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習近平氏の訪日

2009-12-12 20:50:36 | 特例ご引見問題
今月14日から、中国の習近平国家副主席が訪日する。習氏は次期国家主席の有力候補とされている人物であり、今回の訪問は有意義なものとなろう。

しかし、看過できぬニュースがあった。15日に天皇陛下が習氏をご引見になるというのだ。http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091211/plc0912111415009-n1.htm 勿論、陛下が中国の要人と面会されるのは何も問題はない。しかし、今回はそうはいかない。

宮内庁の羽毛田長官によれば、陛下のご引見については「1カ月以上前に外務省から願い出ていただくのをルール」としているという。陛下のご不例といった事情から鑑みれば、当然のことであろう。ところが同氏によれば、今回のご引見について外務省から連絡があったのは先月26日であり、同氏はその「ルール」違反なので「1カ月を切った申し出は応じかねる」と答えたという。しかし、その後平野官房長官から2度電話があり、平野氏は「日中関係の重要性にかんがみ、内閣としてはぜひお願いしたい」、「総理の指示を受けての要請だ」と発言したという。羽毛田氏によれば、1度目は断ったものの、「宮内庁も内閣の一翼を占める政府機関である以上…指示に従うべきなので、誠に心苦しい思いで陛下にお願いした」とし、同氏は「二度とこういうことがあってほしくない」とも述べた。同氏はまた、天皇の政治利用への懸念についても触れている。http://sankei.jp.msn.com/culture/imperial/091212/imp0912120002000-n1.htm

中国側が強く要望したことを、「ルール」を捻じ曲げてまで易々と受け入れた。これは、天皇の政治利用、対中外交、そして陛下のご不例への配慮という3つの点で極めて憂うべき事態であると思われる。

日中関係が重要であり、習氏が重要人物というのは理解できるが、だからといって皇室の国際親善においてまでそれを理由に中国を特別扱いにすることは、「天皇の政治利用」というほかないであろう。また、産経新聞が言う様にhttp://sankei.jp.msn.com/culture/imperial/091212/imp0912120257001-n1.htm、「対中交渉で足元を見透かされる恐れ」もあり、対中外交において、良からぬ影響が起こる可能性もある。また、宮内庁の「ルール」が陛下のご不例を考慮したものであったことから鑑みて、その「ルール」を破ることは、鳩山内閣は陛下のご体調を考慮しない内閣と判断されても仕方ないであろう。陛下の御在位二十年記念式典での「『天皇皇后両陛下、どうか、これからも、ますますご健康であられますように』と、心から申し上げたい」、「これは、両陛下を敬愛する国民全ての偽らざる気持ち」という首相の言葉は何であったのか。http://www.kantei.go.jp/jp/hatoyama/statement/200911/12gozaii_sikiji.html

鳩山内閣では以前にも、岡田外相が国会での陛下のお言葉を巡る不適切な発言をしたことがあった。天皇の政治利用を防止するためにも、今後鳩山内閣の皇室に対する動きを、注意深く監視しておく必要がある。