訪問日:令和5年11月19日(日)
出 発:神戸電鉄「押部谷駅」
到 着:神戸電鉄「恵比須駅」
母の「四十九日忌」が明けたので歩紀の再開です。
第4回目は東播台地にある「雄岡山」と「雌岡山」です。「おっこうさん」「めっこうさん」と読みます。2kmほどの間隔をおいて並ぶ単独峰なのですが、夫婦山なのでひとつの山として数えました。「奥穂高岳」「前穂高岳」を続けて「奥、前穂」と読むように表現すれば「雄、雌岡」。関西人としては口に出すのもはばかられるような語呂になりますね。ただ単なる卑猥な下ネタではなく、男女神にまつわる伝説があるそうですよ。神道って結構エロチックですからね。200m級の低山ですがスタート地点はすでに標高100mほど。地元老人会の毎日登山会もあるなど山というより丘といった感じです。昼前には下山するので城下町「三木」まで歩きます。ほとんど「町歩紀」ですので給水・トイレの心配はありません。
神戸電鉄「押部谷駅」が今日のスタートです。「おしべだに」と読みます。「大阪梅田駅」から阪急電車と神戸電鉄で約1時間20分(980円)。午前9時15分、今日もニコニコ出発です。ここは「神戸市西区」。神戸電鉄にもだいぶ慣れてきました。
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駅の南側で県道を渡り真っ直ぐ進めば旧道に突き当たります。右に曲がれば「神戸市立押部谷小学校」。明治6年開校の歴史ある学校だそうです。
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200mほど進めば「四つ角」「交差点」というよりも「四つ辻」と呼ぶのがぴったりの辻に出ます。
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角のお店の前にはお地蔵さんと並んで「押部谷村道路元標」が。もうすっかり「元標ハンター」ですね。(午前9時23分)
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道路元標を右に見ながら進み県道を渡れば、田畑の向こうにこれから登る「雄岡山」が見えます。結構上まで家が建っています。
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突き当たりを右に曲がれば「日吉神社」。今日一日の安全を祈願しましょう。由緒によると952年の創建らしいですよ。(午前9時29分)
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神社の右の道を進み「神出山田自転車道」と合流すれば左へ。
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そのまま進めば業務スーパーを過ぎ神戸電鉄と併走する県道に出るので左に曲がります。
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歩道橋をくぐり信号を左折。そのまま道なりに進み「高尾台」という住宅地を歩きます。結構な上り坂です。もう山登りは始まっていますね。
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集合住宅を過ぎて左に曲がり、突き当り手前フェンスに「雄岡山登山道」の標識が立ちます。
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標識に従い進んで行けば登山口です。(午前9時48分)
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ここからは山道です。
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ただ「尾根伝い」に真っ直ぐ斜面を上って行くという感じで、「山越え」「谷沿い」というような山道ではありません。案内標識もあります。
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一度も下り坂がないまま、あっという間に雄岡山頂に着きました。標高241.2m。(午前10時)
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山頂には石の祠がありました。杖をついたおじいちゃんが手を合わせていましたので、本当に老人会の人も登るんですね。
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山頂は展望台になっています。遠くに淡路島が見えます。
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さあ下山です。
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同じような道を下って行きます。YAMAPで見ると私の歩行ペースは「速い170~190%」。普通の人の2倍近いスピードで歩いているのでしょうか。所要時間はあまり参考にしないでくださいね。
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今度は一度も上り坂がないまま、あっという間に下山口に着きました。直線的に上り直線的に下りました。右に曲がります。
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すぐに市道でしょうか舗装道に出ました。この道は「近畿自然歩道」「神出山田自転車道」になっているようです。左折します。(午前10時9分)
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「大皿池」というため池を右に見ながら進みます。東播磨地方はため池が多いですね。大河がなく雨も少ないのでしょう。
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その先に「行然庵」という古民家風の建物が見えてきました。自然農法のお米でお酒を醸しているというこだわりのお店だそうです。
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「金棒池バス停」の先に信号が見えてきます。右に曲がれば「雌岡山」への登山口があるのですが、そこは下山口にしましょう。このまま真っ直ぐ進みます。(午前10時19分)
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「牛舎」の前を通り過ぎれば右に「神出神社」の鳥居が見えてくるのですが、鳥居をくぐらず真っ直ぐ進みます。
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遠くに「明石海峡大橋」が見えます。
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やがて右に鳥居が見えてきました。神出神社の「西の鳥居」です。
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鳥居の左には「神戸市立神出中学校」があります。そして校門横には「日本標準時子午線標示柱」。ここは東経135度が走る子午線の町なのです。石の表面を見ると結構新しいようです。
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右に見えている西の鳥居をくぐり山道に入ります。(午前10時34分)
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神出神社は車で参拝できるので途中車道が横切ります。山道を進むとあっという間にショートカットしてしまうので車道を歩きましょう。
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東屋やベンチのある広場(駐車場?)を左に見ながら進みます。
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「裸石、姫石神社」への道標が見えてきました。左に入ります。神社は山の斜面にあるのでアップダウンを繰り返しますが大したことはありません。(午前10時43分)
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まずは「姫石神社」。神殿も覆屋もありません。神社の形式ができる前の古代から続く信仰の場なのでしょう。
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御神体は自然石で岩の割れ目が女性器を象徴しているのでしょうか。
