大安吉日の10月23日、妻と二人で東国三社(とうごくさんしゃ)巡りをしてきました。私たちの三社巡りは4年ぶり2回目になります。
わが家のある千葉県柏市から、三社を巡った走行距離は153Km、走行時間4時間23分、平均電費(燃費)9.6km/kwh、平均車速34km/hでした。
「東国三社(とうごくさんしゃ)」とは、茨城県にある「鹿島神宮」と「息栖(いきす)神社」、千葉県にある「香取神宮」の三社をまとめた呼び名です。
<鹿島神宮 鳥居>
江戸時代、東国三社に参拝することは「下三宮参り」と称され、関東より北の人は、三重の伊勢神宮を参拝する「お伊勢参り」の帰りに立ち寄る慣習があったとされています。
<息栖神社 鳥居>
今では、伊勢神宮に一度参拝するのと同じ御利益をいただけるということで、現在でも参拝する人が多くいるようです。
<香取神宮 鳥居>
鹿島神宮の主祭神は武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)、香取神宮の主祭神は経津主大神(ふつぬしのおおかみ)だと言われています。
<鹿島神宮 拝殿>
この二神は天照大神(あまてらすおおみかみ)に遣われて大国主命(おおくにぬしのみこと)に国を譲ってもらえるよう交渉をしました。これが「国譲り」の伝説です。
<香取神宮 拝殿>
そして、その交渉を平定に導くために二神を先導し全国を案内したのが、息栖神社のご神祭である久那戸神 (くなどのかみ)と天鳥船命 (あめのとりふねのみこと) だったそうです。
<息栖神社 拝殿>
鹿島神宮の「御船祭」では息栖神社が先導船を務めることからも、神話の信憑性が伺えます。「御船祭」は、12年に一度のお祭りです。
<鹿島神宮 御船祭り 茨城県HPより>
鹿島神宮の御祭神が約3,000人の大行列、約120艘の大船団と共に航海に出て、香取神宮の御祭神と水上で出会うというものです。次回は2026年に開催されます。
<香取神宮 神幸祭 wadablog.comより>
<東国三社トライアングル>
地震を引き起こす大なまずを地中に抑え込んでいると言われている要石は、鹿島神宮と香取神宮にもあります。
<鹿島神宮 要石>
鹿島神宮の要石には、水戸藩2代藩主・徳川光圀が、その深さを確かめようと1週間にわたって掘らせたものの、どこまで掘っても底が知れず諦めたという逸話も残っています。
<鹿島神宮 要石>
要石の大きさはかなり大きく、それぞれが地中でつながっているという伝説もあり、鹿島神宮では「大なまずの頭」を、香取神宮では「大なまずの尻尾」を押さえていると言われています。
<香取神宮 要石>
ですから、鹿島神宮は「何かを始める場所」、香取神宮は「決意する場所」とも言い伝えられています。
<香取神宮 要石>
息栖神社のある神栖市から、利根川を挟んで隣にあるのが「香取神宮」のある香取市。鹿島神宮と同様2,600年以上の歴史を誇り、全国に約400社ある香取神社の総本社です。
<本殿>
千葉県香取市に位置し、古くから伊勢神宮、鹿島神宮と並んで神宮の名称を使うことが許された数少ない神社です。
<総門>
日本書紀にも登場する武術の神様「経津主大神(ふつぬしのおおかみ)」を祀り、勝運・交通・災難除けなどにご利益があります。
<楼門>
鹿島神宮とともに関東の東を護る地域全体の守護神として、千葉県最強の霊力を持っていると言われています。
<参道>
香取神宮は「意を決する場所」としても知られています。仕事運やこれから何かを始める方には道開きにも御利益があるとされています。
<御朱印>
<息栖神社>
鹿島神宮、香取神宮とともに東国三社と呼ばれ、古くから信仰を集めてきた茨城県に位置する息栖神社です。
<本殿>
鹿島神宮と香取神宮に祀られる二神が武神や神剣の神であるのに対して、息栖神社は武神の乗り物であった「天鳥舟(あめのとりふね)」の神が祭られています。
<神門>
また、鳥居は海の方向へ向いており、航海・交通の神様としても有名です。大鳥居の両側には「忍潮井(おしおい)」と呼ばれる四角い井戸があります。
<一の鳥居>
この井戸こそが息栖神社の主神である「岐神(くなどのかみ)」です。数ある日本の神様の中でも特に珍しい、"井戸の神様"です。
<忍潮井(おしおい)>
忍潮井の底に沈められた瓶は水が澄んだ時にしか姿を表さないことから、その姿を見ると幸運が訪れるとされています。
<女瓶(目がめ)>
大きな鳥居の下には男瓶(おがめ)、小さい鳥居の下には女瓶(目がめ)があり、良く見えるとご利益があるといわれています。
<男瓶(おがめ)>
息栖神社では元々、男瓶の水を女性が、女瓶の水を男性が飲むと、二人は結ばれるという言い伝えがあります。
<御朱印>
<鹿島神宮>
2,600年以上前に創建されたという関東最古の神社であり、全国に約600社あるという鹿島神社の総本社です。
<楼門>
茨城県鹿嶋市に位置し、かつての常陸国(ひたちのくに)で最も格式が高いとされた一宮にあたります。
<祈祷殿>
本殿・石の間・幣殿・拝殿の4棟は、徳川家2代将軍・秀忠が寄進したもの。古くから鹿島神宮が特別視されてきた証とも言えます。
<奥宮>
また、鹿島神宮は勝利の神様としても有名です。昔から戦や旅に出る人が、出発前に安全や武運を祈って鹿島神宮に参拝する「鹿島立ち」という風習がありました。
<仮殿>
仕事や人生における開運の御利益があり、「勝運」がつくということで、スポーツ選手のお参りも多いようです。
<参道>
地元の強豪サッカーチーム「鹿島アントラーズ」も新年の挨拶に来る有名なパワースポットです。
<御朱印>