「野里町歩紀 ~思いつくままに~」

野里町歩紀 ~摂河泉をゆく~ に次ぐ第二歩です

放送大学

2023-10-17 19:21:31 | 日記
 私は高校を卒業し18歳で社会人になりました。しかし思うところがあり40歳を過ぎたころから「大学に行きたい」と思うようになりました。「大学に行きたいであり学歴を得たい」ではありません。その動機については40を過ぎてからの思いであるので一言では言い尽くせません。ここでは省略します。また機会があればお話しします。

 当時、私はそれなりの役職も得、収入もありました。私生活では結婚もし、子宝にも恵まれ土地・車庫付きのマイホームも手に入れました。マイカーも持っています。特に経歴としての「学歴」を手に入れる必要はまったくなかったのです。しかし、どうしても大学に行きたかったのです。

 いくつかの大学に当たりましたが40代といえば働き盛り。Ⅱ部(夜学)はもちろん通信制大学でもなかなか時間を確保することはできませんでした。そんな時に出会ったのが「放送大学」です。ただ当時、大学卒資格が得られる「全科履修生」の受け入れは東京タワーから電波が届く首都圏だけに限られていました。「法の下の平等」も首都圏だけです。そんな中、普通では誰もが気が付かない新聞の片隅に「成立法案一覧記事」。そこには「放送大学全国化法案成立」の文字が。さらに私は次の年から東京への出向が命じられたことから迷わず入学手続きをしました。平成9年のことです。そして3年間の東京生活と帰阪後の2年間、5年かかって放送大学を卒業し、大学卒の資格を得ました。「大学でも行こうか」ではなく「執念」です。

 放送大学はいわゆる通信制大学です。入学試験もないことから偏差値もありません。誰でも入れます。ただ卒業するには法定の124単位を履修し、試験に合格しなければなりません。結構きついです。「放送大学なんて大学じゃないよ(大学は卒業することではなく入試に合格することに意義があり、合格した大学の偏差値に意味がある)」というようなことをおっしゃる方もおられます。ただ以前あるバラエティー番組で、もう一つ芽が出ないお笑い芸人さんが副業で始めた寿司店で成功したという話を聞きました。寿司職人としての技術はどうして身につけたのですかという問いに対して「ユーチューブです」また「ポツンと一軒家」などの番組でDIYで家を建てた人に「元建築関係の仕事をしていたんですか」との質問に対して「ネットで調べました」という答え。家庭菜園を越えた農業から井戸掘りなどなど。何でもネットで身に付く時代。やる気になれば「通信教育」ってすごいですよ。理解するまで繰り返し繰り返し履修できます。

 そしてすでに安定した職や私生活を得ていた私にとって経済や商業、法学のような「就職の糧」となる学問は必要ありませんでした。放送大学は教養学部のみの単科大学ですので歴史であれ文学であれ哲学であれ何でも良かったのです(理数系は苦手だったので自然科学系はちょっと…)。そこで専攻したのが「教育・心理」系のコースでした。これが退職後の第二の人生で活かされるとはその時思ってもいませんでした。機会があればまたお話しします。 

 放送大学の詳細についてはホームページ等で検索してくださいね。
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