千住一丁目再開発保育所と多目的室の設置など

2018年04月23日 20時23分08秒 | 日記

「千住一丁目地区市街地再開発計画に集会施設と保育所の設置を求める陳情」及び「千住一丁目地区市街地再開発に関わる多目的室(集会所)及び子育て支援施設(保育所)の拡充と管理体制と使用方法についての陳情」について、委員会の不採択に反対し、採択を求めて討論を行います。

都の公有地まで民間主導の再開発に・・納得できない 
 千住一丁目市街地再開発事業は、トポスと第一生命と都税事務所跡地を活用した、30階建てのマンション建設が中心の事業です。2014年11月から事業は大きく動き、その年の12月には地域への説明会が行われ100人以上が集まりました。多くの参加者は都の公有地である都税事務所跡地について、区民に供するものになると期待し、少なくとも公的施設が建てられると考えていました。しかし、説明会でその期待は裏切られることとなり、貴重な公有地がなぜ民間主導の32階建てのマンション建設に組されるのか、納得のいかない多くの参加者は怒り、繰り返される質問は夜遅くまで続き、終わることはありませんでした。

トポスの用地分筆、広大な土地を集約しマンション建設
 組合施行の再開発事業をするためにあえてトポスの用地を3つの地権者に分筆し、税投入の法的要件を満たすため地権者を5人に増やし、事業は始まりました。再開発事業の目的に「密集地域を防災に強い街にする」こともありますが、広大な3つの土地を集約することは、とても行政が支援すべきこととは思えません。しかも容積率は480%に、共用部分も含めれば700%にもなるもので、特定企業の儲けのために、税金が40億円も投入される事業の推進に、多くの住民が異議を唱えてきたのも当然ではないでしょうか。

公共の福祉に寄与…せめて、保育園と集会所の設置を
 そもそも市街地再開発事業は、都市再開発法に基づき「公共の福祉に寄与することを目的」としています。千住一丁目再開発事業では、住民のため広場や道路の拡幅、そして広さが定かでない子育て支援に。援施設が盛り込まれるという提案でした。しかし、再開発事業としなくても高い建物を建てれば、当然道路の拡幅や空間確保は必要です。まして公有地である都税事務所跡地が全体の敷地面積の4割を占めています。千住地域の待機児解消のための認可保育所や千住1・2丁目に一か所もない集会室などを盛り込んでほしいという願いは当然ではないでしょうか。
 今回の2つの陳情は、どちらも再開発を強行するなかで、「公共の福祉に寄与する」ためにせめて就学前までの認可保育所と地域住民が自由に使える集会室を確保してくださいという願いでした。

保育園に続き、集会室の貸付も具体されつつある
 2年に及び陳情の質疑を繰り返すなか、保育所については不十分ではあるものの待機児アクションプランにも盛り込まれることになりました。一方集会室については、今定例会建設委員会に「多目的室の利用に関する覚書」の要旨が提出され、都市建設部長から「地元と再開発組合で協議をしている。まだ決定ではないがある程度形は整った。地域のご意見をいただいた上で最終決定をしていきたい」旨の説明がありました。地域住民の優先利用はあるものの60コマに限られていて、期日以外の利用については現段階で不明であり、区は次回以降に再度確認をすることにもなりました。しかし、自民党はあえて「願意は満たされていると判断するのか」と質問をし、区が「満たされてきている」と答弁しましたが、「満たされている」とは言っていません。
 そうであるなら反対をして住民の願いをつぶすのではなく、採択をし、真に願意を満たすよう議会が後押しをすべきではないでしょうか。
 このことを強く求めまして討論を終わります。

▼委員会に続き、本会議でも不採択に賛成したのは、自民・公明・無会派[米山議員・へんみ議員]