個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

だめだー。時代についていけない!

2019-04-29 08:43:42 | 教室から
おはようございます。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

塾へのお問い合わせもそうですが、生徒や保護者の方ともメールでやりとりさせていただくことが多くあります。朝から授業をしている日もありますので、せっかく電話をいただいても出ることができないこともあるため、メールを活用しています。ですが、1ヵ月ほど前から送られたはずのメールが私のPCやスマホに届かないということが何回かありました。

送っていただいた方は、「送信できませんでした」などのエラーメッセージが出ないため当然私のところに届いているはずだなのに、実際には私のところには届いていないため、いつまで待っても私からの返事がないという不具合が起きてしまっていました。

たまたま数人の保護者の方が私にそれを伝えてくださったので、メールに異常があるというのがわかったのでそれほどご迷惑をおかけしなかたっと思いますが、そうでなければせっかくお問い合わせのメールやご相談のメールをいただいても、ずっと気づかない状態が続いていた可能性もあったのですから危なかったです。

一刻も早く直さなければならないと、その原因をすぐに調べました。メールソフトのヘルプを読んだり、いろいろ設定を変えたりしましたがまったく直りません。そこでネットでいろいろ調べてみましたが、なかなかうまくいかない。詳しく調べても、専門用語が多すぎて何のことやらさっぱりわかりません。簡単に直せると思っていたので、かなり焦ってきました。

3日間、仕事以外の時間をすべて費やして必死で頑張ってみましたが、まったく進展はありませんでした。結局ONE-SのHPを作成するときにも力を貸してくださった高校の先輩に連絡して助けてもらうことにしました(いつもありがとうございます)。さすが専門にされているということもあり、すぐに原因を発見して瞬時に直してくださりました。そして今後こういったトラブルが発生したときの対処法や、有効に活用するための手段などたくさん教えてくださりましたが、正直半分ほどしかわかりませんでした(-_-;)

20年程前にパソコンを購入したときには、ある程度は使いこなせていたとは思うのですが、そこから時代は流れ、IT技術の進歩は加速度的に増し、気がつけばずいぶんと離されてしまい、もう背中が見えない状態ですね。そういえば、スマホの設定などでも最近は苦労することも多いですし、生徒に聞いたりすることもあり、子どもたちの方がよく知っています。

私の両親もスマホやタブレットを使用していますが、しょっちゅう「動かなくなったから直してほしい」「アプリ消えてしまったから直元も戻して」などと言ってきます。「またかいな。使えんのやったらガラケーにしといたら?」とキツく言ってしまうこともありますが、私も今の子どもたちからしたら同じように見られているかもしれませんね。

でもこれってかなり危険な状態ではないでしょうか。日常生活で、うまく使いこなせなかったりすること自体は特に問題はありませんが、いろんなきまりやルールを決める側の人間は、一般的に高齢の方が多いですよね。私と同じように時代についていくことができていない方もたくさんいるでしょう。スマホの使い方でも、初歩的なことを質問してこられる人さえいます。ですから、たとえばスマホの危険性、何が危なくて、どんなことに巻き込まれる可能性があるのか、子どもたちがどのような使い方をしているのか、そんなことをほとんどわかっていないのではないでしょうか。

世間一般で言われているし、頻繁にスマホやネットが絡んだ事件が起こるので、スマホ=「子どもにとっては、よろしくないもの」という認識しかないかもしれません。それではダメなんです。「単純によくないものだから、学校に持ってきてはいけない」それで終わってしまってはいけないんです。中学生でも高校生でも、学校で禁止されていても、持っていっている子なんてたくさんいます。それも問題ですが、学校外でのスマホの使用については完全に放置していることがもっと大きな問題です。

