二週目の人生を十歳から再スタートさせた主人公の僕の話。まあ、意味は分からないし、意味なんてないのでしょうが、まあいいです。物語とはいかにとっぴな状況からスタートしても、感情移入さえできれば、かなり面白いですよね。いや、感情移入できる物語は、いかにとっぴな状況からスタートするかに面白さがかかっていると言ってしまいたいです。オチはなんとなく想像していた感じだったが、状況の理由は全く説明なし。というか、そんなことに理由なんて必要ないっていう感じの開き直りが潔いと感じました。まあ、好みは分かれるでしょうが。
よく分からないタイトルだが、それがいい感じ。いろんな種類の雨に出会い、雨にまつわるいろんな言葉に出会う。まあ、そんな感じの本なのですね。雨の日にしか登校しないという奇妙な雨月先輩の乱暴な発言も、主人公の雨女こと五雨のツッコミ暴力もなんだか妙に心地よい感じです。そんな五雨がさりげなく自分のことを乙女とかなんとか可憐さを主張する感じもクスッとくる。まあ、とにかく気に入りました。