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その奥に「裸石(らせき)神社」。石段を上ってお参りをします。
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神殿の右から裏に回ればガラス越しでちょっと見にくいですが、御神体でしょうか。石でできた男性のシンボル。横には女性のシンボルも。回りにはアワビの貝殻がたくさん積まれていました。「エロス」な一画ですね。それが神道です。
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裸石神社の右に石段があったのですが、どこに行くかわからなかったので私は元の車道まで戻り先に進みました。あの石段を上ればここに出てきたんですね。5分ほど時間をロスしました。
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そして車道を挟んで向かいにある石段を上れば神出神社。「かんで」と読むそうです。結構立派な神社です。(午前11時)
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御祭神は「素盛鳴命(スサノオノミコト)」「奇稲田姫命(クシナダヒメノミコト)」「大己貴命(オオナムチノミコト)」。スサノオ、オオナムチどちらも好色の神様ですね。オオナムチ(=大国主命)は多くの女神との間にたくさんの神を生んだことで有名ですが、それがこの地だという伝説が残っているらしいです。
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ここの神社も展望台があり、明石海峡大橋や淡路島が望めます。山頂標識や三角点はありませんが神社の境内が雌岡山頂です。標高249m。あっという間に2峰を征服しました。4つ目の珍名山登頂です。
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「雄岡」と「雌岡」は夫婦神で雄岡が小豆島の美人神に惚れ、雌岡が止めるにもかかわらず会いに行き、途中淡路の漁師に弓で射られた等の伝説もあるらしいですよ。不倫への天罰ですね。不倫をする神様。その神様が人間から罰を受ける。なんておおらかな宗教なんでしょう神道は。
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さあ下山です。神殿の右奥に「金棒池」への案内表示があります。途中にも表示がありますので、それに従って広場(駐車場?)を抜けて行きましょう。
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その先には「雌岡山梅林」。雌岡山は梅の名所でもあります。もちろん今の時期、梅は咲いていません。ただ、ここは先ほど通り過ぎた「牛舎」の真上にあたりますので、風向きによっては覚悟しましょう。
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あっという間に下山しました。ここは先ほど通り過ぎた信号を右に入ったところです。(午前11時14分)
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目の前には「金棒池」という大きな池があります。遠くに見えるのは雄岡山。
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この池は雄岡山と雌岡山の間にあり、男女の神々が金の棒を芯にして山の高さ比べをしていたところ男神の棒が折れ、棒が落ちたところが金棒池になったなど多くの民話があるそうです。想像力をたくましくすれば、この話も何だかエロチックですね。
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これで「山歩紀」はお終いです。時間はたっぷり残っていますので三木市を目指して歩きましょう。さっきから上空をこいつが飛んでいるのですが、トンビなのかタカなのか私には区別できません。いづれにしてもカラスでないということは、都市化よりも自然力の方が上回っているということなんでしょうね。
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金棒池から北に進み、何でもない四つ角を左に曲がります。少し歩けば案内表示が。「神出山田自転車道 上る」方向に進みます。
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次の角には「明石西国第四十二番霊場」の看板が掛かったお堂が建っていました。お堂を左に見ながら進みます。(午前11時25分)
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ため池を過ぎれば右へ。次の四つ辻を右に曲がれば小さな橋の下に水路が流れます。遠くにはさっき登った雌岡山が。雄岡山に比べると傾斜が緩やかですね。コースはほとんど舗装道でした。
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この先いくつも小径が交わってきますが、道なりに真っ直ぐ進みましょう。
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結構な距離を歩きますが、右にへら鮒釣り堀になっている「勝成池」が見えてきます。地図ではこの辺りから「兵庫県三木市」に入ります。(午前11時45分)
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「小林池」というため池の堰堤下で県道を横断し住宅地を抜けます。途中ライオンズクラブが寄贈した「子午線標識」。私は今、東経135度を歩いているんですね。
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しばらく歩けば「三木山総合公園」という大きな公園が見えてきました。西側は丘陵を利用した自然公園ですが、東側は野球場や陸上競技場、子どもの遊具などがある公園になっています。もちろんトイレや自動販売機もあります。
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公園にはベンチやテーブルがあるようです。いい時間です。弁当にしましょう。
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今日の昼食は川西能勢口駅構内のコンビニで買った「おにぎりおかずセット」(税込397円)です。実は今朝、能勢電が野生動物と衝突し、車両点検のため10分ほど遅延しました。ただ私はこの弁当を買うために1本早い電車に乗ったので、何とか阪急電車に乗り遅れずに済みました。たぶん野生動物はシカだと思いますが、最近は町内や近くの箕面市、茨木市でクマの目撃情報がありますからね…。
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食事を終え午後0時30分、遊具で遊ぶ子どもたちの声を後にして出発です。
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角に消防署がある「三木市浄水場前交差点」を渡って三木の市街地へ入りましょう。正面には三木市役所。庁舎に向かって右側には市民トイレがあります。立派な市役所ですね。三木市は人口7万2千人ほどの町ですが、静かな町でしたよ。(午後0時37分)
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トイレに用がなければ市役所に向かって左に曲がります。
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小さな児童公園を過ぎれば右に「別所長治公首塚」が見えてきました。(午後0時43分)
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「別所長治」は東播磨一帯を勢力下においていた武将ですが、後に説明する「三木合戦」で羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)によって攻められ自害しました。照子夫人とともにここに祀られています。
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首塚の裏には「雲龍寺」。別所氏ゆかりのお寺であったことから自害した別所長治夫妻の首を貰い受けたそうです。
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首塚の向かいにある「月輪寺」の白壁に沿って坂を下ります。
