こんにちは。堺市西区上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。
6月の中旬には、3年生のチャレンジテストがあり、各中学校や塾でもその対策を始めているのではないでしょうか。もちろんONE-Sでもチャレンジテスト対策をしますが、個人的にはこの欠陥だらけの制度を早くなくさなければならないと思っています。
考えてみれば、大阪の公立高校の入試制度はコロコロ変わっています。私ですら混乱するほどですから、中学生はもちろん、その保護者の方々も勘違いされていることが多くなっています。最近ですと、公立高校の普通科が前期でも後期でも受験できるようになりました。詳しいことは書きませんが、この制度も普通に考えればよい点など何もなく、悪い点だらけの改革でしたので、わずか数年でこの制度はなくなりました。もちろん良くするために制度を変えているのでしょうが、もっと慎重に議論して実行に移してもらいたいと強く願います。なぜなら、その制度変更によって一番影響を受けるのは子どもたちなんですから。どういう決定方法をしているのか知りませんが、現場の声などを取り入れているとは思えないですね。
そこで今回のチャレンジテストです。
本題に入る前に、大阪の公立高校の入試制度について簡単に説明します。大阪では、中学校での成績(内申点)が9教科で450点、本番の入試の得点が5教科で450点の合計で900点満点で合否判定されます。細かく言えば、高校によって内申点と当日の入試の得点の比率が5:5だけでなく3:7や6:4になったりします。(3:7の高校は、内申点が270点、当日の入試が630点の合計900点満点となります)。いずれにせよ内申点が入試の合否に大きくかかわるということは、ご理解いただけると思います(7:3の高校なんて、ほぼ内申点で決まってしまいますから)。
そしてこの内申点の決め方ですが、以前は各科目10段階で相対評価によって各中学校が決めていました。学年全体の上位3%が10点、下位3%が1点となり、次の4%が9点と2点になるという仕組みでした。この相対評価の欠点は、中学校間の学力レベルの差によって内申点が大きく変わってくることです。たとえば、生徒数が100人のA中学とB中学があったとします。同じテストを実施したとしてA中学は100点が3人で99点が4人いました。B中学は90点~100点が1人もいなくて最高得点が80点でした。この場合、A中学では内申点が10点3人、9点が4人と決まっているため、98点とっていても内申点は8点になってしまいます。一方B中学では80点でもトップですので、内申点はもちろん10点もらえるわけです。98点の生徒が内申点が8で、80点のの生徒の内申が10になってしまうのです。大阪の入試における内申点の比重はとても大きいので、さすがにこのようなことがあっては公平性が保てないので、ようやく大阪でも数年前に相対評価から絶対評価に変わりました。
ですが、この絶対評価も問題がないわけではなく、評価基準が中学校によってばらつきが出ます。現在は内申点は10段階だけではなくて5段階となっていますが、中学校によっては内申点の1がほとんどいなくて4や5の生徒が半分以上の学校もあれば、その逆の場合もでてきます。学校によってテスト内容が違いますので、その難易度によってもずいぶんと内申点に差がでてきてしまいます。すごく簡単な試験の90点と難しい試験の90点を同じ評価にするのは問題がありすぎます。こういった不公平を正すために導入されたのがチャレンジテストだと思います。
内容としては、簡単に言うとチャレンジテストで20点しかとれなかった生徒は、学校の定期テストでいくら90点以上とっていても、内申点は5や4はもらえず、3以下になってしまうというものです。つまり、すべての生徒が同じテストであるチャレンジテストが学力を評価するのに最も適しているため、チャレンジテストの結果を重視して内申点が決まるのです。そうすれば、学校間で定期テストの難易度が違っていても、より公平な内申点がつけれるのではないかというものなのです。
私は以前から中学校間の学力差が大きな問題で、通っている学校が異なれば内申点も異なってしまうというのは制度としておかしいとずっと思っていましたので、そういった意味ではそれをなくそうとするチャレンジテストの導入は賛成なのです。問題は、きちんと議論してから導入していないのではないかと思われるほど欠点が多いことなのです。
続きます。
