今までにも何度かご紹介しましたが
甲斐さんはよく、一行の歌詞や映画・小説のセリフ
アスリートの方のインタビュー、ニュースキャスターの方のコメント
それにサンストの投稿ハガキ等々を見聞きなさって
「この一言にグッと来た」「この言葉にシビレた」とおっしゃってたそうです
甲斐バンドのライブアルバム「流民の唄」には
「この世には辛いことが多過ぎるから
二人の父親に面倒をみてもらわなければ生きていけない」という
イタリアのことわざを掲げられ
「全編これハードボイルド」と銘打たれたアルバム「ラブ・マイナス・ゼロ」には
ジェームス・ケインやロバート・B・パーカーの小説のセリフを引用されてるし
甲斐さんの書かれたものや話されることにも
その時時に甲斐さんが心を撃ち抜かれたのであろう「言葉」が登場してますよね
「テーゼとアンチテーゼの間こそが表現の幅だ」や
ボブ・ディランの「違う、私は抵抗し、素早くツバを吐く、言葉という武器で
素朴な歳月を、転がり続けてきた曲に包み…」
というフレーズがお好きで
この言葉に支えられ、ご自身のスタイルを築かれたことを
「ヒストリー・ライブ」のライナーノーツに書かれてました
学生の頃は、金子光晴さんみたいな詩人になりたいと思われたそうだし
ご自身が歌詞を書かれる方だけに「言葉」には敏感でいらっしゃるんでしょうね
もっとも「文に書いて饒舌になる人と
喋ることで情熱を入れられる人がいるんですよ
僕の場合は絶対に後者ですね」とのお言葉通り
歌詞の中で「本当に言いたいのは、せいぜい1行か2行」らしいですが…(笑)
「HERO」や「破れたハート…」で、何をおっしゃりたかったのかは
以前の記事を参照して頂くことにして
「テレ・ノイ」では「いつも言葉は気ままなもの
僕を殺すことも出来る」と書かれ
「LOVE is No.1」でも「花を切り取るのにナイフはいらない
君しか見えないと歯の浮くセリフを吐き…」と
身をもって?言葉の威力を熟知されてるような歌詞も…(笑)
…という訳で、今回はそんな「シビレる言葉」シリーズです♪
甲斐さんご自身は、甲斐バンド解散の際に
「バンドはなくなっても歌は残ります」という言葉を残され
「真夏の夜の花火のように」「サンキュー、じゃあね」と完結なさいましたが
我が家のイチオシはやはり、江本孟紀さんの電撃引退に際しての言葉
「フロントがアホやから、野球なんかできひん!」です(笑)
ちなみに…甲斐さんは「さっぱりした男だからね(笑)」とコメントされてたそうだ(笑)
「男はつらいよ」のセリフ…俺とお前は違う人間に決まってるじゃねぇか
早ぇえ話が、お前がイモ食ったって
俺のケツから屁が出るか?(笑)…にも
「ヤッたぜ、寅さん!(笑)」と爆笑され
でも、その後に「男と女は別の生きもんって思わないと
距離感持てなくて破れさるから」と…(苦笑)
当時の奥さんは、甲斐さんが「荒馬のように」の中に書かれた
「たくさんの本を読むことも必要かも知れない
いろいろな人に会って話をすることも大切かも知れない
俺は、それよりも一冊の本を深く読む人生でありたい
ひとりの人間を深く愛し続ける男でありたい」のくだりが好きで
「ひとりの女性」を失なわれた甲斐さんが痛々しくて堪らなかったんだとか…(苦笑)
他にも「A・B・Cなんて無意味に格好つけて、ダメよ…なんて言いながら
ちょっとずつ許してくのよね、ちょっとずつ、確実に」というセリフに
甲斐さんいわく…男と女がつきあってく微妙なニュアンス、ついてるでしょ?
