こんばんは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。
いきなりですが、問題を出します。
「ここに100枚のコインがあります。このうち10枚が表、残りの90枚が裏を向いています。この100枚のコインを2つのグループにわけます。たとえば、30枚と70枚、15枚と85枚というように、何枚ずつでもかまいません。ただし、あなたは感覚、視覚、その他いかなる方法でも、コインがどちらを向いているのか知るすべはない状況で、2つのグループにわけて、表を向いているコインの数がどちらのグループも同数になるようにしなさい」という問題です。
つまり、10枚が表90枚が裏を向いている合計100枚のコインを、目隠しをして2つの山に分けて、それぞれの山に含まれる表のコインの枚数を同じにするということです。
うーん、難しいですね。表を向いているコインが10枚あるのだから、それぞれの山に表のコインを5枚ずつになるように分ければいいんだろうけれど、目隠しされた状態でそんなことできるわけがない。どうするんだ? 数学で学習したどの分野で考えればいのだろうか?
私は友人からこの問題を出されたとき、正直すぐに解くことはできませんでした。いや、それはカッコつけすぎですね。1時間ほどかかってしまいました(笑)。実はこの問題、世界的に有名なあるIT企業の入社試験らしいのです。
この問題をある生徒に考えてもらいました。コロナウイルスの影響で休校が長引き、気持ち的にも少し落ち込んでいたようだったので、気分転換にと思いやってもらいました。驚くべきことに、この子はほんの5分ほどで解答を導くことができました。この問題ができたからと言ってその有名企業に採用されるわけではありませんが、少なくとも私よりは彼の方が採用される可能性は高いはずです。
この問題の解答は「まず10枚と90枚のグループに分けます。そして、10枚の方のコインをすべて反対に裏返す」というものです。お分かりになられましたか?ちょっとわかりにくいですね。
もう少し詳しく解説します。10枚と90枚に分けます。適当にわけたので、この時点では10枚のグループと90枚のグループの表を向いているコインの枚数が同数にはならないですよね(偶然なることはありますが)。たとえば、10枚のグループの方は10枚のうち2枚が表を向いているとします。そうすると、もう一方の90枚のグループには表を向いているコインが8枚あるはずです(100枚のうち表を向いているコインは10枚ですから)。これでは2つのグループの表を向いているコインの枚数は同じにはなりません。そこで、10枚のグループのコインを全部逆にひっくり返します。もうわかりましたよね。10枚のグループは2枚が表、8枚が裏という状態でしたが、すべてひっくり返すと、表が8枚裏が2枚となります。すると90枚のグループの表を向いているコインの枚数も8枚ですので、2つのグループの表を向いているコインの枚数は同じになるのです。
この問題のポイントはいくつかありますが、最大のポイントは2つのグループの表を向いているコインの枚数を同数にせよ。という部分でしょう。100枚のうち、表を向いているコインが10枚あり、それを2つに分けるのだから5枚と5枚に分けなければならない。どうやって5枚と5枚に分けるんだろう?と考えてしまうと、泥沼に入ってしまって永久に解答にたどり着けません。まあ、私も泥沼に突っ込んでいってしまいましたが(笑)
これを5分で解いた生徒が言うには「同じ数にすればいいんだから、5枚と5枚に分ける必要はないと思った。ただ枚数が100枚と多いから、もっと少ない枚数で考えてみたら思いついた!」らしいです。「おお、なんだかよくわからんけれども、すげーな」
ちなみにこの生徒は学校のテストで特別良い点数をとっているわけではありません。センスの良さは確かに感じるときはありますが、決してトップ校をねらえるという成績ではないのです。このような問題ができたからといって、「勉強も頑張れば伸びるはずだから、もっと頑張って偏差値の高い学校を目指そう!」などど言いたいわけではありません。学校の勉強だけでは見えない力や才能が子どもたちにはたくさんある可能性があるということを大人は、特に教育に関わる人間は忘れてはいけないということを言いたいのです。
学校の成績が悪いからといって、本当に勉強ができないとも限りません。ただやる気になれなくて、やっていないだけかもしれません。興味を持ったり目標ができたりして、急激に伸びていく例なんていくらでもあります。あるいは、学校の成績がよくないからといって社会で活躍できる能力がないなんて絶対に言えません。求められる能力は学校と社会とでは180度とは言いませんが、かなり異なった能力を求められるのは確かですから。
今回、新型コロナウイルスによって社会全体が大きなダメージを受けています。社会の仕組みを変化させなければならないと多くの人が気づいたでしょう。私もその一人です。学校教育はもちろん、これから若い子たちが目標とする生き方、価値観、いろんなものが変化していくのではないでしょうか。これまでの学校での勉強はもちろん大切なものも多いので、それらを軸に子どもたちに一生懸命教えていくだけでなく、子どもたちが持っている様々なかくれた才能や能力に気づいてあげられるような、そんな講師になっていきたいと思います。
ONE-SのHP
いきなりですが、問題を出します。
「ここに100枚のコインがあります。このうち10枚が表、残りの90枚が裏を向いています。この100枚のコインを2つのグループにわけます。たとえば、30枚と70枚、15枚と85枚というように、何枚ずつでもかまいません。ただし、あなたは感覚、視覚、その他いかなる方法でも、コインがどちらを向いているのか知るすべはない状況で、2つのグループにわけて、表を向いているコインの数がどちらのグループも同数になるようにしなさい」という問題です。
つまり、10枚が表90枚が裏を向いている合計100枚のコインを、目隠しをして2つの山に分けて、それぞれの山に含まれる表のコインの枚数を同じにするということです。
うーん、難しいですね。表を向いているコインが10枚あるのだから、それぞれの山に表のコインを5枚ずつになるように分ければいいんだろうけれど、目隠しされた状態でそんなことできるわけがない。どうするんだ? 数学で学習したどの分野で考えればいのだろうか?
