペアが誕生します。しかし、秋冬もオスが地味なままなのは本種だけ。日本で繁殖するカモがほかにいないので、オスは派手になる必要がなかったのではないかと考えられています。

<カルガモ カモ目カモ科 全長約61cm>
9/26 アンデルセン公園

 

 


熱帯アメリカ原産。毎年花を咲かせる多年草で、日本には江戸時代前期に渡来し、現在では河原などで半野生化しているものが見られます。

現在の品種の多くは、1850年ごろからアメリカ、フランス、イタリアなどで、さまざまな原種間で交配を繰り返して作出された品種で、ハナカンナと呼ばれています。

春に球根を植え付けて夏~秋に花を楽しめ、花色は緋色、ピンク、オレンジ、黄色、白などがあり、葉に斑点や模様のはいるものも多く非常にカラフルです。

<カンナ(美人蕉) カンナ科ダンドク属(カンナ属)>
9/26 アンデルセン公園

 

 

 

日本全土、朝鮮半島、中国、東シベリアに広く分布する多年草です。日当たりのよい草原に見られますが、国内ではそのような場所が激減したため絶滅危惧種になっています。

古来より美しい花が人々に愛され、万葉集のなかで秋の七草と歌われている朝貌と表記されています。秋の七草の始まりは奈良時代、山上憶良が万葉集で詠んだ歌が由来とされます。

「秋の野に咲いている花を、指を折って数えてみれば、七種類の花がある」といった内容の和歌です。

<キキョウ(桔梗) キキョウ科キキョウ属>
9/26 柏の葉公園

 

 

 

キク科ヒマワリ属の多年草で、食用とされるのはその肥大した根の部分です。北アメリカが原産とされ、日本には江戸時代末期に家畜の飼料用として導入され、「豚いも」とも呼ばれていたようです。

9月から10月にかけて黄色い菊に似た花を咲かせ、その後秋には地上部が枯れ、地中に塊茎を作ります。収穫されるのはそれからとなり、11月以降に掘り出されます。

<キクイモ(菊芋) キク科ヒマワリ属>
9/13 あけぼの山農業公園

 

 

 

原産地はオーストラリア以外の熱帯、亜熱帯地域で、2000種ほどの原種と、その数倍の交配種があると言われる、非常に多彩な植物です。

ベゴニアには多彩な種類がありますが、大きく分けると8種類に分けることができます。その中の一つが本種です。ベゴニアの中でも特に種類が多く、600種以上が知られています。

節があり、直立性の茎を持つグループで、スッと伸びた茎とシャンデリアのように咲き誇る花が特徴です。

<キダチセイベゴニア(木立性ベゴニア) シュウカイドウ科ベゴニア属>
9/27 アンデルセン公園

 

 

日本在来の1年草で、日当たりのよい場所にごく普通に生え、しばしば群生します。花の穂が出ていれば一目瞭然ですが、花が咲く前の段階だと取り立てて特徴はないため、慣れないと見つけるのは難しいかもしれません。

花の穂は茎の先につきます。早いものは7月ごろからちらほらと花をつけはじめますが、花数が増えて見ごたえがあるのは秋になってからです。

名前の由来は諸説ありますが、一番しっくりとくるのが「穂から来ている」という説です。穂には細長いがくと苞があり、ふさふさとして見えます。そして小さいため、孫サイズのキツネの尾に見立てたから本種の名前になったというものです。

<キツネノマゴ(狐の孫) キツネノマゴ科キツネノマゴ属>
9/13 あけぼの山農業公園

 

 

 

日本で育つ本種は草丈30~100cmほどで、一般的なコスモスより背が低くて、深い切れ込みと幅のきいた葉っぱが特徴です。

もともと、黄色とオレンジ色の花しかなかった本種ですが、1966年以降品種改良によって赤色の品種も流通するようになりました。

花期が長く、害虫の被害も少ない上に、やせた土地でも育つ事から、園芸品種の一つとして広く栽培されています。

キク科に属する一年草で、コスモスの仲間であること、花の色が黄色やオレンジしかなかったことから本種の名前で呼ばれるようになりました。

<キバナコスモス(黄花コスモス) キク科コスモス属>
9/13 あけぼの山農業公園

 

 

 

地中海沿岸~中央アジア原産の多年草。本種は最もよく栽培されている品種で、学名はステルンベルギア・ルテアです。

1つの球根から2〜3本の花茎を出し、花は高さ10~25cmの花茎の先に単生し、クロッカスに似た黄色い花を咲かせます。葉は夏前には枯れ、夏は休眠します。

<キバナタマスダレ (黄花玉簾) ヒガンバナ科キバナタマスダレ属(ステルンベルギア属)>
9/13 あけぼの山農業公園

 

 

 

台湾、中国本土及び朝鮮半島など東アジアの山野に広く見られ、欧米では観賞用に栽培されます。日本全国の低山や林縁、沿海地、川岸に分布するクマツヅラ科の落葉樹です。

<Wikipedia(Sten Porse、CC-BY 3.0)より>

開花は7~9月で、枝先や上部にある葉の脇に複数が円錐状に集まって垂れ下がります。花は直径2~3センチの筒状。先端は深く五つに裂け、満開時には全開します。

花の後にできる果実は直径6~7ミリの球形。10~11月、光沢のある藍色に熟す頃には、果実を覆っていた卵形の萼が紅紫色の星形となって開き、そのコントラストが人目を惹きます。

<クサギ(臭木) シソ科クサギ属>
9/26 柏の葉公園

 

 

 

原産地は北アメリカで、宿根フロックスやフロックス・パニュクラータやの名前でも流通している6~7月頃に咲く多年草です。

花は小さく2センチほどの合弁花がまとまって咲きます。花の色はピンクが多いですが、他にも青紫や白、紫などがあります。中心部の色が白く抜けるものもあり、ツートンカラーが楽しめます。