確かにそうなんだけど、このセリフをおっしゃったのは
「橋本治の桃尻娘のヒロイン」の方みたいです(笑)
サガンの言った「お酒はいつも私の良き共犯者でした
それはパンや塩と同じように、人と分け合うものでもありました」との言葉には
「人間関係を象徴しとります」と…(笑)
そして、近鉄時代の鈴木啓示さんについては
「足という字を分解すると、口に止まるです
喋ってる暇があったら走りなさい…ということです
男は黙って…勝負にも通じます」という言葉に
「ずうっとウケてた」ようで(笑)
「いちいちコピーになること、言ってたもんな(笑)
パリーグの糸井重里(笑)」と笑っておられました
そうそう!糸井さんが書かれる歌詞は、あまりお好きじゃなかったのに(苦笑)
「雪列車」は大絶賛なさってたんだとか…(笑)
数十年を経て(笑)カバーなさったくらいですもんね♪
…って、そもそもあの曲は(ホット)カルピスのCMソングだったっけか?(笑)
それはさておき…以前、サンストで取り上げられた「別れの言語辞典」に触れましたけど
甲斐さんが読み上げられた言葉はもちろん
その言葉に対するコメントが興味深くて
例えば「ロング・グッド・バイ」の中のセリフ
「さよならを言うのは、わずかの間死ぬことだ」には
「これを言った後、鼻水すすったら最低だね、この男(笑)」とか
「あてはないさ、知らない街に行く
あまり大きくない方がいいね」というセリフには
「言った後につまずいた日にはねぇ(笑)
笑っちゃイカン、男はこう行かにゃ」とチャチャを入れられ(笑)
千家和也さん作詞の「頬にかかる涙」の歌詞
「誰の胸で泣けというのですか
あなた以外、誰がいるのですか?」については
「こういう素直な正しさというのは普遍的だね
今、ナンで森田健作なのか考えると判る
正義には時間がかかる…こうですもん、スルドイ」と話されてますが
この「頬に…」の前に紹介なさったのは「無法者の愛」で(笑)
「今さらもう何を言っても、お前の心を変えられないのか」も
同じ「哀願のコーナー」に分類されていたようです
和田アキ子さんが離婚に際しておっしゃった
「私はついに可愛い女になれなかった」に関しては
心の中に「可愛い女とは、イイ女とは何か?」ってものが
ものスゴく引っかかってるんだと思う
だから、破局があった後にポロッと出るのは、とても切ないね
それでいて地味な、愛しいとこのある部分だね
感じてることが思わず口に出る時ってのは、やっぱふっ切ってないのね…と
他人事とは思えないコメントをなさってました(苦笑)
「野良猫ロック」の「あんたが好きだった。寝たかったなあ
一緒に御飯を食べたかったよ」というセリフには
この御飯というレンジと寝るっていうレンジ
一緒に並べると…これは愛だよ、まぎれもなく愛
こういう男と暮らしていけば幸せになるよ
そらセンチメンタリズムで甘いロマンスばっか言ってる時期も、もちろん必要だけど
こういう地に足をつけたものの言い方を、すかさず言えるってのは
非常に正しいし、イイよねとおっしゃったり
「闘牛にかける男」の中のセリフ「私にとって全てだったあの上野駅で
あなたは何のためらいもなく列車を降りた
その時から私は死んだんです」に
「これは、ちょっとキタね」と甲斐さん
「愛というもの、人を生き返らせることも出来るけど、殺すことも出来る
セリフの両刃、どっちを選ぶか!?」と結ばれてますが
この本の冒頭に「本書に収載した別れの言語は
編集の独断性と偏見とを基準にした感が見受けられます」との断り書きがあり
甲斐さんは「そういうもんです(笑)個人的な別れはどう見積もったって
