りんごっこ劇場

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望月涼子『腐葉土』 読後感想

2020年02月28日 |  小説 読書
令和2年2月28日 (金) 


#新型コロナウイルス
 
北海道鈴木知事 『緊急事態宣言』

感染予防対策で、
「この週末は不要不急の外出は控えて」


外出禁止令発令中?につき、ひがな読書 
○○郵便局の、
『仔ひつじ文庫』からお借りしました2冊読み終えました。



長編ミステリー小説
望月涼子作 『腐葉土』 


関東大震災  親に手を引かれ親の生きざまを見る
東京大空襲 終戦 戦後 子の手を引き親の生きざまを見せる

戦後の混乱期を後ろ指さされながらも生き抜いた、資産家老女笹本弥生
高級老人ホームで殺害される。

複雑に絡み合う登場人物に翻弄されながらも
これでもかと深く掘り下げる部分に惹かれて一気に



文中の一節に、
笹本弥生は八十五年生きた。
彼女は懸命に生き、葉を繁らせ、
その旺盛な生命力で激しく新陳代謝を繰り返し、
不要なものを容赦なく落としていった。
落ちたものは雨を受け、腐り、別な生命体の養分になる。
生まれた生命体は適応し増殖するものもある。
朽ちて、彼女のひざ元にふさりとその死体を横たえるものもある。
腐葉土。

彼女は日本の混乱期の闇に抱え込まれ、大きく育ったのだ。
彼女が育て、そして彼女も育てた腐葉土。


望月涼子 初めての作品

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