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白壁が途切れた所から狭い路地に入り、プリントアウトしてきた三木市観光協会の観光マップとグーグルマップを頼りにぐるっと回れば小さなお社と古木が立ちます。そして左を見れば石段の上に鳥居が。
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鳥居をくぐれば「大宮八幡宮」。大きな神社です。ここの秋祭りは播州三大祭りのひとつといわれ8基の太鼓台が石段を上るそうです。(午後0時52分)
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参拝者用トイレの脇から境内を後にします。突き当たりを右に曲がれば「永代池児童公園」。公園入口には「御大典記念軍用馬繋場」の石柱。「御大典」昭和天皇の即位の礼ですね。公園内にも公衆トイレがあります。
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児童公園の前を突き抜けます。突き当りを右に曲がり「大日如来堂」を過ぎて右に入れば立派なお屋敷が見えてきました。「旧小河家住宅別邸」です。(午後1時4分)
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明治から大正にかけて政治家・実業家として活躍した小河秀太郎氏の別邸で国の登録有形文化財に登録されています。
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カフェがあるようです。もちろんトイレも。
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庭園も美しいですよ。県指定の名勝です。
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旧小河家住宅の前を進んでいけば右に先ほど参拝した大宮八幡宮の参道。大鳥居が立ちます。
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鳥居を背にして道なりに進みます。明月堂というお菓子屋さんを過ぎれば右の路地に入り尼崎信用金庫の裏を通り過ぎます。そのまま真っ直ぐ進めば立派な門があるお屋敷の前に何やら案内板が。入って行きましょう。
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ここは「中町・丸一町洗濯場」。三木山の地下水が湧き出ており100年以上昔から住民の洗濯場として使われ、今でも社交の場として親しまれているそうです。(午後1時12分)
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先ほどの路地に戻りさらに進めば「清水の洗濯場」。
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湧き水で洗濯していたんですね。
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清水の洗濯場を出て突き当りを左に。次の突き当たりを右に折れ、真っ直ぐ進めば信号のある交差点角に「三木鉄道記念公園」。(午後1時20分)
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旧三木鉄道の三木駅舎を移築して公園として整備したそうです。
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展示施設や子どもの遊具、農産物の直売所、お食事処などがあります。道の駅のような雰囲気ですね。
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三木鉄道記念公園を北に進みます。美嚢川の手前にある「末広橋南詰交差点」を右折します。振り返れば何となく街道っぽい道ですね。
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次の交差点を渡れば右に蔵のある立派な建物が。「黒田清右衛門商店」です。(午後1時34分)
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代々金物問屋を営む商家で江戸末期に建てられたという屋敷は、国の重要文化財に指定されています。
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そしてこの道は、以前「神戸9区を歩く~北区編」で訪ねた「湯乃山街道」です。この辺りは当時の姿が良く残っていますね。
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道なりにカーブし「三木農協会館前交差点」。角にある建物の階段下には「立石の道標」。「右ひめじ道 左あかし道」と刻まれています。すぐ横にはエアコンの室外機もあり窮屈そうですね。ここを左折します。
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そこには「旧玉置家住宅」。元々は金物商の屋敷で、その後、現在の両替屋・銀行のような役割をした「切手会所」が設けられたそうです。江戸時代の建築で国の登録有形文化財に登録されています。(午後1時40分)
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内部は無料公開されています。間口に比べて奥行きが広いですね。ここは中庭。
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ボランティアガイドのおじさんから「裏の蔵は『ひょっとこ』の顔に見え、よく写真に撮られますよ」との案内により裏庭へ。「確かに」。真ん中の「二階建て離れ座敷」と二つの蔵は明治時代に増築されたそうです。
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その先の「三木市中央公民館」の前を通ります。県道沿いの掲示板には「徳川幕府の陣屋跡」の文字が。駐車場奥に公衆トイレがあります。
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公民館駐車場の木の下に「道路元標見~つけた」。
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公民館前をさらに進めば「ようこそ三木合戦の地へ」の看板。すぐ右の神戸電鉄のガードをくぐり「ナメラ商店街」方向に進みます。すぐに「三木城址」への案内表示がありますが真っ直ぐ進みましょう。(午後1時51分)
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アーケード商店街に入ります。この辺り一帯にかつて「三木城」があったそうです。
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「昭和」です。
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左に「稲荷神社」の鳥居。昭和はあと少し続くのですが、お稲荷様にお参りします。
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そして稲荷神社前から境内を出れば正面に何やら古めかしい門が。これは「三木城二の丸跡」に建てられた「旧三木高等女学校」の正門跡です。左の扉が開いていたので入って行きましょう。
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かつての木造校舎でしょうか。良い感じですね。
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そしてここには「三木市立みき歴史資料館」。立派な施設です。(午後2時)
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主に発掘された埋蔵文化財などが展示されています。
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また三木には戦前「三木飛行場」という旧陸軍の飛行場があり、ここで訓練を受けた若者たちが特攻隊員として出撃したそうです。「合掌」
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その隣には「三木市立堀光美術館」。なお三木市内の公共観光施設はすべて入館料は無料です。公衆トイレも整備されており、観光に力を入れていますね。また、信号のない横断歩道では100%道を譲ってくれましたよ。
