尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

奇妙な形

2007年12月16日 11時11分40秒 | 詩の習作

初めて会った
奇妙な形の白い雲が
縁を光らせて
僕に言った
やあ、また
会いましたね
二度と会えないに違いないのに
奇妙な形の白い雲が
僕に言った
また会いましょう

それから僕は
ずいぶん歩いてきたもんだ
そんな形の雲には
二度と会えなかったが
ずいぶん歩くうちに
奇妙な形になって
すべての風景が
なつかしくって
みんなに
挨拶している
やあ、また
また会いましたね
お元気で

こんな形は
風のせいだろう


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2 コメント

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Unknown (アドリアナ)
2007-12-16 22:44:39
切なくて優しい詩ですね! 二度と会えない、という言葉が胸に滲みるね! 思えば二度と会えないものばかり・・・そんな日常をわたしたちは生きているのですね。ひとつひとつの場面を大切にしなければ、ね!
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ありがとうございます。 (尾崎まこと)
2007-12-17 00:20:29
むしろ子供のころのほうが、
みんな無邪気に共にある今を大切に生きていたと思いますね。寝るのがもったいない気持ちを覚えています。
自分と同じような心のある相手が目の前にいることとか、今の感覚とか、麻痺させてしまう何か大きな力(文明)のなかにいますね。
アドリアナさんの詩は、その意味で覚醒を促す詩ですね。言葉が澄みわたり、言いよどんでいるところがありません。
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