個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

準備完了!

2017-12-23 09:41:34 | 教室から
こんにちは。堺市西区上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

来週から本格的に冬季講習が始まります。受験生にとっては、まとまって勉強できる最後のチャンスをであり、この期間を上手に利用することで弱点を克服し、合格への可能性をグンと高めることができます。また、1.2年生にとっても年明けすぐに内申点に大きな影響を与えるチャレンジテストが待ち構えており、息を抜けない2週間となりそうです。

私もその点は十分理解しておりますので、この冬季講習は、いつも気合い入ってますが、それ以上に熱く指導していこうと思っています。それぞれの生徒のするべき問題は全部作成しましたし、ワークやプリントも用意できました。体の調子も11月末からは、ウォーキングも再開し、体も多少引き締まり、体力面でも心配なく冬季講習に臨めそうです。

とはいえ、冬季講習期間は授業時間が長いため、私のパフォーマンスが落ちてしまうと、生徒たちに迷惑をかけてしまいます。そうならないように冬季講習に入る前に、思い存分私自身が息抜きをして楽しみ、完全にリフレッシュした状態で冬季講習に突入したいと思います。

幸運なことに、今日の夜にはクラシコがあります。クラシコというのは、スペインのサッカーのリーガ・エスパニョーラ(日本でいうJリーグです)に所属するバルセロナとレアル・マドリーという2つのビッググラブの対戦のことを言うのです。私はもう20年来のバルセロナのファンで、このクラシコを毎年めちゃくちゃ楽しみにしております。

そして明日の日曜日には、競馬の有馬記念があります。競馬もどのレースも面白いのですが、やはり日本ダービーとこの有馬記念だけは特別な気持ちになります。もちろん馬券が的中すれば嬉しいのですが、予想するのが至福の時間でもあります。

冬季講習前に、この2つのビッグイベントがある今年は本当にラッキーです。そして、さらに気持ちよく冬季講習に入るためには、バルセロナが圧勝し、有馬記念で現時点で狙ってる穴馬のシャケトラが3着以内に食い込んでくらるといいのですが(笑)

生徒たちも、確かに冬季講習というのは、いろんなプレッシャーがあるため、ついオーバーワークになってしまいます。疲れた体や頭で勉強を続けていても、効率が悪くなるだけですので、きちんとリフレッシュできるように息抜きをしながら、乗り越えて欲しいと思います。塾ではしっかり集中して勉強するでしょうから、家で少しくらいゆっくりしていても、「勉強しなさい」という言葉をグッとこらえて、休ませてあげればと思います。

それでは、みんな、来週から一緒に目標に向けて頑張っていこうぜー!

最後に、今年1年間、ブログを読んでくださり本当にありがとうございます。こうして、ブログを書くことによって、初めて自分の気持ちに気付いたり、頭の中の考えがまとまったりして、私の生活においてブログを書くということは、とても重要になりました。もともと飽きっぽい私がこうして長く続けることができているのも、皆様が読んでくださっているのが大きな支えとなっています。来年もマイペースで、思っていることや感じていることを書いていきたいと思いますので、またぜひよろしくお願いします。

冬季講習は30日まであるため、年内のブログの更新はできないかもしれません。ですので、少し早いですが、皆様への年内最後のご挨拶とさせていただきます。皆様、良いお年をお迎えください。

ONE-SのHP
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

遠慮せずに忙しい人に頼んでみる

2017-12-21 10:42:04 | 活動報告
こんにちは。堺市西区上野芝にある個別指導の学習塾ONE-Sの塾長の松下です。

月曜日にNPO法人 堺 子育て・教育ネットワークさんが、毎月開いている教育相談会議に参加してきました。今回の会議は、毎週月曜日にこのNPOが行っている教育相談を今後どのように広げていくか、どういった活動をしていくかについて話し合いました。私は外部の人間ですが、何かお役に立てることができれば、また経験豊富な方々が集まっておられますので、いろいろと教えていただければという思いで、できるだけ参加させていただいております。

学力低下やいじめだけでなく、子どもの悩みや苦しみは複雑化していき、そのサポートが十分ではない現状で、何かできないかということで始めたこの教育相談ですが、まだまだ知られているとは言い難いのが現状です。いくら熱意を持って取り組んでいる人が多い組織であっても、苦しんでいる人たちの目に届かなければ意味がありません。その人たちに存在を知ってもらい、連絡をくださることで初めて役に立てるのです。ですから、まずはその存在をしってもらえるように、SNSの活用はもちろん、さまざまなイベントを地道に続けていくことが大切だという話になりました。