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敷地を抜けたところの門を出て左へ。そこには「金物神社」。小さな神社ですが境内には「三木市立金物資料館」。もちろん入館料は無料です。(午後2時6分)
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三木市は「金物のまち」としても有名です。だから金物商の屋敷が残っていたんですね。三木合戦後、荒廃した三木の町を立て直すため鍛冶屋が集まり、今では大工道具などにその伝統・技術が引き継がれています。
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資料館前には「村のかじや」歌碑。「♪しばしも休まず 鎚打つ響き…♪」
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資料館先の坂道を左に入って行きましょう。「三木城本丸跡」である「上の丸公園」に続きます。三木城は15世紀ころ初代当主「別所則治」によって築かれた東西約600m、南北約700mの大きな城で、石垣は確認できず土塁で囲まれた城だったようです。(午後2時14分)
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天正6(1578)年、当時の城主であった別所長治が織田勢から毛利勢に寝返ったため織田信長の怒りを買い、信長の部将であった羽柴秀吉によって攻められました。天正8年まで続いたこの戦いを「三木合戦」と言うそうです。公園内に「別所長治公像」が建ちます。
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そしてこの小さな高台に天守があったと伝わっています。三木合戦では兵糧攻めが行われたことから「三木の干し殺し」と呼ばれ、城に立て籠もった将兵たちは藁を食べて飢えをしのいだそうです。信長は政敵を徹底的に攻めますね。みんな可哀そうな「ホトトギス」です。
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今は別所長治の「辞世之碑」が建つ高台からは三木市街が望めます。
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城址の一番奥には「三木城かんかん井戸跡」。本丸跡に残る唯一の井戸で、石を投げると「カンカン」と音がすることから名付けられたそうです。
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さあ三木城跡を後にして金物資料館前の道を左に曲がり神戸電鉄のガードをくぐりましょう。県道に出れば右へ。「本町1丁目交差点」の角には「大手の地蔵堂」。(午後2時25分)
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一番左のお地蔵さんには「左 あかし こばやし」と彫られており「大手の道標の碑」と呼ばれているそうです。
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「本町1丁目交差点」を渡ります。「大手」「本町」この辺りが城の正門だったのでしょうか?「大手橋」という小さな橋で水路を渡れば右に「芝町太鼓屋台と屋台蔵」。
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ここを右に曲がります。「湯乃山街道」の良い雰囲気が残ります。
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石垣の上には「大塚薬師堂」。(午後2時34分)
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このクランクは「大塚の鍵型の辻」というそうです。城下町などでよく見られる外敵の進路を妨げるための防御遺構でしょう。
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さらに進めば「ギャラリー湯の山みち」。造り酒屋さんの跡だそうです。「三木染め」と言われる染め物に関するギャラリーらしいのですが、2階は「モロッコ化石博物館」になっているそうです。
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その先には立派な旧家が。ここには大正時代「渡瀬銀行」という銀行があり、村の長者が支店長を務めたそうですが、その後、合併を繰り返し最終的には神戸銀行に吸収されたそうです。当時の建物が復元されています。
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「うだつ」のある町家を過ぎます。間もなくゴールです。
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すぐ先には「戎神社」。(午後2時42分)
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延享4(1747)年、西宮神社から勧請され「三木えびす」「三木のえべっさん」とも呼ばれています。毎年1月第2土曜日から3日間「えびすまつり」が開催されるそうですよ。今日一日の無事に感謝。
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戎神社の鳥居を出て左へ。突き当たりには「大塚の道標」。ここを右に曲がります。
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県道に合流し、その先が本日のゴールなのですが、ちょっと寄り道をして県道を右に曲がりましょう。交番を過ぎてセブンイレブンの駐車場前に「大日本中央標準子午線碑」。裏を見れば昭和2年1月に建てられたようです。だから「日本」ではなく「大日本」なんですね。(午後2時50分)
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セブンイレブン前の信号で県道を渡り、この後「さらに10分ほど寄り道」をしました。元の方向(左)へ戻ります。「神鉄恵比須駅前交差点」を通過すれば右に「世界測地系東経135度日本標準時子午線塔時計台」。長い名前ですが、三木市の説明によると「日本測地系」で測定したのが先ほどの「大日本中央標準時子午線碑」の場所。人工衛星などを元にした「世界測地系」では約250m東寄りのここが子午線になるそうです。三木市内の建設会社がわざわざ土地を購入し、時計台を建設して市に寄付されたそうですよ。
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そして先ほどの駅前交差点すぐ南にあるのが神戸鉄道「恵比須駅」。今日のゴールです。なまこ壁を模した土蔵風の建物です。駅前ロータリーには大きな「恵比寿様」の石像が立っています。時間は午後3時2分。本日の歩紀「30801歩」(20.94km)。ここから阪急電車を乗り継いで「大阪梅田駅」まで約1時間30分(1050円)。午後3時1分発の電車が先ほど出発しました。「山歩紀」のはずが、後半は完全な「町歩紀」になってしまいました。しかし、街道やお城のある地方都市というのは独特の雰囲気があって良いものですね。
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さあ今日は、梅田のお初天神通りにある「たよし曾根崎店」でひとり打ち上げです。大阪では有名な大衆居酒屋で、とても入りやすい雰囲気の店ですよ。
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「ステーキ定食」(税込920円)と生ビール(税込330円)で乾杯~。「♪た~ん た~ん た~よ~し 行くよし たよし…♪」。大阪の老舗もご多分に漏れず日本語の上手な店員さんたちでした。(笑)
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私は旅先のスーパーで地酒ワンカップを買うのが趣味です。先ほど「大日本中央標準時子午線碑」に立ち寄った後「さらに10分ほど寄り道をした」と言いましたが、実は子午線碑の向かいに「マックスバリュー」があり、そこで地酒を購入していたのです。三木の酒ではありませんが、三木市の隣にある加東市の蔵元「神結」の上撰とにごり合わせて税込446円。安い趣味でしょ。お陰で1時間に2本しかない電車に乗り遅れてしまいました。今このお酒を飲みながらブログを書いています。
出 発:神戸電鉄「押部谷駅」