独断と偏見以外の何ものでもない(笑)」と…(笑)
まあ、甲斐さんの言葉に独断と偏見をもって
勝手に殺されたり、天に舞い上がったりするのもOKってことですよね(笑)
甲斐さんはよく、一行の歌詞や映画・小説のセリフ
アスリートの方のインタビュー、ニュースキャスターの方のコメント
それにサンストの投稿ハガキ等々を見聞きなさって
「この一言にグッと来た」「この言葉にシビレた」とおっしゃってたそうです
甲斐バンドのライブアルバム「流民の唄」には
「この世には辛いことが多過ぎるから
二人の父親に面倒をみてもらわなければ生きていけない」という
イタリアのことわざを掲げられ
「全編これハードボイルド」と銘打たれたアルバム「ラブ・マイナス・ゼロ」には
ジェームス・ケインやロバート・B・パーカーの小説のセリフを引用されてるし
甲斐さんの書かれたものや話されることにも
その時時に甲斐さんが心を撃ち抜かれたのであろう「言葉」が登場してますよね
「テーゼとアンチテーゼの間こそが表現の幅だ」や
ボブ・ディランの「違う、私は抵抗し、素早くツバを吐く、言葉という武器で
素朴な歳月を、転がり続けてきた曲に包み…」
というフレーズがお好きで
この言葉に支えられ、ご自身のスタイルを築かれたことを
「ヒストリー・ライブ」のライナーノーツに書かれてました
学生の頃は、金子光晴さんみたいな詩人になりたいと思われたそうだし
ご自身が歌詞を書かれる方だけに「言葉」には敏感でいらっしゃるんでしょうね
もっとも「文に書いて饒舌になる人と
喋ることで情熱を入れられる人がいるんですよ
僕の場合は絶対に後者ですね」とのお言葉通り
歌詞の中で「本当に言いたいのは、せいぜい1行か2行」らしいですが…(笑)
「HERO」や「破れたハート…」で、何をおっしゃりたかったのかは
以前の記事を参照して頂くことにして
「テレ・ノイ」では「いつも言葉は気ままなもの
僕を殺すことも出来る」と書かれ
「LOVE is No.1」でも「花を切り取るのにナイフはいらない
君しか見えないと歯の浮くセリフを吐き…」と
身をもって?言葉の威力を熟知されてるような歌詞も…(笑)
…という訳で、今回はそんな「シビレる言葉」シリーズです♪
甲斐さんご自身は、甲斐バンド解散の際に
「バンドはなくなっても歌は残ります」という言葉を残され
「真夏の夜の花火のように」「サンキュー、じゃあね」と完結なさいましたが
我が家のイチオシはやはり、江本孟紀さんの電撃引退に際しての言葉
「フロントがアホやから、野球なんかできひん!」です(笑)
ちなみに…甲斐さんは「さっぱりした男だからね(笑)」とコメントされてたそうだ(笑)
「男はつらいよ」のセリフ…俺とお前は違う人間に決まってるじゃねぇか
早ぇえ話が、お前がイモ食ったって
俺のケツから屁が出るか?(笑)…にも
「ヤッたぜ、寅さん!(笑)」と爆笑され
でも、その後に「男と女は別の生きもんって思わないと
距離感持てなくて破れさるから」と…(苦笑)
当時の奥さんは、甲斐さんが「荒馬のように」の中に書かれた
「たくさんの本を読むことも必要かも知れない
いろいろな人に会って話をすることも大切かも知れない
俺は、それよりも一冊の本を深く読む人生でありたい
ひとりの人間を深く愛し続ける男でありたい」のくだりが好きで
「ひとりの女性」を失なわれた甲斐さんが痛々しくて堪らなかったんだとか…(苦笑)
他にも「A・B・Cなんて無意味に格好つけて、ダメよ…なんて言いながら
ちょっとずつ許してくのよね、ちょっとずつ、確実に」というセリフに
甲斐さんいわく…男と女がつきあってく微妙なニュアンス、ついてるでしょ?
