南方単車亭日乗

奄美大島にIターンした中年単車乗りが、てげてげに綴ります。
はじめての方は、最初に《ごあいさつ》をお読みください。

本茶峠散歩 最終回

2009年04月12日 00時57分31秒 | 南方単車旅案内
本茶峠散歩 八よりつづく。

本茶峠をゆっくりと通過する短い旅も、今回が最終回となる。
既に峠道は下り終え、龍郷町側の大勝集落に辿り着いている。
集落の中を通り抜け、大勝小学校の前を通過すると、国道58号線に出るのだが、途中の路傍にある物が通過者の目を惹いた。



額には端正な文字で《厳島神社》とある。
鳥居の脇に単車を停め、小さく一礼してから参道へと歩を進めてみた。



途中、道が二股に分かれる。
荒れた道の方を選んでみよう。



地面を掘り刻んだようにして造られた段は、むしろそのままの斜面よりも歩き辛く思えるのだが、神の住まう宮への道ならば、むしろそれは当然のことかもしれない。
木々の切れた所からは大勝集落が至近距離で見通せる。
飼い犬の鳴き声や集落内を通過する車の音もよく聞こえる。



すぐに参道は大きく曲がり、最後の登りに掛かる。
かなり急な登りで、夕方近い時刻ながら、かなりの汗をかくことになった。



色褪せて飾りもない二の鳥居だが、なんとなく孤独な老人の持つ一種独特な威厳を感じさせる。
鳥居の手前で軽く一礼し、拝殿の前で小さく拍手(かしわで)を打ってさらに一礼。
しかし、まだ先があるようだ。



美しい木陰の道を辿って奥へと歩む。



行き止まりの奥に見えてきたのは、簡易水道の上水施設。
集落の命を支える泉と、その水源である山が、この厳島神社の本当のご神体であったわけだ。



二の鳥居の外に出て、大勝集落を見下ろす。
中央奥にビックⅡと、その奥に名瀬自動車学校が見える。



こちらは、大勝集落を挟んで厳島神社の反対側にある山の中腹からの風景。
奄美大島では数少ない内陸の集落である大勝集落には、海神(わだつみ)を祀る厳島神社が勧請され、そこは山の恵みである湧き水を祭る神社であった。

この項 おわり


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