到 着:神戸電鉄「恵比須駅」
母の「四十九日忌」が明けたので歩紀の再開です。
第4回目は東播台地にある「雄岡山」と「雌岡山」です。「おっこうさん」「めっこうさん」と読みます。2kmほどの間隔をおいて並ぶ単独峰なのですが、夫婦山なのでひとつの山として数えました。「奥穂高岳」「前穂高岳」を続けて「奥、前穂」と読むように表現すれば「雄、雌岡」。関西人としては口に出すのもはばかられるような語呂になりますね。ただ単なる卑猥な下ネタではなく、男女神にまつわる伝説があるそうですよ。神道って結構エロチックですからね。200m級の低山ですがスタート地点はすでに標高100mほど。地元老人会の毎日登山会もあるなど山というより丘といった感じです。昼前には下山するので城下町「三木」まで歩きます。ほとんど「町歩紀」ですので給水・トイレの心配はありません。
神戸電鉄「押部谷駅」が今日のスタートです。「おしべだに」と読みます。「大阪梅田駅」から阪急電車と神戸電鉄で約1時間20分(980円)。午前9時15分、今日もニコニコ出発です。ここは「神戸市西区」。神戸電鉄にもだいぶ慣れてきました。
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駅の南側で県道を渡り真っ直ぐ進めば旧道に突き当たります。右に曲がれば「神戸市立押部谷小学校」。明治6年開校の歴史ある学校だそうです。
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200mほど進めば「四つ角」「交差点」というよりも「四つ辻」と呼ぶのがぴったりの辻に出ます。
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角のお店の前にはお地蔵さんと並んで「押部谷村道路元標」が。もうすっかり「元標ハンター」ですね。(午前9時23分)
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道路元標を右に見ながら進み県道を渡れば、田畑の向こうにこれから登る「雄岡山」が見えます。結構上まで家が建っています。
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突き当たりを右に曲がれば「日吉神社」。今日一日の安全を祈願しましょう。由緒によると952年の創建らしいですよ。(午前9時29分)
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神社の右の道を進み「神出山田自転車道」と合流すれば左へ。
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そのまま進めば業務スーパーを過ぎ神戸電鉄と併走する県道に出るので左に曲がります。
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歩道橋をくぐり信号を左折。そのまま道なりに進み「高尾台」という住宅地を歩きます。結構な上り坂です。もう山登りは始まっていますね。
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集合住宅を過ぎて左に曲がり、突き当り手前フェンスに「雄岡山登山道」の標識が立ちます。
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標識に従い進んで行けば登山口です。(午前9時48分)
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ここからは山道です。
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ただ「尾根伝い」に真っ直ぐ斜面を上って行くという感じで、「山越え」「谷沿い」というような山道ではありません。案内標識もあります。
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一度も下り坂がないまま、あっという間に雄岡山頂に着きました。標高241.2m。(午前10時)
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山頂には石の祠がありました。杖をついたおじいちゃんが手を合わせていましたので、本当に老人会の人も登るんですね。
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山頂は展望台になっています。遠くに淡路島が見えます。
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さあ下山です。
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同じような道を下って行きます。YAMAPで見ると私の歩行ペースは「速い170~190%」。普通の人の2倍近いスピードで歩いているのでしょうか。所要時間はあまり参考にしないでくださいね。
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今度は一度も上り坂がないまま、あっという間に下山口に着きました。直線的に上り直線的に下りました。右に曲がります。
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すぐに市道でしょうか舗装道に出ました。この道は「近畿自然歩道」「神出山田自転車道」になっているようです。左折します。(午前10時9分)
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「大皿池」というため池を右に見ながら進みます。東播磨地方はため池が多いですね。大河がなく雨も少ないのでしょう。
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その先に「行然庵」という古民家風の建物が見えてきました。自然農法のお米でお酒を醸しているというこだわりのお店だそうです。
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「金棒池バス停」の先に信号が見えてきます。右に曲がれば「雌岡山」への登山口があるのですが、そこは下山口にしましょう。このまま真っ直ぐ進みます。(午前10時19分)
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「牛舎」の前を通り過ぎれば右に「神出神社」の鳥居が見えてくるのですが、鳥居をくぐらず真っ直ぐ進みます。
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遠くに「明石海峡大橋」が見えます。
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やがて右に鳥居が見えてきました。神出神社の「西の鳥居」です。
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鳥居の左には「神戸市立神出中学校」があります。そして校門横には「日本標準時子午線標示柱」。ここは東経135度が走る子午線の町なのです。石の表面を見ると結構新しいようです。
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右に見えている西の鳥居をくぐり山道に入ります。(午前10時34分)
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神出神社は車で参拝できるので途中車道が横切ります。山道を進むとあっという間にショートカットしてしまうので車道を歩きましょう。
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東屋やベンチのある広場(駐車場?)を左に見ながら進みます。
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「裸石、姫石神社」への道標が見えてきました。左に入ります。神社は山の斜面にあるのでアップダウンを繰り返しますが大したことはありません。(午前10時43分)
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まずは「姫石神社」。神殿も覆屋もありません。神社の形式ができる前の古代から続く信仰の場なのでしょう。
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御神体は自然石で岩の割れ目が女性器を象徴しているのでしょうか。
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その奥に「裸石(らせき)神社」。石段を上ってお参りをします。
