oceanside

仏語、英語学習者。アイザック・アシモフのファン。ノース・ホワイトヘッド思想信奉。縄文志向、仏陀志向。

ミーターの大冒険 第五部 オーロラへ 第1話 「不確定性原理」

2022-05-15 15:27:28 | ミーターの大冒険
ミーターの大冒険 第五部 オーロラへ 第1話 「不確定性原理」

あらすじ

 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、ベイタとアルカディア、そしてミーターの思い出のカルガンに到着した。(そこはあのミュールが銀河の支配の中心とした星だった。)そこからルート通りコンポレロンに到達した。初めての惑星探索を果たした。はじめはドローンで、そしていよいよ、ミータは人間社会に扮装して紛れ込んだ。そこはターミナスに比べてやや寒冷であったため、人間たちは透明なドームの鋼鉄都市に住みはじめていた。それはトランターの繁栄した時代のような外界の宇宙空間から身を守るような形態であって、ターミナスやその周辺星域の惑星とは異なっていることに二人(?)はいわゆる懐古趣味というような違和感をおぼえた。さらに、コンパーやジスカルド・ハニス、オリンサスの縁故がいないのには何故か落胆したが、ミーターの洞察力はにわかに鋭さを増していく。
 ミーターは、コンポレロンの人々が最古の星の話題に異常な恐怖感を持つのに、あるもう一つの理由があることに思いつく。
 それは、太古の星についての忌まわしい伝説、地表は放射能で焼けただれているという。それは真実なのか?ただの迷信なのか?
 問題なのは、コンポレロンからオーロラという禁断の星へのルートがわからない。困難に直面した二人(?)であったが、そのとき、突如としてイルミナが「フィードフォアード症候群」に襲われた。ある感応者の精神と繋がる。例の「アール(R)」いわゆる「不死の従僕」の感応の響きであろうか。
 イルミナは彼女の精神感応力を稼働して、ヴァジル・デニアドールという人物の心理に入り込めた。そこでオーロラについての情報と故郷星の恒星系の特異性を知る。
 しかし、その「航海日誌」は、果たして信用できるのであろうか?
 

120

ミーター この航海日誌のデータをファー・スター2世号にセットした。あとは鼻唄混じりで順調航海だろうね。それにしてもお前のフィードフォワード能力には畏れ入った。

イルミナ まあミーターさんたら、また『幼児のための知恵の書』に出ている故郷(ふるさと)の星のあのよき時代の大航海時代の船乗りの気分に浸っているんですこと。風流ですこと。でもまだまだ油断はいけないわ。だってこの「航海日誌」のデータが信用できるっていう保証はありますかって?

ミーター 言われみれば、それもそうだ。この航海日誌が正真正銘のほぼ2万年前のデータが今でも有効かは不確定だ。でもそれに賭けてみなくてはならないことも真実だよ。

イルミナ そうね、「不確定原理」ね。行くっしかないわね。それにしてもミーターさん、「禁断の星」って、怖いイメージですね。果たして私たち、そんなところに行っていいのですかねぇ!

ミーター イルミナ、そうなんだよ。この銀河は、毎秒240kmで回転していても、この「航海日誌」がその船長に書かれた天体同士の位置・間隔は変わらないはずだ。

イルミナ そうでしょうけど、ミーターさん、もう一つ気がかりなことがありますよ。
 4年前の私たちの船出で、なんでこの先の先の謎のセーシェル星系まで行けたのか、未だに謎なんですからね。当初可能だったのが、今回は五里霧中よ。

ミーター その答えはだねぇ、行ったらわかるよ。行くっしかないでしょう!あとはファー・スター2世号の制御に任せたいね。何が待ってるか、この航海は「大冒険」だからね!