また相談員は、元教師の方が多いですので、学校側や先生目線の意見を聞けるという、私にとっては貴重な場となっています。よく私はブログでも学校批判のようなことを書いていますが、そういったことについての質問をその場でさせてもらっています。すると学校の現場を知らない私には思いつかないようなきまりや、先生や学校の考え方を聞けたりして、私の勘違いだったことや、逆にやはりどう考えてもそれはおかしいといったことなど知識が深まってきます。ただ、現役ではないとはいえ学校の先生とこういった議論ができるというのは、本当に有難いです。

ただ、教育相談というものを続けていくためには、相談員は学校の先生だけではなく、いろいろな職業の方を集めることが必要です。組織はどんなものでもそうかもしれませんが、偏ってしまうことは決していいことだとは思いません。特に、教育相談など子どものことを話すときには、考えを押し付けてしまったり、決めつけてしまったりする危険性がありますので、普段からいろいろな意見が出て、それについて議論できているような状態が組織としては望ましく、そうすることによって幅広いニーズに応えることができるように思います。柔軟な考え方、自分と違っている意見であっても「そうやな、そういう考え方もアリかもしれんな」という人に相談してもらえると、より安心されるのではないでしょうか。

もう1つ相談員として大切なものは、やはり熱意です。これがなければ、子どもや保護者と向き合うことなど絶対にできません。ですから、時間はあるし、特にしなければならないこともないし、一生懸命頼まれたからしてみようかなというような考えで相談される立場になってしまってはいけません。その程度の気持ちで解決の糸口が見つかるような悩みでしたら、わざわざ教育相談なんてところに連絡してきません。悩みぬいて、それでもどうすればよいのかわからなく、不安でいっぱいで、藁にも縋る思いで相談してきた人の気持ちを受け止めるだけの覚悟は必要です。

忙しくしている人は、今のままでも大変なのですが、それでも自分で役に立てることができるのなら、自分に何ができるのだろうと少ししかない空いた時間で一生懸命考えてくれ、時間がないからこそ時間を大切に使ってくれます。時間がないのに、それでも自分の力が誰かの手助けになるのならという熱い気持ちで取り組んでくれるはずです。

私も忙しいか忙しくないかでいうと、ありがたいことに忙しいです。だからこそ、時間を有効い使い、一生懸命でいたいと思っています。私に相談してくれたら何でも解決できるなんてことは、絶対に言えません。私一人の力なんて微々たるものですし、それほどの経験や知識もありません。ですが、一緒に探すことはできます。一緒に悩んだり笑ったりすることはできます。でもそれでいいのではないでしょうか?表面上の考え方や思想が違っていても、苦しんでいる子どもや保護者の力になりたい、そういう同じ気持ちを持った人が集まれば、とても意味のある組織ができあがると私は思います。

このNPO法人の中心の方は、私に言われるまでもなく、そういうことをきちんとわかっておられます。これからますます良い方向に組織が出来上がっていき、必ず多くの人に必要とされるようになると思いますし、そうなってほしいと願います。私もできるだけお手伝いさせていただきますので、共に頑張っていきましょう。

ONE-SのHP
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初めは素直な方が

2017-12-19 10:57:55 | 教室から
こんにちは。堺市西区上野芝にある個別指導塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

学習塾の講師としての仕事で求められるのは、まずは子どもの成績を上げることであり、そのためにどのように指導していくのがベストなのかを生徒と接しながら決めていくという作業を毎日繰り返しています。いろいろなタイプの子どもはいますが、私自身が学生時代に勉強してきた経験や、なによりこの20年間で多くの子どもたちを指導してきた経験から、ある程度の成績の上げるコツはわかっているつもりです。

ですから、子どもたちがすべて私の言う通り勉強していってくれれば、能力の個人差はありますが、全員が今より成績はグンと上がります。ですが実際には、成績が伸び悩んでいる生徒がいます。成績が順調に上がる生徒と、うまく上がらない生徒の決定的な違いは、言われたことをきちんとするかしないかです。テストで良い点数をとるために何をどう勉強すればよいのかは、私たち講師はわかりますが、子どもたちは経験がないためわかりません。ですから、それを教えていくのですが、いくら効率よくしても勉強は時間が必要ですので、気持ちが勉強に向いていない子どもは、なかなか言われた通りの勉強をすることができません。