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神殿の右から裏に回ればガラス越しでちょっと見にくいですが、御神体でしょうか。石でできた男性のシンボル。横には女性のシンボルも。回りにはアワビの貝殻がたくさん積まれていました。「エロス」な一画ですね。それが神道です。
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裸石神社の右に石段があったのですが、どこに行くかわからなかったので私は元の車道まで戻り先に進みました。あの石段を上ればここに出てきたんですね。5分ほど時間をロスしました。
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そして車道を挟んで向かいにある石段を上れば神出神社。「かんで」と読むそうです。結構立派な神社です。(午前11時)
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御祭神は「素盛鳴命(スサノオノミコト)」「奇稲田姫命(クシナダヒメノミコト)」「大己貴命(オオナムチノミコト)」。スサノオ、オオナムチどちらも好色の神様ですね。オオナムチ(=大国主命)は多くの女神との間にたくさんの神を生んだことで有名ですが、それがこの地だという伝説が残っているらしいです。
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ここの神社も展望台があり、明石海峡大橋や淡路島が望めます。山頂標識や三角点はありませんが神社の境内が雌岡山頂です。標高249m。あっという間に2峰を征服しました。4つ目の珍名山登頂です。
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「雄岡」と「雌岡」は夫婦神で雄岡が小豆島の美人神に惚れ、雌岡が止めるにもかかわらず会いに行き、途中淡路の漁師に弓で射られた等の伝説もあるらしいですよ。不倫への天罰ですね。不倫をする神様。その神様が人間から罰を受ける。なんておおらかな宗教なんでしょう神道は。
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さあ下山です。神殿の右奥に「金棒池」への案内表示があります。途中にも表示がありますので、それに従って広場(駐車場?)を抜けて行きましょう。
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その先には「雌岡山梅林」。雌岡山は梅の名所でもあります。もちろん今の時期、梅は咲いていません。ただ、ここは先ほど通り過ぎた「牛舎」の真上にあたりますので、風向きによっては覚悟しましょう。
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あっという間に下山しました。ここは先ほど通り過ぎた信号を右に入ったところです。(午前11時14分)
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目の前には「金棒池」という大きな池があります。遠くに見えるのは雄岡山。
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この池は雄岡山と雌岡山の間にあり、男女の神々が金の棒を芯にして山の高さ比べをしていたところ男神の棒が折れ、棒が落ちたところが金棒池になったなど多くの民話があるそうです。想像力をたくましくすれば、この話も何だかエロチックですね。
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これで「山歩紀」はお終いです。時間はたっぷり残っていますので三木市を目指して歩きましょう。さっきから上空をこいつが飛んでいるのですが、トンビなのかタカなのか私には区別できません。いづれにしてもカラスでないということは、都市化よりも自然力の方が上回っているということなんでしょうね。
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金棒池から北に進み、何でもない四つ角を左に曲がります。少し歩けば案内表示が。「神出山田自転車道 上る」方向に進みます。
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次の角には「明石西国第四十二番霊場」の看板が掛かったお堂が建っていました。お堂を左に見ながら進みます。(午前11時25分)
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ため池を過ぎれば右へ。次の四つ辻を右に曲がれば小さな橋の下に水路が流れます。遠くにはさっき登った雌岡山が。雄岡山に比べると傾斜が緩やかですね。コースはほとんど舗装道でした。
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この先いくつも小径が交わってきますが、道なりに真っ直ぐ進みましょう。
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結構な距離を歩きますが、右にへら鮒釣り堀になっている「勝成池」が見えてきます。地図ではこの辺りから「兵庫県三木市」に入ります。(午前11時45分)
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「小林池」というため池の堰堤下で県道を横断し住宅地を抜けます。途中ライオンズクラブが寄贈した「子午線標識」。私は今、東経135度を歩いているんですね。
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しばらく歩けば「三木山総合公園」という大きな公園が見えてきました。西側は丘陵を利用した自然公園ですが、東側は野球場や陸上競技場、子どもの遊具などがある公園になっています。もちろんトイレや自動販売機もあります。
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公園にはベンチやテーブルがあるようです。いい時間です。弁当にしましょう。
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今日の昼食は川西能勢口駅構内のコンビニで買った「おにぎりおかずセット」(税込397円)です。実は今朝、能勢電が野生動物と衝突し、車両点検のため10分ほど遅延しました。ただ私はこの弁当を買うために1本早い電車に乗ったので、何とか阪急電車に乗り遅れずに済みました。たぶん野生動物はシカだと思いますが、最近は町内や近くの箕面市、茨木市でクマの目撃情報がありますからね…。
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食事を終え午後0時30分、遊具で遊ぶ子どもたちの声を後にして出発です。
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角に消防署がある「三木市浄水場前交差点」を渡って三木の市街地へ入りましょう。正面には三木市役所。庁舎に向かって右側には市民トイレがあります。立派な市役所ですね。三木市は人口7万2千人ほどの町ですが、静かな町でしたよ。(午後0時37分)
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トイレに用がなければ市役所に向かって左に曲がります。
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小さな児童公園を過ぎれば右に「別所長治公首塚」が見えてきました。(午後0時43分)
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「別所長治」は東播磨一帯を勢力下においていた武将ですが、後に説明する「三木合戦」で羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)によって攻められ自害しました。照子夫人とともにここに祀られています。
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首塚の裏には「雲龍寺」。別所氏ゆかりのお寺であったことから自害した別所長治夫妻の首を貰い受けたそうです。
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首塚の向かいにある「月輪寺」の白壁に沿って坂を下ります。
