元長浜市学芸専門監で歴史研究者の「太田浩司」さん(長浜市国友町)が今春、自宅に「淡海歴史文化研究所」を開設、研究活動の拠点とした。研究成果は、長浜市の活性化事業に生かしたいとしている。
↑写真:中日新聞より
太田さんは東京都出身。大学時代、菅浦集落(長浜市西浅井町)の古文書群や戦国大名浅井氏の研究で長浜市を訪れ、その縁で長浜市学芸員に。長浜城歴史博物館長などを歴任し、城館遺構や祭り、文化人など多彩な歴史文化の発掘、発信に努めた。
学術界に身を置く中で、研究成果と対象地域の住民とが隔絶されていると感じたといい、「自分の研究を地域住民のために生かしたい」と構想を温めてきた。
太田さんは「長浜市内は古代の古墳から近現代の産業遺産まで扱うべき題材が多い。戦国時代や観音信仰の関連は全国に通用する」と話す。
これらを材料にしたイベントなどで人を呼び込み、「『歴史産業』をつくりたい」と力を込める。
まず見据えるのは、戦国武将羽柴秀吉による長浜の支配が始まった1573年から450周年の来年。
長浜で整備した城下町や制度は天下統一後の全国統治の基盤となっており、全国に向けて発信する絶好の機会。ゆかりの神社などと連携したイベントなどを模索している。
<中日新聞より>