Photo は現在の天才イーロン・マスクが描く衝撃の火星テラ・フォーミング


your vision sundrop

2022-05-15 14:42:35 | your vision sundrop
とくに見ることにおいては

窓を開けて遠い山を見てから

テーブルの二人の天使に挨拶する

sunrise とsunset をその日のうちにどちらも拝む

心に好きなビジョンを刻む

ポジティブで好きな情景を思い描く

波の音楽を背中で聴いて

潮風に耳を澄ませ

風の流れを確かめ

その新しい自分を発見したら素描するのだ

創造は素晴らしい

明日は明日でまた新たな太陽のしずくを

心ゆくまで浴びようではないか

yatcha john s. 「 your vision sundrop 」


ミーターの大冒険 第四部 コンポレロン 第7話 「航海日誌」

2022-05-15 14:41:23 | ミーターの大冒険
ミーターの大冒険 第四部 コンポレロン 第7話 「 航海日誌 」

あらすじ

 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、シンナの軌道上、カルガン以来、初めての惑星探索を果たした。はじめはドローンで、そしていよいよ、ミーターはコンポレロンの地表に到達し、人間社会にも扮装して紛れ込んだ。人間たちは、透明なドームの鋼鉄都市に住みはじめていた。それはトランターの繁栄した時代のような外界の宇宙空間から身を守るような形態であって、ターミナスやその周辺星域の惑星とは異なっていることに二人(?)はいわゆる懐古趣味というような違和感をおぼえた。さらに、コンパーやジスカルド・ハニス、オリンサスの縁故がいないのには何故か落胆したが、ミーターの洞察力はにわかに鋭さを増していく。
 ミーターは、コンポレロンの人々が最古の星の話題に異常な恐怖感を持つのに、あるもう一つの理由があることに思いつく。
 それは、太古の星についての忌まわしい伝説、地表は放射能で焼けただれているという。それは真実なのか?ただの迷信なのか?
 問題なのは、コンポレロンからオーロラという禁断の星へのルートがわからない。困難に直面した二人(?)であったが、そのとき、突如としてイルミナにある異変が生じた!イルミナは、いよいよフィードフォアード症候群の症状が起きる。そしてある感応者の精神と繋がる。その感応者とは?



119

ミーター イルミナ、どういう具合でそういう学者を抽出できたんだ?ヴァジル・デニアドールという個人名まで、お前の神経が繋がるとは!

イルミナ それなのよ。まず懐疑主義のリストを五千人位ピックアップしたわ。銀河聖語アルファベットの1番からチェックしても何日もかかるわね。そうしたら、なんとなく、このヴァジル・デニアドールという名前に釘付けになったの。なんというか、例えていうなら人間の頭脳のニューロンとニューロンの間に放電するシナプスのような、そんな感覚よ。あの方(かた)が私たちのためにデニアドールという名前を明示してくれたんだわ、きっと。

ミーター それでデニアドールの心理に到達できたのか?

イルミナ できたわ。二つの情報よ。一つ目は「航海日誌」よ。デニアドールが保有する資料で彼が肌身離さずバックにしまっているものよ。しかもこのコンポレロンが人間によって植民された時代のものよ。ある航宙船の残骸の中で発見された代物よ。その航海日誌のなかに幸運にも、オーロラを含む三つに星の宇宙座標のデータがあったのよ。

ミーター オーロラのね。アタカナのデータはなかったのか?

イルミナ オーロラとね、ソラリアとメルポメニアよ。残念ですけど、アタカナはなかったわ。

ミーター そのデータを早速、ファー・スター2世号に読ませよう。

 そしてあともう一つの情報というのは?

イルミナ 起源の恒星系(カビレ)の異様さについての伝説よ。

ミーター 異様さ、だって?