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白壁が途切れた所から狭い路地に入り、プリントアウトしてきた三木市観光協会の観光マップとグーグルマップを頼りにぐるっと回れば小さなお社と古木が立ちます。そして左を見れば石段の上に鳥居が。
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鳥居をくぐれば「大宮八幡宮」。大きな神社です。ここの秋祭りは播州三大祭りのひとつといわれ8基の太鼓台が石段を上るそうです。(午後0時52分)
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参拝者用トイレの脇から境内を後にします。突き当たりを右に曲がれば「永代池児童公園」。公園入口には「御大典記念軍用馬繋場」の石柱。「御大典」昭和天皇の即位の礼ですね。公園内にも公衆トイレがあります。
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児童公園の前を突き抜けます。突き当りを右に曲がり「大日如来堂」を過ぎて右に入れば立派なお屋敷が見えてきました。「旧小河家住宅別邸」です。(午後1時4分)
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明治から大正にかけて政治家・実業家として活躍した小河秀太郎氏の別邸で国の登録有形文化財に登録されています。
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カフェがあるようです。もちろんトイレも。
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庭園も美しいですよ。県指定の名勝です。
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旧小河家住宅の前を進んでいけば右に先ほど参拝した大宮八幡宮の参道。大鳥居が立ちます。
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鳥居を背にして道なりに進みます。明月堂というお菓子屋さんを過ぎれば右の路地に入り尼崎信用金庫の裏を通り過ぎます。そのまま真っ直ぐ進めば立派な門があるお屋敷の前に何やら案内板が。入って行きましょう。
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ここは「中町・丸一町洗濯場」。三木山の地下水が湧き出ており100年以上昔から住民の洗濯場として使われ、今でも社交の場として親しまれているそうです。(午後1時12分)
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先ほどの路地に戻りさらに進めば「清水の洗濯場」。
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湧き水で洗濯していたんですね。
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清水の洗濯場を出て突き当りを左に。次の突き当たりを右に折れ、真っ直ぐ進めば信号のある交差点角に「三木鉄道記念公園」。(午後1時20分)
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旧三木鉄道の三木駅舎を移築して公園として整備したそうです。
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展示施設や子どもの遊具、農産物の直売所、お食事処などがあります。道の駅のような雰囲気ですね。
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三木鉄道記念公園を北に進みます。美嚢川の手前にある「末広橋南詰交差点」を右折します。振り返れば何となく街道っぽい道ですね。
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次の交差点を渡れば右に蔵のある立派な建物が。「黒田清右衛門商店」です。(午後1時34分)
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代々金物問屋を営む商家で江戸末期に建てられたという屋敷は、国の重要文化財に指定されています。
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そしてこの道は、以前「神戸9区を歩く~北区編」で訪ねた「湯乃山街道」です。この辺りは当時の姿が良く残っていますね。
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道なりにカーブし「三木農協会館前交差点」。角にある建物の階段下には「立石の道標」。「右ひめじ道 左あかし道」と刻まれています。すぐ横にはエアコンの室外機もあり窮屈そうですね。ここを左折します。
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そこには「旧玉置家住宅」。元々は金物商の屋敷で、その後、現在の両替屋・銀行のような役割をした「切手会所」が設けられたそうです。江戸時代の建築で国の登録有形文化財に登録されています。(午後1時40分)
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内部は無料公開されています。間口に比べて奥行きが広いですね。ここは中庭。
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ボランティアガイドのおじさんから「裏の蔵は『ひょっとこ』の顔に見え、よく写真に撮られますよ」との案内により裏庭へ。「確かに」。真ん中の「二階建て離れ座敷」と二つの蔵は明治時代に増築されたそうです。
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その先の「三木市中央公民館」の前を通ります。県道沿いの掲示板には「徳川幕府の陣屋跡」の文字が。駐車場奥に公衆トイレがあります。
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公民館駐車場の木の下に「道路元標見~つけた」。
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公民館前をさらに進めば「ようこそ三木合戦の地へ」の看板。すぐ右の神戸電鉄のガードをくぐり「ナメラ商店街」方向に進みます。すぐに「三木城址」への案内表示がありますが真っ直ぐ進みましょう。(午後1時51分)
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アーケード商店街に入ります。この辺り一帯にかつて「三木城」があったそうです。
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「昭和」です。
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左に「稲荷神社」の鳥居。昭和はあと少し続くのですが、お稲荷様にお参りします。
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そして稲荷神社前から境内を出れば正面に何やら古めかしい門が。これは「三木城二の丸跡」に建てられた「旧三木高等女学校」の正門跡です。左の扉が開いていたので入って行きましょう。
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かつての木造校舎でしょうか。良い感じですね。
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そしてここには「三木市立みき歴史資料館」。立派な施設です。(午後2時)
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主に発掘された埋蔵文化財などが展示されています。
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また三木には戦前「三木飛行場」という旧陸軍の飛行場があり、ここで訓練を受けた若者たちが特攻隊員として出撃したそうです。「合掌」
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その隣には「三木市立堀光美術館」。なお三木市内の公共観光施設はすべて入館料は無料です。公衆トイレも整備されており、観光に力を入れていますね。また、信号のない横断歩道では100%道を譲ってくれましたよ。
