こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。
前回の続きになります。うまくまとめることができず、長くなってしまい申し訳ございません。
ブランクの話です。
小学校や中学校、あるいは高校と不登校になっている子どもで、それもその期間が長い子どもは勉強の遅れはもちろんですが、コミュニケーション不足というものが大きな壁となります。学校で友達と一緒に遊んだり、クラブ活動をしたり、学校行事をしたりする中で、いろんな経験をします。楽しいことばかりではありません。ときにはケンカをすることもあるでしょうし、友だち関係で悩むこともあるでしょう。ですがその1つ1つが大きな経験なのです。こういった経験を通じて、人との距離感であったり、言っていいことといけないことの判断であったりが自然と身につくのです。傷つけられることもあるし、反対に自分の言動によって傷つけてしまうこともあるかもしれません。でもそこから学べるのです。
ですからこの時期に不登校になり、同年代と接していない子の多くは圧倒的にこの部分を不得意とします。勉強というのは、もちろん簡単なことではありませんが、1人でもすることはできます。極端に言えば、ずっと家にひきこもっていたとしても、いわゆる一流大学に合格することは可能です。しかし、コミュニケーション能力についてはそういうわけにはいきません。よく言われることですが、ネットの社会と現実の社会の人間関係はまったく別物ですから。
不登校・ひきこもりから脱出して、学校に通い始めたり、働き始めたりできても、周りとの人間関係がうまく構築できずに元に戻ってしまうこともあります。
不登校というと勉強の遅ればかりが問題視されますが、そうではないんです。「不登校の子どものためにオンライン授業の充実を!」ではダメなんです。いえ、オンライン授業を充実させることは大切だと思います。私も行っています。ですが、それだけで満足していては行政も学校現場もダメなんです。人との会話、コミュニケーションの場が必要なんです。
オンライン授業でも、私が行っているのは、ただ黒板授業を見てもらうというものではなく、1対1で会話をしながら行っています。勉強を理解してもらうと同時に、会話することの必要性を感じているからです。家族との会話はもちろんですが、家族以外との会話も大切です。そういう意味ではカウンセリングを受けに行くこともいいかと思います。カウンセラーの方と話をするというのは、問題の解決だけでなくコミュニケーションの練習という面でも有効です。
ですが、塾であってもカウンセリングであっても、やはり子どもたちにとっては話す相手は大人・先生なんですよね。相手が大人だから話しやすいということもあるでしょうし、大人だから優しく接してもらえるので、いい練習にはなりますが、あくまでそれは練習の場であって、本番の試合ではありません。学校に行くことができなくても、同年代の子たちと接することができる場所、なんでもいいと思います。もちろん学習塾でもいいですし、他の習い事でも。本当はフリースクールがあれば一番いいとは思いますが。そういった場所にできるだけ行くことができればと思います。
また、不登校・ひきこもりから脱出して、現実社会の厳しさにぶち当たり、心が折れそうになるときもあるでしょう。そのときに、「ああ、自分が不登校になっていたのが原因で社会に溶け込めないんだ。不登校になっていた自分が情けない」などと思わないことです。厳しい言い方ですが、いくら後悔しても不登校・ひきこもりであったという事実は変わりません。そしてなにより後悔なんてする必要はありません(私も自分が「ひきこもり」であったことを後悔していません)。確かに失ったものは大きいと感じているかもしれませんが、絶対にそれを経験したからこそ得たものってあるはずなんです。初めは苦労するかもしれません。ですが、いつかきっとその経験が生きてくるときがやってきます。ただし、それがやってくるのは、いつまでも後悔ばかりしている人間ではなく、前を向いて歩いている人間にだけです。後ろを見ていてはそれに気づけないんです。口で言うのは簡単ですが、かなり勇気が必要なことかもしれません。ですから1人で背負わすのではなく、家族や周りの人たちが応援してあげ、彼らに勇気を与えてあげることが大切なんだと思います。私も1人でも多くの子どもたちに、ほんの少しでもそういう勇気を与えることができればと思っています。