イルミナ この銀河にはまるっきりないというわけじゃないけど、その恒星系には異様な天体が二つあるって言う。

ミーター 「イルミナ、それは対(つい)ってことだな。」

イルミナ そうよ。一つ目の異常な天体はカビレを回っている惑星群の中の一つで、そのガス惑星を取り囲む光る巨大リンクがある星のことよ。
 もう一つはカビレを回る惑星の一つのそれを回る衛星が異常に巨大であるっていう伝説だわ。この特異性が故郷の恒星系の特徴だって。

ミーター ありがとう。それは興味深い。意味深長だ。


Photo はコンポレロンの貴重な歴史的遺産の「航海日誌」。


ミーターの大冒険 第五部 オーロラへ 第1話 「不確定性原理」

2022-05-15 06:18:05 | ミーターの大冒険
ミーターの大冒険 第五部 オーロラへ 第1話 「不確定性原理」

あらすじ

 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、ベイタとアルカディア、そしてミーターの思い出のカルガンに到着した。(そこはあのミュールが銀河の支配の中心とした星だった。)そこからルート通りコンポレロンに到達した。初めての惑星探索を果たした。はじめはドローンで、そしていよいよ、ミータは人間社会に扮装して紛れ込んだ。そこはターミナスに比べてやや寒冷であったため、人間たちは透明なドームの鋼鉄都市に住みはじめていた。それはトランターの繁栄した時代のような外界の宇宙空間から身を守るような形態であって、ターミナスやその周辺星域の惑星とは異なっていることに二人(?)はいわゆる懐古趣味というような違和感をおぼえた。さらに、コンパーやジスカルド・ハニス、オリンサスの縁故がいないのには何故か落胆したが、ミーターの洞察力はにわかに鋭さを増していく。
 ミーターは、コンポレロンの人々が最古の星の話題に異常な恐怖感を持つのに、あるもう一つの理由があることに思いつく。
 それは、太古の星についての忌まわしい伝説、地表は放射能で焼けただれているという。それは真実なのか?ただの迷信なのか?
 問題なのは、コンポレロンからオーロラという禁断の星へのルートがわからない。困難に直面した二人(?)であったが、そのとき、突如としてイルミナが「フィードフォアード症候群」に襲われた。ある感応者の精神と繋がる。例の「アール(R)」いわゆる「不死の従僕」の感応の響きであろうか。
 イルミナは彼女の精神感応力を稼働して、ヴァジル・デニアドールという人物の心理に入り込めた。そこでオーロラについての情報と故郷星の恒星系の特異性を知る。
 しかし、その「航海日誌」は、果たして信用できるのであろうか?
 

120

ミーター この航海日誌のデータをファー・スター2世号にセットした。あとは鼻唄混じりで順調航海だろうね。それにしてもお前のフィードフォワード能力には畏れ入った。

イルミナ まあミーターさんたら、また『幼児のための知恵の書』に出ている故郷(ふるさと)の星のあのよき時代の大航海時代の船乗りの気分に浸っているんですこと。風流ですこと。でもまだまだ油断はいけないわ。だってこの「航海日誌」のデータが信用できるっていう保証はありますかって?

ミーター 言われみれば、それもそうだ。この航海日誌が正真正銘のほぼ2万年前のデータが今でも有効かは不確定だ。でもそれに賭けてみなくてはならないことも真実だよ。

イルミナ そうね、「不確定原理」ね。行くっしかないわね。それにしてもミーターさん、「禁断の星」って、怖いイメージですね。果たして私たち、そんなところに行っていいのですかねぇ!

ミーター イルミナ、そうなんだよ。この銀河は、毎秒240kmで回転していても、この「航海日誌」がその船長に書かれた天体同士の位置・間隔は変わらないはずだ。

イルミナ そうでしょうけど、ミーターさん、もう一つ気がかりなことがありますよ。
 4年前の私たちの船出で、なんでこの先の先の謎のセーシェル星系まで行けたのか、未だに謎なんですからね。当初可能だったのが、今回は五里霧中よ。

ミーター その答えはだねぇ、行ったらわかるよ。行くっしかないでしょう!あとはファー・スター2世号の制御に任せたいね。何が待ってるか、この航海は「大冒険」だからね!