塾にはいろんな生徒が集まります。塾の方針もあるでしょうが、勉強の能力が高く、やる気満々の子どもたちばかりではありません。「やる気」を出させることができれば、今の成績なんか簡単に上回ることができるのですが、この「やる気」というのが、かなりやっかいですね。学校の先生であっても塾の講師であっても、どういう勉強をどれくらいしたら成績が上がるかなんかは知っているんです。ですが、子どもが言ったとおりにしてくれないので、成績が伸びない。してくれたら成績が上がるのが、わかりきっているからこそ、よけいに歯がゆく感じますね。

もちろん私も、子どもたちの「やる気」を引き出そうと、あれこれ手段を考えては試していますが、そんな簡単に人の心を操ることはできないです。できるだけ「やる気」を引き出そうとはしますが、絶対にそれができますとは言えないですね。ある意味これができるようになることが塾の講師の完成形かもしれないですね。

もう1つ成績の上がりやすい子には特徴があります。それは、教えた解き方をすぐに実践する子です。たとえば数学では、計算問題であっても図形の問題であっても細かくいえば、解き方がいくつもあります。子どもの能力にもよりますが、そこも考慮して私たちはその先にある勉強もしてきているので、この方法で解くのがベストということがわかっています。ですから、その方法を生徒に伝えていくのですが、次からすぐにその方法で解いてくれる生徒もいれば、なかなか新しい方法で解かない生徒もいます。特に変なこだわりがあるわけではなく、癖がついているだけなのでしょうが、適切な方法でしないため応用が利かなくなったり、計算に時間がかかりすぎたりして勉強の効果が薄くなってしまいます。

能力がかなり高く、自分なりの考えをしっかり持っている子は別です。また、義務教育を終えて高校や大学での勉強になると理解も深まっていますし、自分の能力や特徴も把握できていますので教えられた通りにする必要はありません。自分なりのアレンジを加えて、自分がベストだと信じる方法で勉強を進めていくべきです。

同じようなことが仕事やスポーツなどでも言えますね。まだ何も基礎的なことがわかっていない間は、とにかく先輩や上司の言うことを聞き、彼らの真似をすることから始めます。そうしている間に、だんだんと教えられた言葉の意味がわかっていき、理解が深まってきます。そこまで到達したときに初めて、自分の色を出していけばいいんです。「自分はこうした方がいいと思う」「自分にはこの方法が合っている」というのは、あるレベルに達したときに、より効果的になると思います。

子どもたちには「この先生の言うことやから間違いない」と信じてもらえるよう、それが子どもに効果的に教えることができる最短距離だと思いますので、そんな講師になれるよう頑張っていきたいと思います。

ONE-SのHP
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

勉強しても勉強しても成績が伸びない子どもたちの進路

2017-12-16 10:22:01 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

社交的な人とそうでない人って、いつぐらいに、どのようにして分かれるんでしょうね。私は小学生の頃は、人前で話したりするのは苦手でしたが、友達は少ない方ではなく、毎日放課後には友達と遊びまわってるような、どちらかと言えば明るい活発な子どもでした。それが、中学生になった途端に、同級生となんだか話しにくくなり、学校が楽しい場所ではなくなってきました。

小学生の頃に仲の良かった友達とも、あまり話さなくなり、中学生になった私は「暗くて、真面目な生徒」に変わりました。そんな私ですから、中学校のいわゆるヤンキーたちと仲良くできるはずもなく、近寄ることもできませんでした。なんとか目をつけられないようにと思っていましたので、ますます目立たないように口数も減っていき、毎日平和に終わることだけを願っているという状況でした。

一方で、私とは正反対で「こんな感じになれたらいいのになー」と少しあこがれていた子がいました。中2のときのクラスメイトの男の子で、名前はすっかり忘れてしまいましたが、その子はヤンキーではなく、勉強もクラブも真面目にしている子でした。ですが、ヤンキーだろうが真面目な子であろうが、どんな子とも仲良く話ができるタイプで、子どもながらに、こんな子が将来社長さんとかになるんだろうなーと思っていました。