私は友人からこの問題を出されたとき、正直すぐに解くことはできませんでした。いや、それはカッコつけすぎですね。1時間ほどかかってしまいました(笑)。実はこの問題、世界的に有名なあるIT企業の入社試験らしいのです。
この問題をある生徒に考えてもらいました。コロナウイルスの影響で休校が長引き、気持ち的にも少し落ち込んでいたようだったので、気分転換にと思いやってもらいました。驚くべきことに、この子はほんの5分ほどで解答を導くことができました。この問題ができたからと言ってその有名企業に採用されるわけではありませんが、少なくとも私よりは彼の方が採用される可能性は高いはずです。
この問題の解答は「まず10枚と90枚のグループに分けます。そして、10枚の方のコインをすべて反対に裏返す」というものです。お分かりになられましたか?ちょっとわかりにくいですね。
もう少し詳しく解説します。10枚と90枚に分けます。適当にわけたので、この時点では10枚のグループと90枚のグループの表を向いているコインの枚数が同数にはならないですよね(偶然なることはありますが)。たとえば、10枚のグループの方は10枚のうち2枚が表を向いているとします。そうすると、もう一方の90枚のグループには表を向いているコインが8枚あるはずです(100枚のうち表を向いているコインは10枚ですから)。これでは2つのグループの表を向いているコインの枚数は同じにはなりません。そこで、10枚のグループのコインを全部逆にひっくり返します。もうわかりましたよね。10枚のグループは2枚が表、8枚が裏という状態でしたが、すべてひっくり返すと、表が8枚裏が2枚となります。すると90枚のグループの表を向いているコインの枚数も8枚ですので、2つのグループの表を向いているコインの枚数は同じになるのです。
この問題のポイントはいくつかありますが、最大のポイントは2つのグループの表を向いているコインの枚数を同数にせよ。という部分でしょう。100枚のうち、表を向いているコインが10枚あり、それを2つに分けるのだから5枚と5枚に分けなければならない。どうやって5枚と5枚に分けるんだろう?と考えてしまうと、泥沼に入ってしまって永久に解答にたどり着けません。まあ、私も泥沼に突っ込んでいってしまいましたが(笑)
これを5分で解いた生徒が言うには「同じ数にすればいいんだから、5枚と5枚に分ける必要はないと思った。ただ枚数が100枚と多いから、もっと少ない枚数で考えてみたら思いついた!」らしいです。「おお、なんだかよくわからんけれども、すげーな」
ちなみにこの生徒は学校のテストで特別良い点数をとっているわけではありません。センスの良さは確かに感じるときはありますが、決してトップ校をねらえるという成績ではないのです。このような問題ができたからといって、「勉強も頑張れば伸びるはずだから、もっと頑張って偏差値の高い学校を目指そう!」などど言いたいわけではありません。学校の勉強だけでは見えない力や才能が子どもたちにはたくさんある可能性があるということを大人は、特に教育に関わる人間は忘れてはいけないということを言いたいのです。
学校の成績が悪いからといって、本当に勉強ができないとも限りません。ただやる気になれなくて、やっていないだけかもしれません。興味を持ったり目標ができたりして、急激に伸びていく例なんていくらでもあります。あるいは、学校の成績がよくないからといって社会で活躍できる能力がないなんて絶対に言えません。求められる能力は学校と社会とでは180度とは言いませんが、かなり異なった能力を求められるのは確かですから。
今回、新型コロナウイルスによって社会全体が大きなダメージを受けています。社会の仕組みを変化させなければならないと多くの人が気づいたでしょう。私もその一人です。学校教育はもちろん、これから若い子たちが目標とする生き方、価値観、いろんなものが変化していくのではないでしょうか。これまでの学校での勉強はもちろん大切なものも多いので、それらを軸に子どもたちに一生懸命教えていくだけでなく、子どもたちが持っている様々なかくれた才能や能力に気づいてあげられるような、そんな講師になっていきたいと思います。
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