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仏語、英語学習者。アイザック・アシモフのファン。ノース・ホワイトヘッド思想信奉。縄文志向、仏陀志向。

ミーターの大冒険 エピローグ 第20話 「ムン・イ・コンパー」

2022-05-02 21:41:13 | ミーターの大冒険
ミーターの大冒険 エピローグ 第20話 「ムン・イ・コンパー」

あらすじ

 アルカディアが81歳で亡くなった。
 
 ハニスの直感とミーターの柔軟性のある論理思考が冴え渡る。「微細心理歴史学」、「極素輻射体」、「ロボット第零法則」の真実理解までも到達した。後は、オリンサス・ダムの図書館改造とファー・スター号の改造を待つだけ。
 
 ハニスは、いよいよ銀河復興への第一歩が胎動して来たとの予感を感じるのであった。それはドースの盟主の思惑なのであろうか、ハニスに戦慄がはしる。彼は今や、通常人間の世界には許されてない限界点を超えようとしている。
 ハニスは、イオス星でドース・ヴェナビリに会い、続いて、かつて天の川銀河の中央、中心都市、トランターに降り立った。果たして、彼ら(第2ファウンデーション)の感応能力によって、ハニスへの干渉のボーダーラインは、どの地点に設定されたのであろうか?ハニスの記憶はどこまで、どのように保持されるのであろうか?ハニスはアルカディアに続いて、単独人としてのボーダーラインに立っている。
 
 ついにハニスは、第2ファウンデーションの第一発言者に会った。壮大な宇宙史が解き明かされて圧倒される。そこでハニスの探索は終わる。暗示されていた「反ミュール」には遭遇能わず。しかしハニスはこの成功をミーターへの土産としてターミナスに凱旋した。
 ジスカルド・レベントルフ、ダニール・オリヴォー、そしてミーター・マロウ(ダレル)。第零の法則を遵守するロボットたちの活躍を思って、ハニスは、自分の命を、ミーターに捧げる決意をする。それは、第零の法則を信奉する人間を造り出す道に進むことだと悟ったのである。人間が、新しい銀河をつくらねばならないからである。ミーターは、そのハニスの志しを心からありたがるのであった。
 ハニスは第2ファウンデーションが「反ミュール」との共鳴を受容しつつ、銀河の再興の時を予見しているのを確認して来た。あとの課題は、第一ファウンデーション(ターミナス)の方向性だけだ。
 ハニスは政治家を目指す。しかし、これが熾烈な難問になる。政府当局が彼ら3人組に気がつきはじめて来たからだ。
 ハニスが主導する「銀河再生党」はハーラ・ブラノ率いる「ターミナス第一」に惨敗した。ミーターとアルカディアを模したチクタク(単純型ロボット)を駆使して、アルカディアの人気を裏手に使った。
 そこでハニスはミーターからの進言で、イフニアへの遷都案を決意するが、...
 一方、オリンサス・ダムは、持病の心臓病が悪化する。3人組の運命や如何に?
 ハニスは、例のコンパーを図書館の執務室に訪ねた。コンパーが、第2ファウンデーションのスパイであったことに驚愕する。

 コンパーが、アルカディアの館のミーターを訪ねる。コンパーは、ファー・スター2世号を完成させて、ミーターの地球探索の出発を薦める。ミーターは承諾するのであったが、コンパーの態度に一抹の不安を感じるのであった。大枠では、承知するものの、他に何かあるような気配を感じるのであった。


91 
コンパー ミーター君、ハニスさんの留守中、ごめん。ぜひ、ラベンダーの館に来たくてね。オリンサスさんのことは残念でした。それから、君をだいぶみくびっていたようで、あやまりたくってね。もう一つ、ターミナスにいる以上、アルカディアの面影に会いたくてね。なにしろ彼女のことはあまり知らないからね。彼女は銀河復興のシンボルであり、彼女の心意気を知ることは、これからの僕らの活動の支えになるに違いないからね。

 もう一つ、オリンサスさんが息を引き取る前に、あなた方へ言伝てをする約束をした。ミーター君に、直接伝えないといけないと思ったからね。君はオリンサスさんによってつくられたと聞いている。
 それから、今銀河図書館のバーチャル機能改造に取り組んでいるのは知っているよね。君をよく知れば、オリンサスさんの手法の参考になると思ってね!
 ハニスさんから聞いている銀河復興の時が近づいてる。銀河復興の糸口は故郷の星に行くことから始まるってね。僕にも、ちょっとだけ力になれるかも知れないと思った。小さい時父から聞いたことを思い出してね。
 まず、それはね、ちょうど銀河の反対側に大きく輝くカノープスやシリウスという恒星のあるシリウス星系のことなんだ。そこに行くのに、シンナックスを経由するのが一番近い。そのシリウス星系にオーロラという故郷の星の候補があるらしい。その他にも、その候補地は数多くある。
 しかし、従来言われているような、ジョーダン、オビジャン、クォミルやラメットという学者の文献では、不明確なんだよ。

ミーター 待って下さいよ。そう藪から棒に言われても、それと、オリンサスさんの伝言となんの関係があるというのですか?オリンサスさんは、その故郷の星がどこにあるか知っていたと言うのですか?知っていたのに、以前は黙っていたというのですか?

