いいえありません…そう答えてしまう表題作は、梶井基次郎の「桜の下には〜」の想起シーンから始まる。病弱な同僚に苦しむ若い女性が主人公。特徴的なSNS書込みと最後のオチが面白かった。「あたしの幸せな生活」は、派遣社員とプロのコスプレをしている鬱々とした女性と、その仕事先の女性2人の視点の話。続く「夢」は「あたしの〜」に登場した鬱々女性と思える視点で、なんか拷問を続ける夢の話。最後の「とある縁切り神社にて」は縁切り神社でバイトするの女性の祖父の戦時中の話。因果応報って感じの作品たちですが、すっきりはしません。