鈴木の「窓に西陽が激しく当たる部屋」melow

メジャーとマイナーの漂流者・鈴木。
常に両極を嗜好するわたくしの徒然ブロ&グー。

稽古佳境ポエム2

2007年03月19日 | 【ひげきだん ※劇団】
「すあま」

黒い上着を着るミーに
迫るピンクの白い影
帰宅!
深夜!
すあま!
たべよう!

包装を解いていきなり食べる
お茶もなく食べる
勢いづいて
手元から転がり落ちた
歯形のついた
すあまの断片

ア~~~~~!

それは黒い袖と
黒い胸元
ひいては黒いそでぐりに
白い粉の軌跡を残し
拾ったすあまは構わず食べる!
粉をはたきに洗面にゆく!

嗚呼
いまわたしは
思った以上のダメ人間
嗚呼
会員ナンバー上位決定
それは
ダメ人間ナンバー

すあま
すあま
甘いぜ
すあま

すあまで100発
殴って欲しい

稽古佳境ポエム1

2007年03月19日 | 【ひげきだん ※劇団】
「野菜」

うまい
野菜がうまい

何をおいても今うまいのは
野菜
特にほうれん草

欲する
何を?
…ほうれん草!

ちんげんさいより
ほうれん草
束で茹でたいほうれん草
色がパワフルほうれん草

いま
何をおいてもほうれん草がホット

あしたも頑張ろうって気になるいやしの緑
ほうれん草

相場が幾らか
わたしは知らない

ゆりかごから墓場まで

2007年03月15日 | 【鈴木の部屋】
「ゆりかごから墓場まで」
というフレーズを知っているだろうか。
社会科の教科書に出てくる言葉なので、まあ記憶にある人はあるだろうと思うが。
それ自体はそんなに重要でもないこの言葉、福祉の面でいかにスウェーデンが秀でているかを表現しているのだが、妙にゴロがよかったことと、「墓場の鬼太郎」くらいでしか使うシーンももはやなかろう「墓場」という単語を使っていることが珍しく、妙に鈴木の頭に刷り込まれているのだ。
未だにふと、鈴木の頭をよぎる言葉のひとつなのである。

さて、前おきが長くなったがもう話は終わり間近である。
今日、ひさびさにこの「ゆりかごから墓場まで」フレーズがフラッシュバックした出来事がある。
会社を午後半休し、地元に近いローカルな都会・町田へ所用があり向かったのだが、会社がある新橋から電車を乗り継ぎ小田急線に乗り換えた鈴木は、そこで不覚にも罠にはまったのだ…。
真っ昼間の下り電車は急行もガラ空きであった。
普段の通勤では座れることなどほとんどない鈴木はホクホクしながら座ってしまったのだ。
あったかく、ひとのまばらな車内で、誰もいない目の前の窓越しにホーンと浮かぶ雲を見ていたら…
爆睡してしまった。
肉体疲労時の眠気がいかに重く深いかということは、想像に難くないと思うが、鈴木のそれはいままさに鉛を超えるヘビーさである。
山奥のわらびのように人っぽくなく上半身を曲げに曲げた記憶ナシ・鈴木を乗せて、江ノ島行き急行列車は目的地の町田を通り越し、海方面と山方面の分岐駅・相模大野すらを越え…
気がついた時には鈴木のみしらぬ車窓が展開されていて、わらびは伸びながらにして
「んあっ?」
状態である。
「やばいやばい~せっかくか確保した時間が~新橋から長後まできちゃった~うあ~!」
起き抜けに降り立った朗らかすぎる
「長後駅」
に降り立ち、自分にダメ出ししながら
「新橋から長後まで」って、「ゆりかごから墓場まで」と似てるな…
などと思っていた。
ホームはいやに長く線路沿いの見晴らしがよい。
午後4時くらいだったろうか。
写真はそんな呆けた鈴木がホームで反射的におさめた一枚。
タイトルは「長後」。
後ろに見えるパチンコ屋とおぼしき建物の名前が「HAPPY」なのが、いい意味でアクセントになっていないだろうか?

この二日で乗り過ごしたのは二回目。
このまま一眠りしたら江ノ島で、江ノ島までいっちゃったらもう南へ下るしかないな…こりゃ
などと考える鈴木であった。
あともう少し!
試練の日々は続きます~


松田聖子だと言う女

2007年03月05日 | 【鈴木の部屋】
ド肝を抜かれた。
しかも次から次へと…抜かれた。
びっくりした!