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敷地を抜けたところの門を出て左へ。そこには「金物神社」。小さな神社ですが境内には「三木市立金物資料館」。もちろん入館料は無料です。(午後2時6分)
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三木市は「金物のまち」としても有名です。だから金物商の屋敷が残っていたんですね。三木合戦後、荒廃した三木の町を立て直すため鍛冶屋が集まり、今では大工道具などにその伝統・技術が引き継がれています。
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資料館前には「村のかじや」歌碑。「♪しばしも休まず 鎚打つ響き…♪」
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資料館先の坂道を左に入って行きましょう。「三木城本丸跡」である「上の丸公園」に続きます。三木城は15世紀ころ初代当主「別所則治」によって築かれた東西約600m、南北約700mの大きな城で、石垣は確認できず土塁で囲まれた城だったようです。(午後2時14分)
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天正6(1578)年、当時の城主であった別所長治が織田勢から毛利勢に寝返ったため織田信長の怒りを買い、信長の部将であった羽柴秀吉によって攻められました。天正8年まで続いたこの戦いを「三木合戦」と言うそうです。公園内に「別所長治公像」が建ちます。
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そしてこの小さな高台に天守があったと伝わっています。三木合戦では兵糧攻めが行われたことから「三木の干し殺し」と呼ばれ、城に立て籠もった将兵たちは藁を食べて飢えをしのいだそうです。信長は政敵を徹底的に攻めますね。みんな可哀そうな「ホトトギス」です。
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今は別所長治の「辞世之碑」が建つ高台からは三木市街が望めます。
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城址の一番奥には「三木城かんかん井戸跡」。本丸跡に残る唯一の井戸で、石を投げると「カンカン」と音がすることから名付けられたそうです。
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さあ三木城跡を後にして金物資料館前の道を左に曲がり神戸電鉄のガードをくぐりましょう。県道に出れば右へ。「本町1丁目交差点」の角には「大手の地蔵堂」。(午後2時25分)
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一番左のお地蔵さんには「左 あかし こばやし」と彫られており「大手の道標の碑」と呼ばれているそうです。
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「本町1丁目交差点」を渡ります。「大手」「本町」この辺りが城の正門だったのでしょうか?「大手橋」という小さな橋で水路を渡れば右に「芝町太鼓屋台と屋台蔵」。
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ここを右に曲がります。「湯乃山街道」の良い雰囲気が残ります。
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石垣の上には「大塚薬師堂」。(午後2時34分)
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このクランクは「大塚の鍵型の辻」というそうです。城下町などでよく見られる外敵の進路を妨げるための防御遺構でしょう。
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さらに進めば「ギャラリー湯の山みち」。造り酒屋さんの跡だそうです。「三木染め」と言われる染め物に関するギャラリーらしいのですが、2階は「モロッコ化石博物館」になっているそうです。
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その先には立派な旧家が。ここには大正時代「渡瀬銀行」という銀行があり、村の長者が支店長を務めたそうですが、その後、合併を繰り返し最終的には神戸銀行に吸収されたそうです。当時の建物が復元されています。
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「うだつ」のある町家を過ぎます。間もなくゴールです。
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すぐ先には「戎神社」。(午後2時42分)
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延享4(1747)年、西宮神社から勧請され「三木えびす」「三木のえべっさん」とも呼ばれています。毎年1月第2土曜日から3日間「えびすまつり」が開催されるそうですよ。今日一日の無事に感謝。
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戎神社の鳥居を出て左へ。突き当たりには「大塚の道標」。ここを右に曲がります。
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県道に合流し、その先が本日のゴールなのですが、ちょっと寄り道をして県道を右に曲がりましょう。交番を過ぎてセブンイレブンの駐車場前に「大日本中央標準子午線碑」。裏を見れば昭和2年1月に建てられたようです。だから「日本」ではなく「大日本」なんですね。(午後2時50分)
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セブンイレブン前の信号で県道を渡り、この後「さらに10分ほど寄り道」をしました。元の方向(左)へ戻ります。「神鉄恵比須駅前交差点」を通過すれば右に「世界測地系東経135度日本標準時子午線塔時計台」。長い名前ですが、三木市の説明によると「日本測地系」で測定したのが先ほどの「大日本中央標準時子午線碑」の場所。人工衛星などを元にした「世界測地系」では約250m東寄りのここが子午線になるそうです。三木市内の建設会社がわざわざ土地を購入し、時計台を建設して市に寄付されたそうですよ。
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そして先ほどの駅前交差点すぐ南にあるのが神戸鉄道「恵比須駅」。今日のゴールです。なまこ壁を模した土蔵風の建物です。駅前ロータリーには大きな「恵比寿様」の石像が立っています。時間は午後3時2分。本日の歩紀「30801歩」(20.94km)。ここから阪急電車を乗り継いで「大阪梅田駅」まで約1時間30分(1050円)。午後3時1分発の電車が先ほど出発しました。「山歩紀」のはずが、後半は完全な「町歩紀」になってしまいました。しかし、街道やお城のある地方都市というのは独特の雰囲気があって良いものですね。
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さあ今日は、梅田のお初天神通りにある「たよし曾根崎店」でひとり打ち上げです。大阪では有名な大衆居酒屋で、とても入りやすい雰囲気の店ですよ。
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「ステーキ定食」(税込920円)と生ビール(税込330円)で乾杯~。「♪た~ん た~ん た~よ~し 行くよし たよし…♪」。大阪の老舗もご多分に漏れず日本語の上手な店員さんたちでした。(笑)
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私は旅先のスーパーで地酒ワンカップを買うのが趣味です。先ほど「大日本中央標準時子午線碑」に立ち寄った後「さらに10分ほど寄り道をした」と言いましたが、実は子午線碑の向かいに「マックスバリュー」があり、そこで地酒を購入していたのです。三木の酒ではありませんが、三木市の隣にある加東市の蔵元「神結」の上撰とにごり合わせて税込446円。安い趣味でしょ。お陰で1時間に2本しかない電車に乗り遅れてしまいました。今このお酒を飲みながらブログを書いています。
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