南方単車亭日乗

奄美大島にIターンした中年単車乗りが、てげてげに綴ります。
はじめての方は、最初に《ごあいさつ》をお読みください。

県道宇検・住用線/県道篠川線

2005年10月11日 20時58分49秒 | 南方単車旅案内
前日は、奄美大島に隣接する加計呂麻島の諸鈍集落で「平家来島八百年祭」というイベントがあり、オレも野次馬として行くつもりだった。
しかし、離職以来つづく不規則な生活と不安定な天候、なにより悪化する無気力症のため、結局、棲家でいつ収入になるか判らないアルバイトをして一日を過ごしてしまった。
明けて本日、その諸鈍集落では、前日のイベント用では「史上初の全編上演」であった国の重要無形文化財「諸鈍シバヤ」の本上演(通常、演目を減らして上演される)が行われるという。
去年も行ったし、という無気力症の発作を叱咤しつつ、なんとか昼頃に棲家を出る。
まずは例によって棲家から50mのスタンドで、先日の北大島行きに使った分の燃料を補給する。
走行102.3kmで2.87リットルを消費。燃費率は35.64km/リットル。単価は¥154/リットルであった。

国道を南下すること30分で住用村の役勝(やくがち)集落に至る。
奄美大島から加計呂麻島に渡るには、瀬戸内町の古仁屋(こにや)から

町営フェリーか

海上タクシーを利用する。
町営フェリーは車両の運搬が可能で、古仁屋と加計呂麻島の瀬相(せそう)または生間(いけんま)港を一日七往復している。
オレが利用しようとするのは、このうち14時発の瀬相行きで、このまま古仁屋に到着すると1時間の余裕がある。
わずかにためらってから、役勝集落を過ぎたところで県道宇検・住用線に左折する。

当初はそのまま通過するつもりだったが、真夏並みの陽光に照らされた役勝川の景色があまりに美しく、バイクを停め、カメラを取り出す。



群れ泳ぐ魚影は、リュウキュウアユだろうか?シロートが覗き込んで、簡単に見つかるものなんだろうか?
川床はずいぶん茶色に染まっているが、魚の数は多い。
すこし移動して、道路の付け替えで使われなくなった橋から川面を眺める。



川原まで下りたかったが、密生した下生えを見ると、オレみたいなシロートはハブの恐怖に身が竦む。
さらに進んで、県道篠川線に左折する。
左折してしばらくは、センターラインも引かれた快適な道路。
ところが、ブラインドカーブを曲がって森の中に入ると、突然、道幅が狭くなる。
ここからしばらく上り坂が続き、尾根筋の峠を越えて瀬戸内町の篠川(しのかわ)集落に至る。
その狭くなった道に小さな橋が架けられているところでバイクを停め、森の中を覗き見る。



茶色く見えるのは、シマサルスベリか、バクチノキか(この画像のみ、拡大表示されます)。
ふたたび走り出すと、弱い雨が降り出す。
篠川まではまだすこしある。路肩にバイクを停め、カッパを着込む。暑いな、嫌だな、と思うが、濡れるよりはまし。
峠を越えて篠川側に出ると、一時的に雨脚が強くなるが、すぐにまた弱まる。
「着ればやみ、脱げば降りだすカッパかな」というバイク川柳を思い出す。
篠川から県道名瀬・瀬戸内に出て、古仁屋を目指す。
前輪が上げる水しぶきで、足首までガードしたキャンバスシューズにも雨水が沁み込む。
小名瀬(こなせ)集落のバス停で一度停め、防水靴下とゴム手袋を取り出す。
ふたたび雨の中を走り出すと、5kmほど先の油井(ゆい)集落を過ぎたあたりで雨が弱まり、その先の久根津(くねづ)では、陽光が暑いくらいだ。
須手(すで)の灯台でバイクを停め、暑さを我慢してカメラを取り出す。

まずは正面。

さきほど通り過ぎた油井方面、

そして諸鈍シバヤが行われているであろう加計呂麻島の諸鈍方面。


三脚立てて、パノラマにすればヨカッタと気付いたのは、たった今のこと。
防水装備と陽光の暑さに悲鳴を上げながら、古仁屋の友人の店に転がり込んだのは14時ちょうど。加計呂麻行きフェリーの出港時間だった。

帰り道でもまた雨に降られ、よせばいいのにカッパを着るのを先延ばしにして、その間に雨が強くなり、結局、ずぶ濡れで帰宅した。

本日の走行距離 約100km。
コメント (2)
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