丸一日の稽古を終えた帰りの小田急線内。
7人掛けシートの端っこに座り、左のポールに頭をもたげて半分寝つつ、友人にぱちぱちメールを打っていた鈴木…。
停車した某駅で乗り込んできた女性の声に突然耳を奪われた。
ドアがシャーッと開くと、当たり前だがワラワラ乗ってきた人たちの声、そして靴音で一瞬ざわめく。
そんな中にあってその女性のいやに通る声と独特な発言は、耳を奪われると書くに相応しいものであった。
乗車当初、女性より前に乗り込んできた若い男の子二人がいたのだが、この二人に向かってその女性は、あたかも知人のように(下記)話しかけていた。
「あ!じゃあそっちに座ってもらっていいかしら。ん~そうね。わたしはこちらに座るね!ウフフフフ~ウフフ~」

その女性に向かって振り向きながらも、二人の青年の返事はない。
…どうやら見ず知らずの間柄だったようだ。
しかも女性がすわった「こちら」は鈴木の右隣。
メールを打っているため顔は確認してないまでも、そのなんかおかしい言動には横目を奪われてしまい指が一瞬とまったりしていた。
…っと!
この瞬間、不覚にも女性は鈴木に向かってすでに一言
「こちら(隣)、よろしいでしょうか?」
と、あたかもキャビンアテンダントのような口調ととびっきりの笑顔で声をかけていたらしいことに気づく。
鈴木が顔を見上げたときにはすでに
「…でしょうか?」
状態で、今から座ろうとしている鈴木の隣席に向かって「こちら」という風に手を出しポーズを取って笑っていた…。
何言われたか想像付きながらも
「いやまさか座るのにとなり人の許可を待つひとはいないよね…?」
と不思議顔をしていると、さすがに女性もまあいっかと思ったのか席に座った。とはいえ丁寧に私ともう片側の乗客に「失礼しまぁす!」と会釈をしながらであった。
気になるのをおさえつつ、メール再開しようと指を動かし始めた直後、遂に本領発揮のおかしさに直面した!
牛のハラコバックからショッキングピンクの携帯をとりだし、スライドさせ(スライド式だった)、ボタンに両親指を配置したタイミングでくるりとからだを鈴木に向け、こう言った
「これから電話をさせていただきますがよろしいでしょうか??」
もち、笑顔は継続中である。
エエッ!
とびびった鈴木は「はい、いいですヨ」と彼女に返事したものの、もはや気持ちは
「あ、この人ちょっと違う人か…笑」
であり、返事する口元たるやパタリロみたいである。
そんな笑っちゃうよ寸前な鈴木に間髪入れずに彼女は
「電話なんで~ちょっとうるさいとおもいますけど~申し訳ございません~〓」
と言い放ち、どうやら友人と通話を始めたようだ。
携帯を両手で支え持つ、古めかしいタイプである。
このころには向かい斜め前に座っていた二人の男の子たちもチラチラこちらの動向を伺っており、ちょっと笑っちゃってる私の事まで見ていたようで
「となりの………ってるよ」
とか聞こえてくる。明らかに
「となりの女の人も笑っちゃってるよ」
と言ってる相違ないではないか…!

さて大団円はここからである。とどめのセリフを聞き逃しちゃあいけないよ?!
何度めかのコールで出た通話先の相手に向かってハイテンションで会話を始めた彼女の開口一番たるやこれである!

「こんばんわ~!松田聖子で~す!!」
男子二名と鈴木は笑う…。もはやその向かい合わせの座席に座る者は皆、寝ている者をのぞき完璧に「!!!」っと反応していた。
驚くべきことに電話の相手も、彼女が言う「私松田聖子」という挨拶に対して何もつっこみをいれなかったようだ。
ふつうに(と、いってもハイテンションのまんまなんたが…)会話がはじまってしまっていた…。

鈴木は下車駅が近づき席をたち彼女の風貌を確認。何をどうしても松田聖子ではなかった。
せめて髪型は?と言えども違うものだったし、年の頃なら40前後、少々口紅の濃いメイクがインパクトのある不思議な方だった。
ドアがあくまで聞いていた会話によれば、彼女は
「さっきまで仲間とジョナサンにいて別れ、これから小田原に向かっている」らしく、「着いたら電話するから席取っといて」
とのことだった。
ドアが閉まり、私が座っていた端の席に移動した彼女の姿は見えなくなったが、向かいに座りいまだにおかしな彼女を盗み見ている男子ふたりの様子をみるにつけ、引き続き面白い会話を繰り広げていたんだろうと思われる。
あ~びっくりした。