藤原伊織著。'95 江戸川乱歩賞、直木賞受賞作。
うらぶれたバーのアル中バーテンダー「島村」が遭遇した中央公園爆破事件。
「島村」には22年間、車爆破事件の容疑者として逃げ回って生きてきたという過去があった。
かつての恋人と友がその爆破で犠牲になるという偶然。自分の身に降りかかる黒い影。
容疑者として指名手配されながら、知性派やくざ「浅井」、かつての恋人の娘塔子と真実に迫る「島村」こと「菊地」。
面白かった!!
菊地俊彦は、長い逃亡生活でくたびれたアル中になってしまっているけど、根がスクッとたった大木のような人。
すさんだ生活の中でも人を思いやる心を持ち続けている。
やくざの浅井志郎は、やくざになりきれない心を持った、温かい色の鉱石のような感じかな。この人物像はかなり好きです。
この2人がなかなかいいコンビで。
結末は・・・
人は変わってしまう。。。。なんて単純な事じゃないなあ。
だって桑野が爆弾の作製方法を喋っていたとき、すでに壊れている感じがしたもの。
コンプレックスと屈辱と莫大な金を与えれば誰でも人は変わるかもしれない。
でも手に入らないものは破壊するという思考は誰にでも持てる思考じゃない。
結局桑野は変わるべくして変わった。
どんな過程を経てもあの結末に辿り着いたんじゃないかな。
読み始めると面白くて一気読みしました。
残念ながらこの作者は今年の5月に亡くなってしまいました。
他の作品も是非読んでみようと思います。
うらぶれたバーのアル中バーテンダー「島村」が遭遇した中央公園爆破事件。
「島村」には22年間、車爆破事件の容疑者として逃げ回って生きてきたという過去があった。
かつての恋人と友がその爆破で犠牲になるという偶然。自分の身に降りかかる黒い影。
容疑者として指名手配されながら、知性派やくざ「浅井」、かつての恋人の娘塔子と真実に迫る「島村」こと「菊地」。
面白かった!!
菊地俊彦は、長い逃亡生活でくたびれたアル中になってしまっているけど、根がスクッとたった大木のような人。
すさんだ生活の中でも人を思いやる心を持ち続けている。
やくざの浅井志郎は、やくざになりきれない心を持った、温かい色の鉱石のような感じかな。この人物像はかなり好きです。
この2人がなかなかいいコンビで。
結末は・・・
人は変わってしまう。。。。なんて単純な事じゃないなあ。
だって桑野が爆弾の作製方法を喋っていたとき、すでに壊れている感じがしたもの。
コンプレックスと屈辱と莫大な金を与えれば誰でも人は変わるかもしれない。
でも手に入らないものは破壊するという思考は誰にでも持てる思考じゃない。
結局桑野は変わるべくして変わった。
どんな過程を経てもあの結末に辿り着いたんじゃないかな。
読み始めると面白くて一気読みしました。
残念ながらこの作者は今年の5月に亡くなってしまいました。
他の作品も是非読んでみようと思います。