ONE-SのHP
6月の中旬には、3年生のチャレンジテストがあり、各中学校や塾でもその対策を始めているのではないでしょうか。もちろんONE-Sでもチャレンジテスト対策をしますが、個人的にはこの欠陥だらけの制度を早くなくさなければならないと思っています。
考えてみれば、大阪の公立高校の入試制度はコロコロ変わっています。私ですら混乱するほどですから、中学生はもちろん、その保護者の方々も勘違いされていることが多くなっています。最近ですと、公立高校の普通科が前期でも後期でも受験できるようになりました。詳しいことは書きませんが、この制度も普通に考えればよい点など何もなく、悪い点だらけの改革でしたので、わずか数年でこの制度はなくなりました。もちろん良くするために制度を変えているのでしょうが、もっと慎重に議論して実行に移してもらいたいと強く願います。なぜなら、その制度変更によって一番影響を受けるのは子どもたちなんですから。どういう決定方法をしているのか知りませんが、現場の声などを取り入れているとは思えないですね。
そこで今回のチャレンジテストです。
本題に入る前に、大阪の公立高校の入試制度について簡単に説明します。大阪では、中学校での成績(内申点)が9教科で450点、本番の入試の得点が5教科で450点の合計で900点満点で合否判定されます。細かく言えば、高校によって内申点と当日の入試の得点の比率が5:5だけでなく3:7や6:4になったりします。(3:7の高校は、内申点が270点、当日の入試が630点の合計900点満点となります)。いずれにせよ内申点が入試の合否に大きくかかわるということは、ご理解いただけると思います(7:3の高校なんて、ほぼ内申点で決まってしまいますから)。
そしてこの内申点の決め方ですが、以前は各科目10段階で相対評価によって各中学校が決めていました。学年全体の上位3%が10点、下位3%が1点となり、次の4%が9点と2点になるという仕組みでした。この相対評価の欠点は、中学校間の学力レベルの差によって内申点が大きく変わってくることです。たとえば、生徒数が100人のA中学とB中学があったとします。同じテストを実施したとしてA中学は100点が3人で99点が4人いました。B中学は90点~100点が1人もいなくて最高得点が80点でした。この場合、A中学では内申点が10点3人、9点が4人と決まっているため、98点とっていても内申点は8点になってしまいます。一方B中学では80点でもトップですので、内申点はもちろん10点もらえるわけです。98点の生徒が内申点が8で、80点のの生徒の内申が10になってしまうのです。大阪の入試における内申点の比重はとても大きいので、さすがにこのようなことがあっては公平性が保てないので、ようやく大阪でも数年前に相対評価から絶対評価に変わりました。
ですが、この絶対評価も問題がないわけではなく、評価基準が中学校によってばらつきが出ます。現在は内申点は10段階だけではなくて5段階となっていますが、中学校によっては内申点の1がほとんどいなくて4や5の生徒が半分以上の学校もあれば、その逆の場合もでてきます。学校によってテスト内容が違いますので、その難易度によってもずいぶんと内申点に差がでてきてしまいます。すごく簡単な試験の90点と難しい試験の90点を同じ評価にするのは問題がありすぎます。こういった不公平を正すために導入されたのがチャレンジテストだと思います。
内容としては、簡単に言うとチャレンジテストで20点しかとれなかった生徒は、学校の定期テストでいくら90点以上とっていても、内申点は5や4はもらえず、3以下になってしまうというものです。つまり、すべての生徒が同じテストであるチャレンジテストが学力を評価するのに最も適しているため、チャレンジテストの結果を重視して内申点が決まるのです。そうすれば、学校間で定期テストの難易度が違っていても、より公平な内申点がつけれるのではないかというものなのです。
私は以前から中学校間の学力差が大きな問題で、通っている学校が異なれば内申点も異なってしまうというのは制度としておかしいとずっと思っていましたので、そういった意味ではそれをなくそうとするチャレンジテストの導入は賛成なのです。問題は、きちんと議論してから導入していないのではないかと思われるほど欠点が多いことなのです。
続きます。
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