oceanside

仏語、英語学習者。アイザック・アシモフのファン。ノース・ホワイトヘッド思想信奉。縄文志向、仏陀志向。

temperature outbreak

2022-08-12 19:13:14 | ひたち海浜公園
常軌を逸するこのご時世ときたら
気温も矩を超え狂気の沙汰だね
街路樹の木葉がハラハラと翻り
蝉が喧(やかま)しく鳴り響くのが合図に決まってる

光宙船に乗り込み
馬の首星雲まではわけがない
あとはイオンエンジンの響きに鼻歌まじりに
お気に入りのSFを読み耽る

飽きてきたなら
流れ行く宇宙気流にリズム併せて
小説でも書こうか
「九つの頭をもつ龍と魔女」
なんていいかも

そのさきはどうするって

帰るしかないか
少しは気になる地球へ
イチゴのマックシェイク目当てに

yatcha john s. 「 temperature outbreak 」


ファウンデーションの夢  第七部  アルカディア・ダレル  第1話  ミュール破局後の危機

2022-08-12 04:13:01 | ミーターの大冒険
47第1話ファウンデーションの夢 
第七部 
アルカディア・ダレル
第1話
ミュール破局後の危機


あらすじ

 ジータ・マロウの娘ロアには、極めて聡明な娘ベイタがいた。

 ベイタとミュールの壮絶なる物語は、ファウンデーション設立から300年後に起こる。ベイタの物語はこうして始まる。

 ベイタの両親がガール・ドーニックの農園を再び買い取り、住み始めた。ベイタもモーヴ(ターミナスの首都)に住んでいたのでしばしば泊まりに来ていた。

 時代は、ターミナスも徐々に往時の精彩を欠いて来たインドバーの世襲政権のもと、時代の暗雲に気付いていた数名の人々がいた。
 一人は心理学者、エブリング・ミス。もう一人は貿易商人のランデュ・ダレル、そしてベイタ・マロウもその一人に加えなければいけない。
 
 ベイタ・マロウはトラン・ダレルと結婚し、トランの出身星ヘイブンに赴く。そこで、トランの叔父のランデュに新婚旅行にカルガン行きを勧められる。ハネムーンは数日で今後の銀河を揺り動かす大事件に移行する。

 ミュールの宮殿から道化師がハネムーン中の両人に助けを求めて来た。

 その道化師はボボと名乗った。彼らは早々宇宙船の格納庫に戻る。

 そこに第三者がまた登場する。
 二重スパイ!?

 そのハン・プリッチャー大尉は、すでにミュール(ボボ)によって、洗脳されていた。

 さらにミュールはトラン・ベイタの宇宙船でターミナスまで同乗し、モーヴ市に降り立ち、ファウンデーション軍の宇宙戦艦軍に喪失感を与え、ハリ・セルダンの出現する時間霊廟に集う人々を降伏感へ誘導し、一日に、完全占領してしまった。

 最後の救いの砦であったファウンデーションの遊軍、独立貿易商人協議会連合の星々も、戦意を喪失。ミュールの圧倒的な感応力の前ではなすすべもなかった。ヘイブンに一時避難したベイタ夫婦とボボとエブリング・ミスは、トランターに赴くことになった。ランデュはボボの存在に何かを察するようになったが、ランデュは残った。

 トランターでは、旧ストーリーリング大学付近の自称コンポレロン人たちの農村共同体が300年祭の催し物の準備で忙しくしていた。そこの村長、リー・センターは彼ら4人を丁重に向かい入れてくれた。

 彼ら4人を、トランターの農村指導者家族は丁重に、ファウンデーション300年祭の晩餐会に、趣向を凝らして招き入れた。その席には同じくネオトランターから来ていた(?)、一応議会議長と言う立場の、ヴェナ・ビリ女史がいた。

 エブリング・ミスはボボと一緒にストーリーリング大学の一室に籠って、当のミス博士は食事も絶って一心不乱に調べものに没頭していた。
 
 事件が突然起きたのは、そんなやさきだった。エブリング・ミスは、何かを発見して、訪ねて来たベイタに口を開こうとした瞬間のことだった。

 ヴェナ・ビリ女史も程なく息を引き取る(停止する)。

 そのエブリング・ミスとボボがいた場所が、300年前のハリ・セルダンの心理歴史学の研究室であったことがわかるのは、ベイタ・ダレルの孫アルカディアがトランターを訪れてからのことであるのだが。

 結局、ミュールはエブリング・ミスに密着することによって、第2ファウンデーションを探り当てて、撲滅を計ったのだが、ベイタと第2ファウンデーションに阻まれたことになった。

 ミュールはかねてから目論んでいた第2ファウンデーションの在処をダゼンダと振り替えることにする。

 のちにこの一連のミュールに対する誘導には、ベイタ、第2ファウンデーションの他に、反ミュールの勢力が関わっていたことが明らかとなる。

 こうしてベイタの活躍は終わり、次の舞台に替わる。ベイタの孫、アルカディアの舞台である。

 読者は『ファウンデーションの夢』の続編『ミーターの大冒険』の主人公、ミーターの姓が、マロウであることはご存知であろう。
 要するに、ミーターの主人、アルカディアが、このロボットにマロウの姓をつけた理由が、祖母であるベイタの旧姓がマロウであって、そのベイタをこよなく尊敬していたからであったことがお分かりになったでありましょう。

 一方、ミュールを抑えたはずであった片方のファウンデーションは、新たな次の難局が起ころうとしていた。それに備えることになる。
 

47
ナロビ(プリーム・パルヴァー) 見習い候補生、ペレアス・アンソーア。
 君を呼んだのには訳がある。
 君にはもうそろそろ見習いから卒業して貰いたい。
 そして現場に赴く前の最後の口頭試問をしたい。といってもほとんどは私が喋る。喋るといっても、口、言葉ではないがね。
 
ペアレス・アンソーア ええ結構です。よく感応できてます。ナロビ長老、いや第一発言者。
 
ナロビ それでは、まず、五十年前に第二ファウンデーションにミュールを誘き寄せるのに成功した、辛うじてトランターのことを秘密にできた。捨て身の戦法が功を奏した第一の要因はなんであったかね?

ペアレス それはミュールの自尊心を利用できたことです。一度、ターミナスを征服できた、次は残る第二ファウンデーションのみだという過信から、焦りすぎたのを逆手にとったからです。

ナロビ それでいい。そして彼にプリッチャーを通して、ダゼンダ( the end of stars )が本当の第二ファウンデーションだと思わせた。ダゼンダがミュールに征服される前に、我々は、ダゼンダ人をコントロールして、ミュールのいないカルガンを支配下に置いた。彼の帰る場所をなくした。彼をカルガン星系のロッセムに誘き寄せたのも私だった。そして彼の寿命とともに、彼の全銀河支配の野望も費失せた。
 
ペアレス 彼の自信を徹底的に挫いたからの成功だったのですね。

ナロビ ところが、それが次の大問題を引き寄せてしまった。セルダンにでも読めなかった事態に突入してしまった。新たなセルダン危機の到来なのだよ。アンソーア君。

 第一ファウンデーションが復活するに及んで第二ファウンデーションを快く思わなくなった、という事態なのだ。

 次の銀河で覇を唱えるのは、第一ファウンデーションのみだという第二ファウンデーションに対する警戒を生んでしまった。

 両者は飽くまで補完関係であり続けなければならないのだが!
 そこで君にはターミナスに潜入して貰いたいのだ。