写真「園Ⅱ」

写真「エデンの園」

あの頃チャンネル(2011年05月15日～2011年05月21日)

あの頃チャンネル(2011年05月15日～2011年05月21日)

詩「エデンの東」

「エデンの東」


死ぬから愛するのだ
ということは本当だ

断言できる
アダムがイブを
イブがアダムを
心底愛しく思ったのは
林檎を食べて
連れの裸と
死を見てからだ

堕落
ということがもし
この世にあるとしたら
それでも
死ねないことだ

イブのために
アダムのために

写真「スナップ」

詩「木星（ジュピター ）」

イブよ
ことばたちおいらたち
うかばれないたましいよ
だからこのからだに
かおのない
しかし尾のある
ひとよりもサル
ことばがおおいかぶさるのだ
たにんのふりをして
ははがちちが
あえなかったいもうとが

死にきれなかったたましいが
生ききれないたましいに
おおいかぶさる
だからことばなんだ
言ってるじゃないか
だからことばなんだ
うかばれないたましいの
そのおよぎかた
イブよわかったか
木星（ジュピター ）までなら泳げる
イブよ

写真「アラベスク」

写真「オセロ」

写真「信号は青」

2013.5.12.　大阪フロント

写真「信号は赤」

詩「沈黙」

羊博士は
教えてあげよう
沈黙とは何か？
母の沈黙につきる

長くたれた乳房が目だ
臍が鼻
Ｙの奥に口がある
怖いぞ！
しゃべるわけがなかろう

投げ出された二本の脚は川
そして母さんはそのうえで
君をごしごし洗濯

羊の坊や
思いだしたかい？
君の饒舌
ひとり言の哀しさを

あの頃チャンネル(2012年05月06日～2012年05月12日)

あの頃チャンネル(2012年05月06日～2012年05月12日)

写真「赤ちょうちん」

写真「蔵」

2016.5.8　大阪天満宮にて。

詩「ドラキュラ伯爵」

日をまたぐ夜には
時間が聞こえてきて

途方に暮れる
気の毒なあなた

体という棺にふたをして
魂を眠らせ給え

永遠なら耐えてみせる
ありふれた真夜中がいけない

こんなにいい人なのに
病んでいる

忘れた思い出が幽霊