コンパー ミーター君、誤解しないで欲しい。僕が知っていたのですよ。それをオリンサスさんに話した。オリンサスさんは、それを君たちに話したかったんだ。でも伝えるのに命がもたなかったんだ。

ミーター あなたが知っている、と言うのですね。
どういう風に。

コンパー シンナックスの先にガイアがある。その向こうにコンポレロンがある。僕の父の故郷。コンポレロンの向こうにあるのが。セーシェル、その先がオーロラ、そしてアルファ。シンナックスの先がシリウス星系だ。
 僕は父から聞いている。人類の故郷は、きっとシリウス星系にあるってね。

ミーター ああ、そういうことなら、アルカディアやハニスさんからも聞いていますよ。

コンパー しかしね、探索の旅に出て行かなくては、何も始まらないのでは?ミーター君。

ミーター そうは言っても、航宙船がない。

コンパー やっと完成したよ。ファー・スター2世号。
 君がコントロールする。探査装置は完璧だ。

ミーター コンパーサん。いつ、どうやって。ハニスさんと一緒にですか?




ミーターの大冒険 エピローグ 第19話 「感応力に勝るものとは?」

2022-05-02 06:09:29 | ミーターの大冒険
ミーターの大冒険 エピローグ 第19話 「感応力に勝るもの」

あらすじ

 アルカディアが81歳で亡くなった。
 
 ハニスの直感とミーターの柔軟性のある論理思考が冴え渡る。「微細心理歴史学」、「極素輻射体」、「ロボット第零法則」の真実理解までも到達した。後は、オリンサス・ダムの図書館改造とファー・スター号の改造を待つだけ。
 
 ハニスは、いよいよ銀河復興への第一歩が胎動して来たとの予感を感じるのであった。それはドースの盟主の思惑なのであろうか、ハニスに戦慄がはしる。彼は今や、通常人間の世界には許されてない限界点を超えようとしている。
 ハニスは、イオス星でドース・ヴェナビリに会い、続いて、かつて天の川銀河の中央、中心都市、トランターに降り立った。果たして、彼ら(第2ファウンデーション)の感応能力によって、ハニスへの干渉のボーダーラインは、どの地点に設定されたのであろうか?ハニスの記憶はどこまで、どのように保持されるのであろうか?ハニスはアルカディアに続いて、単独人としてのボーダーラインに立っている。
 
 ついにハニスは、第2ファウンデーションの第一発言者に会った。壮大な宇宙史が解き明かされて圧倒される。そこでハニスの探索は終わる。暗示されていた「反ミュール」には遭遇能わず。しかしハニスはこの成功をミーターへの土産としてターミナスに凱旋した。
 ジスカルド・レベントルフ、ダニール・オリヴォー、そしてミーター・マロウ(ダレル)。第零の法則を遵守するロボットたちの活躍を思って、ハニスは、自分の命を、ミーターに捧げる決意をする。それは、第零の法則を信奉する人間を造り出す道に進むことだと悟ったのである。人間が、新しい銀河をつくらねばならないからである。ミーターは、そのハニスの志しを心からありたがるのであった。
 ハニスは第2ファウンデーションが「反ミュール」との共鳴を受容しつつ、銀河の再興の時を予見しているのを確認して来た。あとの課題は、第一ファウンデーション(ターミナス)の方向性だけだ。
 ハニスは政治家を目指す。しかし、これが熾烈な難問になる。政府当局が彼ら3人組に気がつきはじめて来たからだ。
 ハニスが主導する「銀河再生党」はハーラ・ブラノ率いる「ターミナス第一」に惨敗した。ミーターとアルカディアを模したチクタク(単純型ロボット)を駆使して、アルカディアの人気を裏手に使った。
 そこでハニスはミーターからの進言で、イフニアへの遷都案を決意するが、...
 一方、オリンサス・ダムは、持病の心臓病が悪化する。3人組の運命や如何に?
 ハニスは、例のコンパーを図書館の執務室に訪ねた。コンパーが、第2ファウンデーションのスパイであったことに驚愕する。

90 よくぞ来てくれました。かねてより、あなたにお会いしたいと思っていた矢先でした。
 あなたや、ミーターというちょっとだけ例のチックタックより生意気な機械にとっても、オリンサスさんのことは、残念でした。
 
 生意気なチックタックねえ!ミーターが聞いたら湯気を出して怒るな。
 君があのルイス・コンパーの息子だとは、尚更だ。君のその風貌でわかるよ。コンポレロン人特有の金髪にアイシャドー。その風流な身のこなしとしぐさ。まるで話に聞くシリウス星系人そのものだ。