私には絶対無理だーと思ったので、高校こそはヤンキーのいない学校に行こうと決意して勉強始めたのは以前書いた通りです。そして、今後もしヤンキーと絡むことがあっても、決してビビらないように、そのためには喧嘩が強くならねばならぬと思い、格闘技を始めようと、本当は打撃系がよかったのですが高校には打撃系のクラブがなかったので、それで柔道を始めたんです。たいして強くはなりませんでしたが、幸い高校にはヤンキーと呼べるような生徒はいませんでしたので、平和に過ごすことができました。

たまたま私は猛勉強して、偏差値の高い高校に進学することができ、平穏な学校生活が送れましたが、逆に極端に偏差値の低い高校は、やはりヤンキーと呼ばれるような生徒が多く、荒れている学校も多いです。もし私が勉強しても成績が伸びず、このような学校に行くことになったとしたら、絶対に不登校になっていたと思います。別にヤンキーの全員が全員、悪いとは思っていませんし、どちらかといえば、気持ちは優しい子も多いです。ですが、それは大人になってわかったことでして、当時の私にはヤンキーは全員アウトでした。ですので、私の社交性では、とうてい彼らと付き合っていくことはできなかったでしょう。

今の中学生の中にも私のようなタイプは必ずいます。しかし、勉強しても勉強しても成績が伸びない子もいるでしょう。もしかしたら、なんらかの障がいがあるのかもしれませんが、だからといって必ずしも障がい者として生きていかなければいけないとは限りません。彼らの中には、確かに計算もあまりできなく、漢字や言葉も知らず、学校のテストの点数は1桁になっている子もいます。ですが、クラブ活動でスポーツはできますし、もちろんそのルールも理解できていますし、気配りもでき、ですから友達もたくさんいます。勉強ができないという点以外は、なんら他の子と変わらないのです。社会に出て働くことも、もちろんできない仕事はあるでしょうが(それは私も同じです)、やっていける仕事もたくさんあります。日常生活においては、ほとんど何の支障もないのに、学力だけが低いため偏差値の低い高校しか進学できません。しかしヤンキーが苦手な子どもにとって、ヤンキーが半分以上いるような学校に行くことは地獄でしょう。

大阪では以前書いたように、エンパワメントスクールのように、もう一度勉強を真面目に学びなおしたい子どもを対象とした高校が増えてきています。こういった学校をもっと増やしていくことが必要です。学力が低くても、真面目に勉強したいと思っている子どもはたくさんいますので、彼らにとって魅力のある高校をつくらなければなりません。学力検査もほとんどなく、面接や中学校の調査書などで真面目に勉強する気がある生徒だけを合格させるような高校があってもいいのではないでしょうか。

しかし、ここで新たな疑問が。そもそも高校で勉強することがそれほど必要でしょうか?小学校で学習するような最低限の学力が身についていれば社会に出て仕事をすることは可能です。勉強が苦手で、何かの原因で勉強しても学力が伸びない子どもに勉強を続けさせるのは、自己肯定感を高めることはできませんし、効果がほとんどでないことに時間とお金を費やすのはどうかと思います。このような子どもたちには、仕事に必要な能力や技術を身につけることができるような、より専門学校に近いものが必要なのではないでしょうか?最近は、高校ぐらい卒業しておかなければ就職もできないという流れができてしまい、高校に進学しないことを異常だと思う人がほとんどです。しかし、私は厳しい言い方をすれば、高等教育を理解する能力がない子どもに高校で勉強させることの方が異常に感じます。高校で勉強する事だけが正しい道ではなく、より仕事を意識した勉強、職業訓練のできる学校に進むことの方が合っている子どももたくさんいるはずです。そういった道を選択できるようにするためには、専門学校を増やし、普通科の高校に進学することが当たり前という風潮を壊さなければなりません。義務教育が終わる中学校を卒業してからの進路は、もっと勉強したい子どもは高校に進学し、そうでない子どもは専門学校に進む、こういう形こそが理想的であると私は思います。

ONE-SのHP
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

学力低下と貧困

2017-12-14 10:43:25 | 教育問題
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

学力低下の問題と貧困の問題は密接な関係にあるといわれています。つまり、生活していくためにぎりぎりの収入であるため、子どもの教育費、塾などの習い事に行かせる余裕がなく、その結果塾に通っている子たちとの学力差が大きくなってしまうという問題です。確かに現在は、幼児教育や小学校の低学年から塾に通っている子どもも少なくなく、一方でまったく習い事をしていない子どももいるため、二極化が進んでいるといわれています。