ONE-SのHP
前回の続きになります。うまくまとめることができず、長くなってしまい申し訳ございません。
ブランクの話です。
小学校や中学校、あるいは高校と不登校になっている子どもで、それもその期間が長い子どもは勉強の遅れはもちろんですが、コミュニケーション不足というものが大きな壁となります。学校で友達と一緒に遊んだり、クラブ活動をしたり、学校行事をしたりする中で、いろんな経験をします。楽しいことばかりではありません。ときにはケンカをすることもあるでしょうし、友だち関係で悩むこともあるでしょう。ですがその1つ1つが大きな経験なのです。こういった経験を通じて、人との距離感であったり、言っていいことといけないことの判断であったりが自然と身につくのです。傷つけられることもあるし、反対に自分の言動によって傷つけてしまうこともあるかもしれません。でもそこから学べるのです。
ですからこの時期に不登校になり、同年代と接していない子の多くは圧倒的にこの部分を不得意とします。勉強というのは、もちろん簡単なことではありませんが、1人でもすることはできます。極端に言えば、ずっと家にひきこもっていたとしても、いわゆる一流大学に合格することは可能です。しかし、コミュニケーション能力についてはそういうわけにはいきません。よく言われることですが、ネットの社会と現実の社会の人間関係はまったく別物ですから。
不登校・ひきこもりから脱出して、学校に通い始めたり、働き始めたりできても、周りとの人間関係がうまく構築できずに元に戻ってしまうこともあります。
不登校というと勉強の遅ればかりが問題視されますが、そうではないんです。「不登校の子どものためにオンライン授業の充実を!」ではダメなんです。いえ、オンライン授業を充実させることは大切だと思います。私も行っています。ですが、それだけで満足していては行政も学校現場もダメなんです。人との会話、コミュニケーションの場が必要なんです。
オンライン授業でも、私が行っているのは、ただ黒板授業を見てもらうというものではなく、1対1で会話をしながら行っています。勉強を理解してもらうと同時に、会話することの必要性を感じているからです。家族との会話はもちろんですが、家族以外との会話も大切です。そういう意味ではカウンセリングを受けに行くこともいいかと思います。カウンセラーの方と話をするというのは、問題の解決だけでなくコミュニケーションの練習という面でも有効です。
ですが、塾であってもカウンセリングであっても、やはり子どもたちにとっては話す相手は大人・先生なんですよね。相手が大人だから話しやすいということもあるでしょうし、大人だから優しく接してもらえるので、いい練習にはなりますが、あくまでそれは練習の場であって、本番の試合ではありません。学校に行くことができなくても、同年代の子たちと接することができる場所、なんでもいいと思います。もちろん学習塾でもいいですし、他の習い事でも。本当はフリースクールがあれば一番いいとは思いますが。そういった場所にできるだけ行くことができればと思います。
また、不登校・ひきこもりから脱出して、現実社会の厳しさにぶち当たり、心が折れそうになるときもあるでしょう。そのときに、「ああ、自分が不登校になっていたのが原因で社会に溶け込めないんだ。不登校になっていた自分が情けない」などと思わないことです。厳しい言い方ですが、いくら後悔しても不登校・ひきこもりであったという事実は変わりません。そしてなにより後悔なんてする必要はありません(私も自分が「ひきこもり」であったことを後悔していません)。確かに失ったものは大きいと感じているかもしれませんが、絶対にそれを経験したからこそ得たものってあるはずなんです。初めは苦労するかもしれません。ですが、いつかきっとその経験が生きてくるときがやってきます。ただし、それがやってくるのは、いつまでも後悔ばかりしている人間ではなく、前を向いて歩いている人間にだけです。後ろを見ていてはそれに気づけないんです。口で言うのは簡単ですが、かなり勇気が必要なことかもしれません。ですから1人で背負わすのではなく、家族や周りの人たちが応援してあげ、彼らに勇気を与えてあげることが大切なんだと思います。私も1人でも多くの子どもたちに、ほんの少しでもそういう勇気を与えることができればと思っています。
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