 それでも、なにかの因縁でしょうね。あのルイス・ピレンヌの像の下で瀕死のオリンサスさんを保護出来たことは。

ハニス ムン・リ・コンパー君。君が彼の偉業を継いでくれると聞いて嬉しい限りだ。アルカディアもさぞ喜んでいることだろう。礼を言いたい。イフニアでの親友の息子よ!こういう縁で会うとは、奇遇過ぎる!
 君も第二ファウンデーション員だと、オリンサス爺のメモから推測するが、どうやって、ここターミナスに潜入できた?今では、あのアルカディアの父親が発明した“精神雑音発生装置”で完璧に第二ファウンデーション員を探し出し、このターミナスには潜入できないのに、君はどうやってこんな「銀河百科辞典図書館」の心臓部とも言うべき「サルバー・ハーディン紀元博物館」に勤めていられるんだ。


コンパー ハニスさん。日進月歩というやつです。私の父は、第二ファウンデーション員の中でも、科学技術担当でした。絶えず、第一ファウンデーションの技術力を研究する部門のチーフで、その遮断装置をまた遮断する技術を生み出していました。僕はそれを利用したに過ぎません。僕は、イフニア大学でコンピュータの超高度データチップ化の博士課程を出てます。ターミナスの技術は最近、落ち込んで来ましたので、僕にとっては、格好の就職先というところです。

ハニス ところで、君のターミナス潜入の目的とは、一体?

コンパー 第二ファウンデーションでは、「反ミュール」が頻繁に表面化して来ています。第一発言者の指令は、二つ。一つは、その反ミュールの活動状況を探ること。二つ目は、第一ファウンデーションを、我らの「最終目標」に背後から誘導して送り出すこと。第一発言者は、「今こそ第零の法則が重視されるべき」と強調されてます。

ハニス う~む。そこまで、進んでいるとは、俺としたことが、迂闊というべきだ。君らの「感応力」を俺は、見くびっていたのかもしれない。

コンパー ハニスさん。第一発言者は、第二ファウンデーションは、あくまでも第一ファウンデーションの陰で補助的役割に徹すべきとおっしゃっております。それに「感応力」より優れてる能力があるとも、聞いております。
 
ハニス コンパー君、それはなんなんだ?

コンパー 「無謬の直感力」ですよ。

ハニス なんだって!「無謬の直感力」だって!?!

コンパー そうです。その能力は、生命体の根源とも聞いております。それについては、極めて稀に第一ファウンデーションから輩出するのです。この点では、我らは第一ファウンデーションの人々に劣るのです、ハニスさん。「天は二物を与えず」という諺もあるようにですね。

 それでも、なにかの因縁でしょうね。あのルイス・ピレンヌの像の下で瀕死のオリンサスさんを保護出来たことは。それに、あなたもコンポレロンとなにかの関係があるとも、父から聞いていますよ。
 
ハニス ところで、君の言う我らの最終目標をどうやってお膳立てして行くのかい、ムン・リ君?君の方策というのは?

yatcha john s. ミーターの大冒険 エピローグ 19 「感応力に勝るもの?」


I believe, free as the wind

2022-05-02 04:33:33 | 大切なもの
幼き日 いつもむずかしい顔の父がその日だけは笑顔で包みを手渡した
小さな小さな鯉のぼり

自分で川を遡(さかのぼ)れ
滝を昇れば大きくなる
滝を昇ったら飛んでいけ
風になって大空を駆けろ

自分は戦争でからだがきかない
代わりにおまえの走る姿が見たい

おまえの好きな甘い世界
好きなだけ羽ばたけ
世界に出ていけ
俺より先の もっと遠くまで

そして今 父の命を遥かに越えて
こんな時代の五月に思う
Free as the wind
I believe it

yatcha john s. 「 I believe, free as the wind 」


Just the way you were

2022-05-02 02:01:45 | 壮大な宇宙史
アシモフのように

同じアイザックでも
リンゴのニュートンじゃなくってよ

アルバートを超えた
相対性の先だよ

あまえが日本人であるっていう根拠が

ほらあるってね

ジャガーがイギリス産ならほらまだいいよ

アシモフは親と一緒に逃げて来た
彼が開所恐怖症だって知ってた
あのイライジャは無理やり系外宇宙へとばされたんだ

おまえが日本人なら
ご先祖様の血にネアンデルタール人がはいってるんだよ
ホントだよ

おまえが日本人なら
墨子で仕事し

儒教で社会を生き
キリスト教で愛し
仏教で考えられるよ

それにだな
社会がいやならばだね
道教っていう手もある

でももっと大事なことはだね
神道で宇宙に逃げることなんだよ

天の川銀河だね
もうおまえを含む全人類が気がつきはじめても
いい頃なんだから

yatcha john s. 「Just the way you were 」