New Yorkのジャズピアニスト、クニ三上(Kuni Mikami)のブログ

ツアーの様子を中心にお伝えしています。

Blue Note

2011-07-10 23:10:00 | New York
 ブルーノートで昼下がりの午後の演奏。食事付きで$25と、お得で評判が良いブランチコンサートなので猛暑の中、100名以上のお客様となる。

 今回のベースは私とは30年来の知り合いで、最近はご無沙汰だったDavid Hofstra, ドラムは毎回、演奏を頼んでいるClifford Barbaroである。

 昨年の日本ツアーの時に、このクリフォードがピアノのレイ・ブライアントと共演している1970年代の録音を聴く機会があった。当時は30歳前だったろうに、既に頭角を現していたようだ。以後、歌手のジョン・ヘンドリックスと日本に行ったり、ベティ・カーターとの共演でも有名である。

 さて今回、ブルーノートのピアノがヤマハになっていたのには驚いた。開店した頃ヤマハだった記憶があるが、その後スタンウェイに替わり、数年前からミッドタウンのバードランドと一緒にベーゼンドルファーになった、そしてまたヤマハに。

 「スポンサーがときどき変わるんだ」とは店のエンジニアの話である。「ピアニストがリクエストすれば他社のピアノも運び込むよ」と言う。

 夜のショーのバンドの為にピアノの横には大きなスピーカーを台にして、年代物のフェンダー・ローズが置かれていた。これはシンセサイザーが普及する前の70年代に皆が使っていたキーボードである。私も持っていたが重いのなんの、一人では到底動かせない。懐かしいのでセットの中で1曲弾いてみた。最近はあまり使われていないのだろうか、鍵盤のバランスが良くなかった。しかし音色は甘くて柔らかいフェンダー特有のものだ。

 午後4時半、演奏後のニューヨークは暑さの真っ盛りであった。





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