スマホを長時間使用し続けることでの悪影響をもっとデータをとって科学的に調べていかなければなりません。どういう事件に巻き込まれる可能性があり、何をしてはいけないかそれを教えてあげなければなりません。今や中学生の大部分、小学生でもかなりの割合でスマホを持っています。携帯ショップや家庭で教えるのには限界があります。きちんと教えることができるのは学校しかありません。現在の授業のいくつかを削減してでも、スマホやネットに関する授業をするべきだと思います。それも中途半端な授業ではなく徹底的に。

「スマホ=悪」と考えている人にとっては絶対に受け入れられないでしょうが、海外の学校や日本の一部の学校でも導入されているようなタブレットを使用した授業や、板書を一切行わない授業など、もしかしたらそういう授業の方が効率的で、子どもたちもわかりやすいかもしれません。でも時代の流れについていけない人たちはそういう発想になりません。

技術進歩の流れが急すぎてついけいけないのは仕方ないことです。だから専門的な知識を持っている人に教えてもらえばいいんです。そういう方からのアドバイスをもらえばいいんです。学校をよりよくするためには必要なことです。学校というのは、ただ受験のためだけにあるのではなく、子どもたちが社会に適応できるような知識や技術を学べる場所であり、そういった危険から回避する知識や方法を学ぶ場所でもあるはずです。

時代の流れは私たち世代が考えているより、もっともっと流れは急です。だからこそより早急に対策を考えていかなければなりませんし、よりより改革を進めていかなければならないのです。

私ももっと子どもたちの話題についていけるように勉強しなければ。


ONE-SのHP

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HHP

2019-04-16 08:32:32 | 活動報告
おはようございます。。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

昨年の7月からHHPに参加しています。HHPというのは、「ひきこもり当事者発信プロジェクト」というもので、毎月会議が行われています。

HHPのスタートは、研究者や医者、支援者などが書いた「ひきこもりの本」というのはたくさんありますが、「当事者の声」というのは、ほとんど聞くことができない。もっと当事者の声を発信することができれば、それによって安心したり元気がでたりする人もいるのではないだろうか、世間のひきこもりに対する偏見が少しでもなくなるのではないだろうか、そう考える方がおられて、そのプロジェクトを進めていく会員というかスタッフの一員として私にも声をかけていだだきました。

私の仕事は塾の先生ですので、もちろんHHPの活動はそれほど関わることができません。ただ月1回の会議はできるだけ時間を作って参加させていただいております。私がHHPにこだわるのは、私がひきこもりを経験しているので、「どんな形でもいいから、何か役に立てることをしたい」という気持ちと、塾の先生として何百人という子どもたちと関わってきました。その中には学校や社会になじめなかったり、苦しい思いをしたりで不登校やひきこもりになった生徒もいます。彼らはみな、いろんなものと闘いながら必死で学校や社会に復帰しようと頑張り、それでもうまくいかなかったり、絶望に打ちひしがれるときもあります。このような子どもたちは全国には何万にもいるでしょうから、直接は関わることができなくても「元気になったり、楽な気持ちになるようなものを届けたい」そんな気持ちでHHPに参加しています。

発足当初は、「当事者の声を集めて本にする」という目的でしたが、会議を重ねていくうちに「本を出版すること」を目的とするのではなく、これから活動していくなかで、その過程を本にしてもいいし、本でなくとも冊子のようなものでもいいし、もっと言えば本でなくても「求められているもの・必要とされているもの」を作り上げていきましょうという流れになってきました。

メンバーもだんだんと増えてきて、元当事者やその家族、NPOなどの各支援団体の人だけでなく、企業を経営されている人なども参加していただくようになり、毎回の会議の内容が幅広い情報交換ができるようになり、広い視野で話し合いが行われるようになってきました。

最近の政府の発表では、日本のひきこもり人数が100万人を超えると伝えられました。実際にはこの人数の約2倍になるのではないかとも言われています。さらに以前の統計は39歳以下の人数であり、今回40歳~64歳までを調査すると39歳以下のひきこもりよりも、40歳以上のひきこもりの方が多いことがわかりました。これは相当深刻な問題です。

