私は1977-1979年の2年間ザンビアに赴任した。
男女ともボランティアには足としてバイクが支給された。大体が50CC〜125CCのバイクでホンダのバイクが大半だった。因みに現地人はバイクのことを「ホンダ」と呼んでいた。
バイクは前任者から引き継ぐ場合が多く新車は少ない。しかし、私は新車を支給されたがザンビアで2度も泥棒に入られバイク2台盗られたのだ。盗難があるので施錠や2重ロックなども心掛けていたのだが。。。
1回目は自宅の室内に入れていたのだが就寝時侵入され、ドアからまんまと取られてしまったのだ。室内のリビングにバイクを入れていたので施錠ダブルロックしていなかった。この時はバイクだけでなく日本から持ってきた大事な物もやられてしまった。寝室で寝ていて侵入されたのを全く気が付かなかった。犯人は窓ガラスのパテを綺麗に取り、割らずに静かに侵入したのだろう。
翌朝、ポリスや関係者に途中目覚め騒いだらもっとすごいことになったかも知れないと慰められた。考えれば怖い話である。
この事件はザンビアの現地に着任直後の出来事で、まだ現地事業が分からないとことであり、逆に現地人から私の行動などを見られていたに違いない。
2回目は1回目から半年ほど経ったころ外出時に盗難事故が発生した。
今回は自宅のベランダにバイクを止めバイクのロックとベランダの鉄柱にチェーンブロックしていたのだが壊され取られてしまった。1回目と比べて荒い仕業だった。
1回目の盗難事件があったので番犬用の子犬を飼ったがまだ幼い時期での出来事だったこともあり防犯には間に合わなかった。2度もバイクを取られた恐縮したが身の安全第一と慰められた。
2度も盗難にあったので塀で家の周囲を囲んだ。また幼かった愛犬も1年もすれば成長し逞しくなりそれ以降、事件は発生しなかった。
2回目のバイク盗難時、捜査情報から現地人の村民が私のバイクを何度も目撃したとの報告があり、現地人が泥棒部落と呼んでいた隣国ザイール人が多く住む部落に警察と一緒に数か月夜な夜な張り込んだことがある。この部落は大変危険なので警察車両には自動小銃を用意していた。
張り込み情報は現地人間の情報流通の方が早いのか張り込んだ時には現れなかった。数か月これをやったが根負けし止めてしまったことを覚えている。2度とも物損の盗難事件で済んだが考えてみれば怖い話だったのである。