Photo は現在の天才イーロン・マスクが描く衝撃の火星テラ・フォーミング


ミーターの大冒険 第四部 コンポレロン 第7話 「航海日誌」

2022-05-15 06:16:11 | ミーターの大冒険
ミーターの大冒険 第四部 コンポレロン 第7話 「 航海日誌 」

あらすじ

 ミーターとイルミナを乗せたファー・スター2世号は、シンナの軌道上、カルガン以来、初めての惑星探索を果たした。はじめはドローンで、そしていよいよ、ミーターはコンポレロンの地表に到達し、人間社会にも扮装して紛れ込んだ。人間たちは、透明なドームの鋼鉄都市に住みはじめていた。それはトランターの繁栄した時代のような外界の宇宙空間から身を守るような形態であって、ターミナスやその周辺星域の惑星とは異なっていることに二人(?)はいわゆる懐古趣味というような違和感をおぼえた。さらに、コンパーやジスカルド・ハニス、オリンサスの縁故がいないのには何故か落胆したが、ミーターの洞察力はにわかに鋭さを増していく。
 ミーターは、コンポレロンの人々が最古の星の話題に異常な恐怖感を持つのに、あるもう一つの理由があることに思いつく。
 それは、太古の星についての忌まわしい伝説、地表は放射能で焼けただれているという。それは真実なのか?ただの迷信なのか?
 問題なのは、コンポレロンからオーロラという禁断の星へのルートがわからない。困難に直面した二人(?)であったが、そのとき、突如としてイルミナにある異変が生じた!イルミナは、いよいよフィードフォアード症候群の症状が起きる。そしてある感応者の精神と繋がる。その感応者とは?



119

ミーター イルミナ、どういう具合でそういう学者を抽出できたんだ?ヴァジル・デニアドールという個人名まで、お前の神経が繋がるとは!

イルミナ それなのよ。まず懐疑主義のリストを五千人位ピックアップしたわ。銀河聖語アルファベットの1番からチェックしても何日もかかるわね。そうしたら、なんとなく、このヴァジル・デニアドールという名前に釘付けになったの。なんというか、例えていうなら人間の頭脳のニューロンとニューロンの間に放電するシナプスのような、そんな感覚よ。あの方(かた)が私たちのためにデニアドールという名前を明示してくれたんだわ、きっと。

ミーター それでデニアドールの心理に到達できたのか?

イルミナ できたわ。二つの情報よ。一つ目は「航海日誌」よ。デニアドールが保有する資料で彼が肌身離さずバックにしまっているものよ。しかもこのコンポレロンが人間によって植民された時代のものよ。ある航宙船の残骸の中で発見された代物よ。その航海日誌のなかに幸運にも、オーロラを含む三つに星の宇宙座標のデータがあったのよ。

ミーター オーロラのね。アタカナのデータはなかったのか?

イルミナ オーロラとね、ソラリアとメルポメニアよ。残念ですけど、アタカナはなかったわ。

ミーター そのデータを早速、ファー・スター2世号に読ませよう。

 そしてあともう一つの情報というのは?

イルミナ 起源の恒星系(カビレ)の異様さについての伝説よ。

ミーター 異様さ、だって?

イルミナ この銀河にはまるっきりないというわけじゃないけど、その恒星系には異様な天体が二つあるって言う。

ミーター 「イルミナ、それは対(つい)ってことだな。」

イルミナ そうよ。一つ目の異常な天体はカビレを回っている惑星群の中の一つで、そのガス惑星を取り囲む光る巨大リンクがある星のことよ。
 もう一つはカビレを回る惑星の一つのそれを回る衛星が異常に巨大であるっていう伝説だわ。この特異性が故郷の恒星系の特徴だって。

ミーター ありがとう。それは興味深い。意味深長だ。


Photo はコンポレロンの貴重な歴史的遺産の「航海日誌」。