鈴木の「窓に西陽が激しく当たる部屋」melow

メジャーとマイナーの漂流者・鈴木。
常に両極を嗜好するわたくしの徒然ブロ&グー。

ネイチャー鈴木の癒やし系休日

2007年05月02日 | 【鈴木の部屋】
都会がすきだ。
だが自然がないとだめだ。
特に最近は体が大自然を求めがちである。昨年、夏にイルカと触れ合ったっきりそういう遊びをしていないことに気付いた。
自然は、毎日都会で生活する人にとって、まさに癒やしなんだな~と再確認する。

高校時代。
裸足で寒中稽古をするらしいという話を聞きつけ、第一印象から決めていました剣道部に入部するのをやめ、同じく自然派な友人に誘われるがままワンダーフォーゲル部に入った。
ワンダーフォーゲル部、略して
「ワンゲル」
は、週末になると近隣の山に山登りに出かけ、主に行っていた丹沢では野生の鹿に出会ったりした。
余談だが、ワンゲル部のジャージは鈴木がゴリ押しした上下紫色。
ムラジャーと呼んでいたがその背中には
「YWVC」(大和ワンダーフォーゲルクラブの略)
とロゴが入っており、これがリュックを背負うと
「YとV」
が隠れ、
「WとC」
がジャーン!と見える絶妙なバランスだったため、ある筋からは
「トイレ部」
なる突っ込みが入るなど、これまた絶妙なポジションの部であった…。
まあそんなことはどうでもいい。

そんなワンゲルだが、夏になるとろくに体力づくりもしていないというのに突然
「アルプス山脈」
で合宿したりするので驚きである。
もちろん登るのだ。
鈴木が二年の夏合宿では南アルプスの剣岳に見事に登頂!
…とはいえ、普段はハイキングレベルの部活であり、突然過ぎる本格的アルプスへのアタックであるからして…
当たり前だが自分のことで精一杯だった。
ひたすら前に歩を進めるしかなかった鈴木は、唯一一緒に参加した女の友人から
「少しは私のペースに合わせてくれてもいいじゃん!」
と、本気なお叱り(うらみごと)を受けながら、でもでもでも~と、聞き流すしかなかった切ない思い出がある。

キツい思い出としては、耳裏が太陽光線でひどい炎症にさいなまれたことや(紫外線への知識不足)、軽量を重視したために夏用の薄い寝袋を買ってしまい、結果1人ブルブルと連日寒さに耐えて寝た(夏とはいえ山頂の夜はえらく寒い)…りした。
単なる予備知識不足であるが、そんな装備を見ても誰一人つっこまなかったところをみると、みんながみんな個々に自分で精一杯だったんだと思う(思いたい)。
だが、その割に写真に写る鈴木がハツラツとしているのには我ながら驚かされる。
一方で、普段では体験できない楽しいことも数多く存在したからであろうか。

例えば…
夏の山頂に残る不純物一切なしの雪一面にコンデンスミルクをピャーピャーかけて食べるとか。
まだ暗い朝に起き、テントから歯を磨きに外に出た時に見えた星空の、なんと近く白く明るく、綺麗だったことよ…!
そして、あんなに澄んだ空気を吸ったことがなかったし、なんなら
「延々吸い込み続けたい」
と、ほんとにそう思った。

まあそんなわけで、アルプスを超える本格的ネイチャー体験はそれ以来したことはないのだが、ことあるごとに自然と戯れることを忘れないでいる、そんな鈴木なのである。

さてGWに入り、山歩きが好きな父親に誘われるがまま、箱根の多分外輪山(って言ってた。そこは親子して曖昧)の幕山という山まで歩きに行ってきた。
鈴木にとっては
「いいタイミング」
でやって来た自然に触れる機会で、快諾であった。
幕山は標高600メートル強。さほど高い山ではない。
が、気晴らしにひょこっと行くには丁度いい高さである。
山頂は下に真鶴半島や熱海、初島やうっすら大島などが見え、天気も良くとても爽快だった。
おじさんや外人さんのハイカーもいてそこそこにぎわっていた。
しかし鈴木が中でも癒されたのは、幕山に登る前に立ち寄った岩屋である。
鈴木の癒やし要素に挙げられる
「水・コケ・穴」
を全て網羅するこの岩屋は要は岩壁が大きくえぐられ、半洞穴みたくなっていて、癒やしとは別だが単に好きな
「仏像(石仏)」
が多数ランダムに置かれていて素敵な空間だ。
しかも石仏は鈴木の好み
「ミニタイプ(60センチ前後)」
ばかりである。
ちなみに写真は、岩屋の中央、上から筋になり流れ落ちてくるプチ滝。
我ながら瑞々しい一枚が撮れたために携帯の待ち受けにしてしまったのだが、癒されませんかね?

ここは「ししどの岩屋」と言って、スポット的には中の下ほどだろうが、写真のプチ滝によりえぐられて石の池ができあがっているなど、静かに心地がよい。
ポチョポチョポチョ…
と良い水の音が岩屋の中に響いていて気持ちがいいのだ。

岩屋から出て、幕山山頂で寝っ転がるまで、ネイチャーらしい動きをそこそこ久々にできリフレッシュできたし、連休の皮切りには最適な滑り出しであったと言えよう。

さらにひまがあれば読んでいただきたい。鈴木親子がした忘れ物についてメモっておこう。

まず、前日母が気を利かせて購入してきた
「チョコレートとバナナ」。
これは父親が間違いなく入れたと思っていたが、途中駅で忘れたことが発覚。
お弁当は持参していたので必要ないのかもしれないが、我々はおやつ一切なしで山登り。
かなり健全なハイカーである。
あと、父親が「山頂で食べると格別」と絶賛してやまない、インスタントのワンタンスープがあるのだが、お湯を沸かしながら父親が「しまたっ!」と小さく叫んだ。
お箸を忘れたという。

スープとはいえワンタンが増量され入っていてお箸がないと厳しい。
結局われわれは、「つま楊枝」でスープをズルズルと完食した。
混ぜるにも食べるにも、お箸があればしなくて良い動きをしていたに違いない。
必死に完食した後、
「インスタントコーヒーもってきたら飲めたね」
という鈴木に対し父は
「あー、コーヒーも忘れた」
とつぶやいた。

まあ、楽しかったので良しとしようか。
みなさんも、よい休日を!