確かにそうなんだけど、このセリフをおっしゃったのは
「橋本治の桃尻娘のヒロイン」の方みたいです(笑)
サガンの言った「お酒はいつも私の良き共犯者でした
それはパンや塩と同じように、人と分け合うものでもありました」との言葉には
「人間関係を象徴しとります」と…(笑)
そして、近鉄時代の鈴木啓示さんについては
「足という字を分解すると、口に止まるです
喋ってる暇があったら走りなさい…ということです
男は黙って…勝負にも通じます」という言葉に
「ずうっとウケてた」ようで(笑)
「いちいちコピーになること、言ってたもんな(笑)
パリーグの糸井重里(笑)」と笑っておられました
そうそう!糸井さんが書かれる歌詞は、あまりお好きじゃなかったのに(苦笑)
「雪列車」は大絶賛なさってたんだとか…(笑)
数十年を経て(笑)カバーなさったくらいですもんね♪
…って、そもそもあの曲は(ホット)カルピスのCMソングだったっけか?(笑)
それはさておき…以前、サンストで取り上げられた「別れの言語辞典」に触れましたけど
甲斐さんが読み上げられた言葉はもちろん
その言葉に対するコメントが興味深くて
例えば「ロング・グッド・バイ」の中のセリフ
「さよならを言うのは、わずかの間死ぬことだ」には
「これを言った後、鼻水すすったら最低だね、この男(笑)」とか
「あてはないさ、知らない街に行く
あまり大きくない方がいいね」というセリフには
「言った後につまずいた日にはねぇ(笑)
笑っちゃイカン、男はこう行かにゃ」とチャチャを入れられ(笑)
千家和也さん作詞の「頬にかかる涙」の歌詞
「誰の胸で泣けというのですか
あなた以外、誰がいるのですか?」については
「こういう素直な正しさというのは普遍的だね
今、ナンで森田健作なのか考えると判る
正義には時間がかかる…こうですもん、スルドイ」と話されてますが
この「頬に…」の前に紹介なさったのは「無法者の愛」で(笑)
「今さらもう何を言っても、お前の心を変えられないのか」も
同じ「哀願のコーナー」に分類されていたようです
和田アキ子さんが離婚に際しておっしゃった
「私はついに可愛い女になれなかった」に関しては
心の中に「可愛い女とは、イイ女とは何か?」ってものが
ものスゴく引っかかってるんだと思う
だから、破局があった後にポロッと出るのは、とても切ないね
それでいて地味な、愛しいとこのある部分だね
感じてることが思わず口に出る時ってのは、やっぱふっ切ってないのね…と
他人事とは思えないコメントをなさってました(苦笑)
「野良猫ロック」の「あんたが好きだった。寝たかったなあ
一緒に御飯を食べたかったよ」というセリフには
この御飯というレンジと寝るっていうレンジ
一緒に並べると…これは愛だよ、まぎれもなく愛
こういう男と暮らしていけば幸せになるよ
そらセンチメンタリズムで甘いロマンスばっか言ってる時期も、もちろん必要だけど
こういう地に足をつけたものの言い方を、すかさず言えるってのは
非常に正しいし、イイよねとおっしゃったり
「闘牛にかける男」の中のセリフ「私にとって全てだったあの上野駅で
あなたは何のためらいもなく列車を降りた
その時から私は死んだんです」に
「これは、ちょっとキタね」と甲斐さん
「愛というもの、人を生き返らせることも出来るけど、殺すことも出来る
セリフの両刃、どっちを選ぶか!?」と結ばれてますが
この本の冒頭に「本書に収載した別れの言語は
編集の独断性と偏見とを基準にした感が見受けられます」との断り書きがあり
甲斐さんは「そういうもんです(笑)個人的な別れはどう見積もったって
独断と偏見以外の何ものでもない(笑)」と…(笑)
まあ、甲斐さんの言葉に独断と偏見をもって
勝手に殺されたり、天に舞い上がったりするのもOKってことですよね(笑)