岩佐和裁のブログ、裁縫記:IWASA WASAI's blog, sewing notes.

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袷の衿付

2008年01月17日 08時16分06秒 | 未分類
女物の袷の長着の衿付は別付け(表、裏の素縫いの時にそれぞれ衿付をする)が一般的な方法です。
 和裁士もしくは和裁士見習いの方が腕は磨く為にチャレンジする、グランプリやコンクールの縫製規定もこの方法だったと思います。
 私も女物の衿付はこのやり方ですが、同じ袷長着の男物の衿付はそく付けです(表、裏の素縫いは衽付けで終わり、衽のとじ、袖付け、など衿の始末前迄のまとめを全てした後に、単衣の広衿付けの様に表衿、裏衿で身頃、衽を挟み込んで付ける)なんでそうなのか?先生にそう教わったから...が私のいい訳です。
 ただ別付けは衽下りから衿先の衽付けと衿付の三角の部分、私は流れと言っていますが、衽の衿付のへらの仕方が悪いと表と裏が重ならない事が有ります。
 こんな事を書いては和裁士の内部告発?かもしれませんが、直し物としてお預かりした着物にもその辺がずれているものが有ります。
 そこで今回ただ手順が少なく楽そうだからという非常に不純な動機で、もちろんお客様の了解のもとに、裾廻しは錦沙の白大島の袷の衿付を”そく付け”にしてみました。感想は別付けに比べ厚ぼったく多少縫い難かったですが、衿付周りのつりあいの調節がし易く、出来上がりも別付けと変り有りませんでした。
 紬類には結構いけるんじゃないか!と思いました。

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