ある調査では、小中学生で基本的な知識や能力が身についていない子どもの多くは、いわゆる貧困家庭の子どもであるという結果も出ています。なるほど、そうでしょう。塾などで勉強を教えてもらい、そしてまた自宅でも勉強できる環境が整っている子どもと、塾に通えず、自宅には静かに勉強できる部屋もなければ、勉強する机もない子どもとでは、だんだんとその差が広がっていくのは明らかです。

しかし、私はこの問題を考えるときに、いつもいくつかの疑問点がわいてくるのです。

1つ目は、塾にもいかず、家で勉強できるような環境がない子どもが、府内のトップの進学校に合格するというのは確かに難しいでしょう。しかし、小中学校で身につけるべき基本的な学力が身についていないというのは、はたして貧困だけが問題なのでしょうか?私が中学生のときには、塾に通っている子は半分いたかどうかの割合だったと思います。ですが、塾に通っていない子も、たとえば読み書きができないとか、主語述語がわからないとか、九九ができないとか、代金を求める簡単な算数の文章題ができないとか、そんなことはありませんでした。にもかかわらず、今は塾に通えない子どもの多くがそうなってしまっているということは、学校での教育が機能していないということではないでしょうか。もともと学習塾は、学校の勉強よりも、もっと高度な勉強をしたいという子どもや、学校の授業で少しわかりにくいところがあり、授業の補習のような形で利用する子どもが通っていた場所で、学校の授業がまったくわからず、1から勉強するような場所ではなかったはずです。なぜなら、基本的な部分は学校の授業でみんな理解できていたからです。

2つ目は優先順位の問題です。貧困家庭といわれている家庭の中には、子どもの教育費を出すことはできていないが、自分の遊びや趣味にはお金を使ったり、家族みんながスマホを持ったりしているところもあります。その分を教育費にまわせば、十分に塾に通わせることができる家庭もあるんです。何を我慢するのかは各家庭の価値観ですが、私は子どもの教育費というのは、ほぼ確実に返ってくる投資だと思っています。もちろん度を過ぎたようなことをする必要はありませんが、基本的な学力・能力を身につけているだけで今後の人生は大きく変わるはずです。高校を卒業するまでの18年間より、それから後の人生の方が圧倒的に長いわけで、それまでの18年間をどのように生きてきたかで大きく変わるのは間違いありません。自分のことは我慢してでも、子どものためにというのが親として最低限の役目ではないでしょうか。逆に、そうではなく本当に朝から晩まで必死に働いて、なんとか子どもを幸せにしようと頑張り、それでも教育費までは出せないという家庭も多くあります。そういう家庭こそ支援が必要で、その基準が曖昧なまま支援を行おうとするから難しくなってしまうのです。本当に支援が必要な家庭にそれが届かないというのが一番大きな問題です。

3つ目は、どうしてそういう状況になってしまったのかということです。予期せぬ不幸などによって、苦しい生活になってしまった家庭もあるでしょう。しかし、まったく無計画に自分たちの都合だけで子どもを産み、子育てを放棄し、子どものことよりも自分のための時間を優先している家庭も多く存在します。子どもを育てていくというのは、気力・体力はもちろん、時間やお金も必要となります。その条件が整っていないにもかかわらず、簡単に子どもを産み、その結果子どもが苦しんでいるのです。こういった子どもたちは、低学力になることが多く、そのため就職などで不利になってしまいます。まさに負の連鎖です。このような家庭に支援をしても、親の意識が変わらない限りは支援は無駄になりますし、その効果は薄いと思います。子どもの人生は、親で大きく変わるのです。その覚悟や決意を持って子育てするべきだということを教えていくことが、支援するよりも必要なことだと思います。

私は少子化が日本にとって良いことなのか、良くないことかはわかりません。ただ1つ、親から愛情をあまり受けずに育った子ども、必要な学力や能力が環境が原因で身についていない子ども、そういった子どもたちが増加していくのはよくないことだと確信しています。ですから、生まれた環境だけで人生がほぼ決まってしまうことのないように、支援すべきところにはしっかりと支援していき、そしてこれから親となる人たち(今の子どもたち)には、子育ての大切さ・大変さをしっかりと教えていくような仕組みをつくっていかなければなりません。

大人が子どもの可能性を消してしまってはいけません。子どもが私たちの未来をつくっていくのですから。

ONE-SのHP
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする