功山寺決起

青山繁晴事務所から自由民主党の党員になりました。(2020年)

「こちらから延期や中止を言い出して中国に借りを作らない」(2020/02/29)【全文転載】

2020-02-29 08:31:21 | On the Road

2020-02-29 04:59:32
土曜の朝、おはようございます。かなりたいせつなお話です。

▼たとえば今朝の産経新聞朝刊の第二面に載っている、安倍総理と、来日中の楊潔篪 ( ようけつち ) 中国共産党政治局員 ( 中国外交のトップ、王毅外相より上位 ) の会談の写真、あるいは習近平国家主席の来日問題について「変更なし」という言葉を使った見出し、それらを見て、あぁ、安倍さんはこの期に及んで来日を強行するべく最終的な舵を切ったんだと思うひとは、少なくないでしょう。

▼実態は大きく違うと考えています。
 もちろん、ただ考えているだけではなく、水面下でのいくつかの直接交渉の結果も踏まえてのことです。
 まだ「こうなった」とは言えません。
 習主席の来日問題をめぐって、日中は実際には腹の探り合い、眼の奥の探り合いです。
 安倍政権は「こちらから延期や中止を言い出して中国に借りを作らない」という戦術を変えていません。

 もう一度、申します。「こうなった」とは実態として言えません。
 ただ、安倍・楊会談の結果、少なくとも4月来日見送りの可能性は、会談前よりはいくらか増したとは、このブログという広く無条件で公開する情報であっても、言うことができます。

▼外交交渉は常に、日中に限らず日米でもどこでも、発表ぶりは水面下の実態を反映しないことが多いのです。
 記者時代はその壁を打ち破って国民に事実を伝えるために、地を這う取材の努力を非力ながら続けていました。
 ぎーんとなった現在は、それら外交交渉の前に、祖国と国民に良い方向へわずかでも向かうよう、同じく地を這って、同じく非力ながら、具体的、実際的な働きかけを致しています。

▼水面下での働きかけは、主権者から尊い議席をお預かりしている者のほんらいは当然の任務として、政(まつりごと)のさまざまな局面で日々、遂行しています。
 政府に入ることをせずに結果を出すのは、議院内閣制によって政権を構成する与党の自由民主党、その議員であっても、至難そのものです。 ( ちなみに、無所属ではまったく困難です )
 しかし不肖ぼくは、政府に入って行動と発言の自由を喪うよりも、自由民主党の内部から党や政権のあり方を変えようとする方が、主権者にとって有益だと考えています。

 もちろん政府に入る議員がいなければ、内閣をつくれません。
 ぼくが申しているのは、この不肖の男の場合は、という意味です。
 なかでも、外交をめぐる水面下での働きかけは、ことのほか結果を出すのが至難です。
 相手があることですからね。
 特に、中国と北朝鮮はたいへんです。
 みなさんがおそらく正確に想像されるとおりです。
 しかし、やるしかありません。
 週末も何も関係がありませぬ。
 むしろ週末の方が、眼に見えない動きを進められることもあります。

 それであっても、ぼくは生きている限り、物書きです。原稿を書く、そして一字一句すべてを推敲する、というのも違う意味で地を這う営為です。
 地面を這いずり回って、匍匐(ほふく)前進で進むのは、空を飛ぶより遙かに時間が掛かります。
 どうやって24時間、365日しか無いなかで、その時間を作るのか・・・。

▼水面下の動きは、クローズドの完全会員制のレポート、東京コンフィデンシャル・レポート ( TCR / 加入はここです ) で精緻に記して、会員へ配信します。
 昨日も配信しました。これで3日連続の配信となりましたね。
 会員のみなさんとの契約上は、月に4本程度の不定期配信なのですが、2月はこれで9本の配信となりました。
 月替わりの週明けも積極的に配信していきます。
 配信の状況と、各レポートのタイトル、小見出しは広く公開しています。ここ 最新レポートはこちら を押してください。

 それから、いずれ再開する独立講演会 ( 次の募集はここです ) では、みんなの眼を見て、ナマで数多くの質問に答えつつ、ほぼすべての水面下の動き、交渉をお話しします。

▼東京コンフィデンシャル・レポート ( TCR ) は会員外への情報漏れが無いことが絶対条件、そして独立講演会は完璧なオフ・ザ・レコードが絶対条件です。
 TCRは精確な文字情報、丹念に推敲した文章、独立講演会はたがいの志と熱意が交流できる場での情報提供、このふたつはまさしく車の両輪です。

 では、広く無条件に発信する情報はどうか。
 この地味ブログ、隔週参加の虎ノ門ニュース ( 次回は3月9日月曜朝8時 ) 、そして3月に満を持して再開するチャンネル桜の「青山繁晴が答えて、答えて、答える」が、公開発信を支えるために鼎立(ていりつ)する3本柱です。

▼あらかじめお伝えしておきたいことがみっつあります。

▽ひとつ。
 令和2年度の本予算が衆院を通過しました。ということは、週明け3月2日月曜から、参議院で予算委員会が始まります。
 ぎーんとなってからずっと予算委員の不肖ぼくは、その公務が絶対優先です。
 予算委員会が朝9時から始まる場合は、虎ノ門ニュースが一部参加となります。

▽ふたつ。
 その参議院・予算委員会にて、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 / JDI ) の執行部メンバーが早期に質問に立つ可能性があります。
 きのうこの盟友から電話があり、なんだか重々しい口調で、どうしたのかなと思ったら「頼みがあります」。
 何でもどうぞと、中身を聞かずに、即答しました。
 すると、質問の際に、ぼくが横に座って、質問に使う5枚のパネルを立てる役をやって欲しいとのこと。「こんなことを護る会の代表幹事に頼んで申し訳なくて・・・。しかし、青山さんが横にいてくれたら世の中へのメッセージにもなると思って」と仰いました。
 予算委員会が始まって初期は、NHKで生中継されることを念頭に置いておられるのです。
 ぼくは再び、即答しました。「分かりました。やりましょう。光栄です」

▽みっつ。
 この地味ブログにアクセスが集中し、繋がりにくくなっていることについて、管理者も努力され、「サーバー機の大幅なメモリ増強とソフトアップデートを、来週中に行う予定です」という嬉しい連絡が入りました。

▼みなさん、武漢熱クライシスをめぐっても苦労が続いているみなさん。
 特に、安倍総理の「休校要請」を受けて、おとといから新しい苦労を背負われているみなさん、そして子どもたち。
 きょうも一緒に考えましょう。
 明日も一緒にじりじりと前へ進みましょう。
 ぼくらは祖国を信じる仲閒として。


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