寝込むほどでもない風邪は、その日によって調子が変わるけど、確実に快方に向かっています。
もう、ほとんど治ったような、まだ少しどこかの調子が戻っていないような、微妙な感じ。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_keibetsu.gif)
編み物を再開。
新しい毛糸玉を使おうと玉の中に指を突っ込んで糸の端を探します。
それがなかなか見つからない。
そうしているうちに玉の中の毛糸がゴソッと出てしまいました。
その中に端っこを探すけどみつからない。そして探しているうちにあらかた飛び出していた毛糸がもつれてしまった。
そこにニャンコがじゃれてきて、ワンコも参戦。
あっと言う間に毛糸全部がモジャモジャともつれた・・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_naki.gif)
やっと糸端をみつけ、すべてのもつれをほどき、玉にするのに一時間半かかりました。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/roket.gif)
小さな達成感は確かにありましたが、もう編み物をする気は完全に失せました。
それで読書。
岡嶋二人「99%の誘拐」1989年吉川英治文学新人賞受賞作だそうです。
20年前に誘拐の被害者になった5才の男の子。その身代金を払うため自分の会社の再建資金を投げ出し、息子を救い出したものの、大手の会社に自社が吸収されその会社に貢献し癌で亡くなった父親。
そして男の子は成人し誘拐事件の真相を知り、同じ方法で復讐をする。
1988年に書かれたものだけど、コンピュータなどのハイテクを駆使しての誘拐。
今私が呼んでも理解できない言葉も多い。(機械オンチだから当たり前だけど。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_shock2.gif)
犯人は何の痕跡も残さず自分一人で誘拐を成功させる。
しょっちゅうパソコンの不具合に困らされている私には、こんな機械頼りの計画が成功するとは思えませんが、実際可能かどうかは別として、強い意思で計画を冷静に進めていく主人公に肩入れし、スピード感溢れるストーリーにぐいぐいと引き込まれました。
20年前が主人公が誘拐された時、彼の父親は息子を助けようと必死に動き、それでも常に動揺し、気も狂わんばかりに息子の身を案じます。その描写は痛々しいほど。
そして復讐の誘拐を果たす主人公の心はあまり見えない。
綿密に練られた計画。誰を前にしても動揺せず、心の奥など読者にも見せない。
最後に20年前誘拐に加担した父親の片腕だった男と対峙する場面でも、彼は心の内を何も語りません。
唯一、彼の心の言葉らしきものといえば、彼が誘拐した少年を解放する時少年に向かって発せられた言葉だろうか。
―いいえ、許してはいけません。あなたはひどいことをされたのですから、絶対に私を許してはいけません。
解説で西澤保彦氏は主人公は「ひりひりした火傷のような感触の孤独を背負っていはしまいか。」と書いています。
決して許すことをしなかった少年は火傷のような孤独感を背負ってこれからも生きていくのだとしたら悲しい。
もう、ほとんど治ったような、まだ少しどこかの調子が戻っていないような、微妙な感じ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_keibetsu.gif)
編み物を再開。
新しい毛糸玉を使おうと玉の中に指を突っ込んで糸の端を探します。
それがなかなか見つからない。
そうしているうちに玉の中の毛糸がゴソッと出てしまいました。
その中に端っこを探すけどみつからない。そして探しているうちにあらかた飛び出していた毛糸がもつれてしまった。
そこにニャンコがじゃれてきて、ワンコも参戦。
あっと言う間に毛糸全部がモジャモジャともつれた・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_naki.gif)
やっと糸端をみつけ、すべてのもつれをほどき、玉にするのに一時間半かかりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/roket.gif)
小さな達成感は確かにありましたが、もう編み物をする気は完全に失せました。
それで読書。
岡嶋二人「99%の誘拐」1989年吉川英治文学新人賞受賞作だそうです。
20年前に誘拐の被害者になった5才の男の子。その身代金を払うため自分の会社の再建資金を投げ出し、息子を救い出したものの、大手の会社に自社が吸収されその会社に貢献し癌で亡くなった父親。
そして男の子は成人し誘拐事件の真相を知り、同じ方法で復讐をする。
1988年に書かれたものだけど、コンピュータなどのハイテクを駆使しての誘拐。
今私が呼んでも理解できない言葉も多い。(機械オンチだから当たり前だけど。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_shock2.gif)
犯人は何の痕跡も残さず自分一人で誘拐を成功させる。
しょっちゅうパソコンの不具合に困らされている私には、こんな機械頼りの計画が成功するとは思えませんが、実際可能かどうかは別として、強い意思で計画を冷静に進めていく主人公に肩入れし、スピード感溢れるストーリーにぐいぐいと引き込まれました。
20年前が主人公が誘拐された時、彼の父親は息子を助けようと必死に動き、それでも常に動揺し、気も狂わんばかりに息子の身を案じます。その描写は痛々しいほど。
そして復讐の誘拐を果たす主人公の心はあまり見えない。
綿密に練られた計画。誰を前にしても動揺せず、心の奥など読者にも見せない。
最後に20年前誘拐に加担した父親の片腕だった男と対峙する場面でも、彼は心の内を何も語りません。
唯一、彼の心の言葉らしきものといえば、彼が誘拐した少年を解放する時少年に向かって発せられた言葉だろうか。
―いいえ、許してはいけません。あなたはひどいことをされたのですから、絶対に私を許してはいけません。
解説で西澤保彦氏は主人公は「ひりひりした火傷のような感触の孤独を背負っていはしまいか。」と書いています。
決して許すことをしなかった少年は火傷のような孤独感を背負ってこれからも生きていくのだとしたら悲しい。