New Yorkのジャズピアニスト、クニ三上(Kuni Mikami)のブログ

ツアーの様子を中心にお伝えしています。

千厩・酒の蔵交流施設

2009-06-13 23:34:00 | 2009年春のジャパンツアー
 今日の演奏地、千厩へ行く途中に二戸に寄り21日に演奏する文化会館の下見をする。とても立派なホールと素晴らしいピアノなので嬉しくなる。主催協力の結いクラブの方々と小泉館長にご挨拶したあと、館長(とてもお話しが上手なのでした!)と一緒にモダンな二戸駅に隣接するカシオペアFM放送の収録を行なう。
 
 この周囲の北岩手の町をW形に結んだ地域には「カシオペア連邦」という夢のある名称がつけられている。連邦歌もあるというからすごい!地元で活躍中のフォーク歌手の佐々木誠氏がDJである。当初、予定されていたコンサート告知のアナウンス以外に、急遽、30分番組の「おとこの浪漫」の収録も行なうことになり、19歳でNYに渡ってからの経験などを語る。
 我々のコンサートの大きな看板の前で記念写真、素敵なポスターも貼られていた、感謝。


カシオペアFMに、二戸市民文化会館の小泉館長と出演


カシオペアFM「おとこの浪漫」出演中


会館前に掲げられた大きな看板の前で


小泉館長、結いクラブの皆さんと

 同じ岩手県内を北から南へ4時間、高速道路はETC割引のおかげで千円である。今も酒造りを営む蔵でのコンサートである。とても高い天井と室内のせいなのか、舞台裏の原酒貯蔵タンクの反響のせいか、とにかく隅々まで均等にきれいに音が行き渡る会場であった。
 
 休憩時間に外に出ると、ちょうど月1回行われる「夜祭り」の日で「御輿」の行列が通過中であった。腹掛けや法被を着た小さな子供も老人たちも一緒に楽しんでいる小都市の祭りを眼にする機会の殆ど無い私には、懐かしい光景であった。神事の行事とは別に設定されているこの「夜祭り」なのだが、このように地域文化を大切に継承する試みは町の活性化にとって実に重要だと思われる。毎月1回、町に活気が甦る日となる。

 演奏後には純米の美酒「蔵の夢」を皆で購入する。近くのレストランで打ち上げ、ここの野菜を10月には東京の三軒茶屋の青空市場で販売するという。コンサートを主催して下さった皆さんも行くということで、世田谷に住む横田マネージャーとの再会を約束した。

千厩酒の蔵交流施設入口にてまちづくり&商工会議所の佐藤さんと



敷地内にある素敵な洋館



名物「あんかけカツ丼」


演奏風景


酒の仕込み樽を使って作ったステージ



軽米・赤煉瓦ジャズライブ

2009-06-12 23:46:00 | 2009年春のジャパンツアー
 ランチは昨日のコンサートを主催した佐藤さんのレストラン「フルール・ドゥ・ソレイユ」で。迷いながらぶどう園の間をぬって山道を行き、遂に発見!蔵を利用した手作りのモダンな店内、そして可愛い緑の庭がすばらしい。本格的に料理された美味しいランチを食べるのは久しぶりである。


「フルール・ドゥ・ソレイユ」入り口にある蔵


レストランから見た中庭


葡萄の下のブランコ


居心地の良さにすっかりくつろぐ三上


素敵な中庭


デザート


マスター佐藤さんと


 一同、元気になって車で北上すること5時間、岩手県である。「入梅宣言」があったのだが今日は快晴で、吹く風が心地良い。この蔵の「赤煉瓦ジャズライブ」、例年は秋に開催されるが私達が来るというのでこの時期に変更して開催してくださった。キャンドルが道から会場へと人々を誘う。大勢のお客さんの中にはイギリスとアメリカからの英語の先生や米国に2年間住んでいた人などがいて、国際色のある聴衆であった。

 毎回リクエストされるので「ワルツ・フォー・デビー」を覚えることにする。


会場は今は閉鎖となった店舗の裏にある


「Kuni Mikami Torio


客席の様子


キャンドルで飾った幻想的な入口


トイレの前にはこんなオブジェが


皆さんと記念撮影


会場を裏から見ると「赤レンガジャズ」というのがうなずける



山形・ひろすけホール

2009-06-11 23:08:00 | 2009年春のジャパンツアー
 2日のオフをはさんで、中野サンプラザ前に集合、5時間で山形県高畠に到着。童話作家の浜田廣介氏を記念した洒落た丸天井のコンサート・ホールがジャズクラブに変身する。地元のフランス料理店「フルール・ドゥ・ソレイユ」の5周年を祝うコンサートだ。美味しいワインと料理と共にジャズを楽しんでいただく。

 今日からのトリオはベースの佐藤忍とドラムは伊藤宏樹。ドラムの伊藤氏とは3年前にセッションで出会った時に、ぜひ共演したいと思ったのだが、それがやっと実現した。私の直感通り、繊細かつ適応力のあるドラミングで静かに熱くスイングしてくれる。お客さんからも「モリタート」「5スポット・アフター・ダーク」などの渋いリクエストがあり「ジャズに通な方々も多い」と感じた。

 会場はとてもよい音でライブ録音に適している感がある。


ひろすけホール外観


泣いた赤鬼と


ホールの中はこんな感じ


客席の様子


演奏中



ラジオNIKKEI出演

2009-06-09 22:36:00 | 2009年春のジャパンツアー
 オフ日なので、東京のラジオ日経の「テイスト・オブ・ジャズ」に出演、女性アナウンサー・山本郁(かおる)さんのリードでコンサートおよびNYの音楽活動についての会話を収録する。
 
 このラジオ局はたびたび来る米国大使館の前にあるのだが相変わらず大使館の警備の何と物々しいこと、たくさんの日本の警官の皆さん、ご苦労さん。開館時間前に来た訪問者を外に並ばせて待たせるところが不親切な対応である。
 余談だが大使館の中のインテリアは椅子1つまでアメリカそのものなので驚いた覚えがある。



アナウンサーの山本郁さんと


新譜「2&3」も一緒に記念撮影

青山・Body&Soul

2009-06-08 23:59:00 | 2009年春のジャパンツアー
 新CD発表記念のツアー、最終日の演奏はこの有名なジャズクラブで行った。すでに予約で満員、多くのファンの方々に混じって、初めて聴く方も1/3くらい。1時間15分という長いステージが2回だが4人ともお互いの音に耳をすませながら、最大限の創造力で演奏した。
 
 ジャズ通にも初心者にも、全てのお客様に満足いただけた事と思う。CDも沢山売れた。



 【New CD「2&3」発売記念ツアーを終えて】
 ピアノにヴァイブとパーカッション、ベースという新しいサウンドを生む可能性を追及した有明、池田、小松各氏との共演は、私にとってなかなか興味深い音楽的実験ともなった。

 ヴァイブの都会的でありながらふんわりとしたサウンドにピアノのメロディが包まれ、打楽器の音の滴が飛沫する絵の具を撒き散らした絵画のような音楽、音数を極端に少なくし、テンポも出来る限りのスローでリズムを刻まない曲では日本の水墨画のような濃淡を表せる。新しいCDを是非、お聴き頂きたく思う。
 
 次回も再度、顔をあわせたいメンバー達である。