戦国武将・織田信長が反信長勢力と繰り広げた抗争「元亀(げんき)争乱」(1570~73年)から450年を記念し、滋賀県やJR西日本はスマートフォン対応の位置情報ゲームアプリを使い、ゆかりの城などを巡るスタンプラリー「元亀争乱450年~織田信長、近江諸勢力との戦いの軌道~」を実施している。
設定された11スポットを巡り、電子スタンプを獲得。達成数に応じて特典も用意している。鉄道を利用した近江の城や滋賀の歴史文化の魅力発信を図るのが狙いで、期間は7月6日~12月10日まで。
「元亀争乱」は、信長が元亀元年、越前の朝倉義景(よしかげ)を討とうとした「朝倉攻め」の際、信長と同盟関係にあった浅井長政が離反し、朝倉側についたことに端を発した。主に県内など近畿各地で激しい抗争が繰り広げられ、信長最大の危機の時期ともされる。
この元亀争乱の終結から今年で450年の節目にあたることを記念し、包括連携協定に基づいて滋賀県の観光や交通、健康などの各部署やJR西日本京滋支社の実務者レベルでつくる鉄道利用促進プロジェクトチームが今回、スタンプラリーを企画。京阪電鉄や近江鉄道も協力した。
スタンプラリーは、位置情報ゲームアプリ「ニッポン城めぐり」を使用。 信長が長政の居城「小谷城」を攻略するための前線基地として築いた「虎御前(とらごぜ)山城」(長浜市)や、信長の家臣・柴田勝家が城に陣取り、攻勢を受けた際に水瓶を割って士気を鼓舞したと伝わる「瓶割山城」(近江八幡市、東近江市)など11スポットを設定した。
6スポットでは位置情報を、5スポットでは位置情報に加えて所定のQRコードを読み込み、電子スタンプを獲得していく。
滋賀県の旧秦荘(はたしょう)町(愛荘町)の特産山芋「秦荘のやまいも」のB級品や、日本酒にできなかった酒米を活用したクラフトビール「やまいもラガー」が誕生した。
滋賀県愛荘町出身で地域おこし協力隊の村木亜弥香さんらが開発。愛荘町役場愛知川庁舎で7月4日、披露された。
大阪からUターンした村木さんは、祖父の村木重一さんが町づくりの一環で営んでいた店を復活。重一さんも生産に関わっていた日本酒の銘柄「はたしょう」を昨年、14年ぶりに復活させていた。
今回のクラフトビールは、日本酒造りで余った酒米の活用法を模索する中、独特な凹凸の形状や強い粘りが特徴のブランド「秦荘のやまいも」のPRと合わせて発案。滋賀県近江八幡市のクラフトビール製造所「DIAMOND BREWERY」の協力で完成した。
村木さんは「やまいもの甘さが感じられる、すっきりした味に仕上がった」と有村国知町長らに報告。有村町長は「今年4月に協力隊員に就任された時にクラフトビールの計画はうかがったが、こんなに早く結実させるとは」と感心しきり。
原料のやまいもを提供した栽培農家、小泉貴紀さんは「(クラフトビール化は)考えつかなかった。これをきっかけに、やまいもを作りたいという仲間が増えたらうれしい」と話していた。
クラフトビールは、「やまいもラガー」のほか、「みかんと山椒(さんしょう)」「IPA黒」も加えた3種を同時発売。いずれも330ml、1本1000円。現在は村木さんが店長の「村木食料品店」でオンライン販売(https://muraki-shop.com/)のみだが、今後は滋賀県愛荘町内の観光地などで販売することも検討している。
ブラックバスやブルーギルといった外来魚の再放流を禁止した「びわこルール」の周知、定着を図る狙い。家族や団体でも応募でき、登録するとエコバッグが贈られる。