これまで行政のひきこもり支援対策も39歳以下が一般的でしたが、それではとうてい解決できなということが明らかになりました。またいわゆる「8050問題」をこれからどう向き合っていくのかというのも大きな社会課題です。「8050問題」というのは、ひきこもりが長期化し、80代の親が50代の子どもの生活を支えなければならないという問題です。親は自分たちがいなくなったらこの子はどうなってしまうのだろうか、もちろん子どもも同じ不安を抱えて毎日悩んでいます。

職歴がなく、40歳の人を企業が雇ってくれるかというと、それはかなり厳しいでしょう。ですが本当に大切なポイントはひきこもり当事者の人が「働こう」という勇気を持てるのかどうかということだと思います。私自身もそうでしたが、社会人としての経験がないため自信など持てるはずもなく、働けたとしても周囲から変な目で見られたり、「仕事できんやつやな」と思われてしまったり、自分よりずいぶんと年下の人に怒られたり、そんなことを考えると1歩踏み出すことができないのです。そんな状態の人に「それでも頑張って働けよ!」というのは私には言えませんし、根本的な解決にはならないと思うのです。

先日、就職氷河期世代にあたる30代半ばから40代の支援策を決めると政府が発表しました。しかし行政だけでは形だけの支援になる可能性が高いですし、民間だけでは継続していく体力がありません。行政と民間の企業やNPOなどが協力し合っていかないと、突破口が見えてこないと思います。それほど大きな根深い問題です。

不登校からひきこもりといった例も決して少なくありません。いったんレールから離れてしまうと、なかなか戻ってきにくいものです。それも時間がたてばたつほど。そういう意味では、10代の子どもたちが学校というレールから離れた場合、そこからでも社会とつながるルートを早急に作っていく必要があります。今の社会はまだ不登校というものを軽視しているように感じます。ちょうど中高年のひきこもりに対して何も対策してこなかったのと同じように。

不登校になったとしても、それをケアする施設、そして「学校に行かないという選択をしたからといって人生が終わったわけでもなんでもない。たった1つの可能性も消えていないんだよ」と声をかけてあげる人、さらに社会から孤立しないように、きちんと見える道を作っていくこと、これらに真剣に取り組んでいかない限りは今の流れをとめることはできないでしょう。

私もHHPを通じて、ひきこもり経験者として、子どもたちと関わっている教育者として役に立てるようなものを作り上げていきたいと思っています。

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プリント1枚の重さ

2019-04-07 08:03:44 | 教室から
おはようございます。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

新しい時間割で、新しい生徒さんも入ってくれて新鮮な雰囲気で新年度が始まりました。私の中学生のときと違って、今は春休みでも学校の宿題がたくさん出されるようになっています。自分で問題集を買う必要もないし、宿題があるからいやでも勉強しないといけなくなるので、いい面もあるかと思いますが、デメリットもかなり多いかと思います。

勉強にとても意欲がある子。この子たちは出された宿題は必ずします。しかも、学校の宿題だけでは足らないので、塾でのワークや自分で買った問題集まで手を広げて勉強します。学校の宿題では簡単すぎてあまり効果がなかったり、「こんなん受験に出ないからしたくないなあ」と思うことはあっても、この子たちはきちんとやり遂げます。宿題をさっさと終わらせて、新学期の予習をしたり、弱点を克服するための効果的な勉強をすることができます。基本的に学力が高く、意欲もあるので十分にその時間を作ってくれるのです。いつも「こんなに頑張ってすごいなあ」と感心させらてばかりです。

一方、勉強をできればしたくないと思っている子。おそらく全校生徒の7割はこちらのグループに属するのではと思いますが、この子たちにとっての長期休みの宿題は地獄を意味します。このグループの子の多くは、勉強は嫌いだけれど、宿題だから仕上げて提出しないといけないとは思っています。ただ、問題が難しすぎてなかなか進まないため、いつまで経っても終わりが見えてきません。学力の高い子だったら10分で終わるような1枚のプリントでも、1時間以上かかってしまう子もいます。そりゃあ、しんどいですよね。