本種はキョウチクトウに葉や草の形が似ていることからその名がつけられました。

<クサキョウチクトウ(草夾竹桃)  ハナシノブ科クサキョウチクトウ属>
9/27 アンデルセン公園

 

 

 


日本と朝鮮半島南部原産。北海道西南部から本州、四国、九州の屋久島まで、および朝鮮半島に分布します。

雌雄同株で、5月~6月くらいに開花します。雄花はクリーム色の花穂を房状に咲かせ、雌花は雄花の付け根辺りに小さな花を咲かせます。花の匂いは、いい香りとは言えないのではないかと思います。

本種は野菜と間違えられやすいのですが、野菜ではなく木に実る果物です。

<クリ(栗) ブナ科クリ属>
9/26 あけぼの山農業公園

 

 

日本には野生種は存在せず、インドなどの熱帯アジア原産の植物です。平安時代以前に大陸から渡ったとされ、万葉集に「韓藍(カラアイ)」の名称で登場しています。

日本原産ではない植物ですが、日本の気候が生育に適するため、日本での品種改良が盛んで、世界で園芸品種や切り花品種として流通している本種はほぼすべて日本で育種されたもののようです。

「花に見える部分は本当は花ではなく、隠れて小さい花が付いている」というパターンの植物は、アジサイやカラーなど、とても多いですが、本種の花もそのタイプです。

<ケイトウ(鶏頭) ヒユ科ケイトウ属>
9/13 北柏ふるさと公園

 

 

 

別名ホウキギ(箒木)・ホウキソウ(箒草)などと呼ばれる雌雄同株の一年草で、ふんわりとした草姿がユニークでかわいらしい非常によく増える植物です。

最初は緑色の樹形ですが、秋になると紅葉しとても鮮やかで美しい赤に変化します。茨城県の国営ひたち海浜公園では、広大な敷地に植え付け、夏から秋の観光名所となっています。

<コキア(箒木) アカザ科ホウキギ属>
9/13 北柏ふるさと公園

 

 

 

南アメリカと北アメリカにかけての熱帯に、20種ほどが分布しています。食用にされるトウガラシと同属ですが、色とりどりのカラフルな実を観賞します。

最初は緑の実も、赤~黄色・紫など様々な色に変化します。実の形は丸から円錐状のものなどがあります。初夏~初秋に咲く白い花は小さく目立ちません。

葉は濃緑で実との対比が鮮やかです。斑入り葉や黒紫葉の品種もよく出回っています。本来は多年草あるいは常緑低木ですか寒さに弱いので一年草扱いにします。

<ゴシキトウガラシ(五色唐辛子) ナス科トウガラシ属>
9/27 アンデルセン公園

 

 

 

メキシコを中心に約20の野生種が知られています。野生種はメキシコの高原が故郷、夜が長くなると花芽を作る「短日植物」で秋以降に花を咲かせます。

近年は、それほど日の長さに影響されずに開花する早生品種が主流になり、春にタネをまいて夏から開花を楽しむケースがふえています。

明治に渡来した外来種で、和名は「秋桜(あきざくら)」と読みます。これを「コスモス」と読ませたのが、昭和52年に山口百恵さんが歌った「秋桜」という歌謡曲が大ヒットしてからです。

この曲を作詞作曲した、さだまさしさんが、「秋桜」を「コスモス」と読ませて、一般化しました。「秋桜」と書いて「コスモス」は図鑑や難読漢字にも取り入れられるほど一般化しています。

<コスモス(秋桜) キク科コスモス属>
9/26 あけぼの山農業公園

 

 

主として葉を観賞する東南アジア原産のシソ科の植物で、日本では園芸的には一年草扱いとされます。暑さに強く観賞期間が長いこと、群植すると特に見栄えがするので公共花壇などによく利用されます。

葉形や葉色、葉の大きさ、色合いなど様々な品種があり、園芸品種は100を超えています。

生長期は、4月~6月と9月~10月で、花に負けない華やかな株姿で、鮮やかな色彩の葉を楽しめます。

<コリウス(金襴紫蘇) シソ科コリウス属>
9/27 アンデルセン公園

 

 

 

本種は中東の方から中国を経て日本に渡ってきました。寿命の長い樹木で、独特の形状の果実を付けることで有名な落葉高木です。

幹は細く灰褐色をしていて、光沢のある明るいグリーンの小さな葉をつけます。枝に小さなトゲがあるのも特徴です。日当たりがよければ花付きがよく、実もたくさん収獲できるので、昔から庭木として好まれてきました。

実の中にはぎっしりと、ボルドーカラーの宝石のような小さな実が詰まっています。この小さな実は食用になり、ジュースやジャムの他、生食もできます。

<ザクロ(柘榴) ミソハギ科>
9/27 アンデルセン公園

 

 

 

日本特産の花木であり、暖地の林内や林縁に自生します。晩秋~冬に咲く花を観賞するため、庭木や鉢植えに多く使われています。

花の後にできる果実は直径1.5~2センチほどの球形で、ツバキよりも小さい。翌年の花が咲く10月頃に熟すと三つに裂け、中から黒褐色の種子が三粒ほど顔を出します。

果実から採取される油は良質で、食用油や髪油として使うことができます。種子を蒔けば繁殖できますが、栽培品種は実生ではなく、挿し木や接ぎ木で増やすのが一般的です。

<サザンカ(山茶花) ツバキ科ツバキ属>
9/26 柏の葉公園

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「9月の花のアルバム ②」 20品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「9月の花のアルバム ③」に続きます。