以前、ある学校の宿題で漢字のプリントが出されたことがありました。かなりの量で1枚に50個の漢字の問題があり、それが10枚ありました。500個の漢字を書かないといけないんですよね。漢字が得意な子であっても、500問の漢字は大変ですが、漢字が苦手な子にとっては地獄です。漢字を書こうにもその漢字を覚えていないから、まず辞書やネットでその漢字を調べなくてはいけません。1ページの50個の漢字のうち10個ほどしか書けないから、残りの40個はそうやって調べながら書くのです。この方法でプリント1枚を完成させるのに一体どれくらいの時間がかかるでしょうか?

1時間から1時間半かかります。それを10枚するとなると10時間以上かかります。1枚終わらせるともうヘトヘトなんですよね。ですが、こんな苦労をしたことがない大人、学校の勉強でそれほど苦労したことがない先生は、このことがわからないのです。このプリント1枚終わらせるのにどれほど時間と気力を使っているのかがわからないのです。だから平気で「これくらい何ででけへんの? もっと頑張れよ」という言葉が出てくるのです。

勉強が得意ではなく、勉強嫌いの子が10時間以上かけて頑張ってやり終えた漢字の宿題は、たとえ間違いだらけであっても、きっちり評価してあげましょうよ。その努力は認めてあげましょうよ。

また、最近の宿題は解答を渡して、丸つけをして提出というものが多いです。以前にも書きましたが、これってどうなんでしょうか?数学の問題で間違えたり、わからないところがあったら、赤ペンで答えだけでなく、途中式や考え方など全部写さなければなりません。学力の高い子は、その解説や途中式を見ることで「なるほど、理解できた」となるかもしれませんが、大半の子はそれを読んでも理解できず「ただ写しているだけ」になります。そもそも問題集の解説を読んで理解できるのだったら、学校や塾で勉強する必要なんてありません。解き方や途中式をそのまま写すなんて、時間と手の筋肉の無駄使いです。

子どもたちも「こんなん何の意味があるんやろう?」と疑問を持ちながらしていますので「ああ、やっぱり勉強で面白くないわあ」となります。そもそも解答を子どもに渡すのであれば、数学ではなく漢字の方でしょ。わからない漢字があったら、解答で確認することで「ああ、この漢字はこう書くんやな」とその場で頭に残すことができます。数学の解き方や途中式を丸写しさせるよりも、よっぽど効果的だと思います。

こういう宿題のさせ方をすることで、子どもたちはますます勉強嫌いになるだけでなく、「宿題全然わかれへんわ。やっぱり自分には無理なのかなあ」と完全に自信をなくし、やる気まで奪われていきます。自己肯定感がまったく育たないのです。

と考えると、長期休みの宿題ってデメリットの方が多いのではないでしょうか?宿題を出すならせめて丸つけをさせるのはやめるべきです。意識が高い子は、義務付けなくても自ら解けなかった問題は解説を読んで理解しようとします。逆に学力の低い子は、ただ写すだけの作業になってしまいます。だからといって、全ての問題を学校の授業で解説するわけにはいきませんから、どうすればよいかとなると難易度の違う宿題を出せばいいんですよね。中学校では学力の高い子と低い子の差はえげつないほど大きくなっています。にもかかわらず皆が同じ宿題というのはさすがに無理があります。1人1人別の課題にするのは不可能でも、4段階ほどのレベルにわけて出すことによって、学力の高い子も低い子も自分の学力にあった問題を解くことで効果的な勉強ができ、勉強に対する意欲を低下させることにはならないはずです。

高校生なら、ある程度同じような学力の子が集まっているので同じ課題で大丈夫でしょうが、中学校ではやめるべきです。難しいということは百も承知ですが、それでもここを変えない限り学校教育は絶対によくなりません。これくらいのことを変えることができないようでは、多様化する社会に求められる教育改革を!などと言っても言葉だけが一人歩きしているように感じます。

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