[sakura,sakura]
君が咲くとき
わたしも咲きたいとおもう
ひょっとしたら、大昔
人里はなれた山んなかで
わたしも咲いていたような気がする
だから君が咲くとき
わたしは、ほっほーとフクロウのように
ほほ笑むのである
君が散るとき
わたしも散りたいとおもう
あの山んなかで
ことばは
三叉路である
見えているものと
やがて見えなくなったもの
これから見ようとするもの
聞こえているものと
やがて聞こえなくなったもの
これから聞こうとするもの
生きているものと
死んでしまったもの
これから生まれようとするもの
三叉路である
見えているものと
やがて見えなくなったもの
これから見ようとするもの
聞こえているものと
やがて聞こえなくなったもの
これから聞こうとするもの
生きているものと
死んでしまったもの
これから生まれようとするもの
ABAYO!
ほんとうに君は言ったのだ
いまだにそれは日本語なのか
地球上の言葉なのか
いぶかしく思っている
しかし
二十歳のとき
僕は聞いたのである
ABAYO!
上半分の欠けた半月の
いかにも悪意を込めた目をして
君はそう言ったのだ
僕は無言で
何故?とプロテストしていたと思う
そして君は無言で答えいたにちがいない
それはあなたがあなたである
という、どうしようもない理由だと
その時から今日まで
今の連続が決して至ることのない
永遠という時間を知ってしまった
ABAYO!
失ったのは君ではない
決定的に失ったのは
今、という少年のような時制である
その時から今日まで
猫や木や小鳥や花や季節や本やノートや
鏡に映した自分の身体に
僕は言い続けてきた
ABAYO!
それがほんとうにどんな意味かを
推し量るために
何度でも
ABAYO!
ほんとうに君は言ったのだ
いまだにそれは日本語なのか
地球上の言葉なのか
いぶかしく思っている
しかし
二十歳のとき
僕は聞いたのである
ABAYO!
上半分の欠けた半月の
いかにも悪意を込めた目をして
君はそう言ったのだ
僕は無言で
何故?とプロテストしていたと思う
そして君は無言で答えいたにちがいない
それはあなたがあなたである
という、どうしようもない理由だと
その時から今日まで
今の連続が決して至ることのない
永遠という時間を知ってしまった
ABAYO!
失ったのは君ではない
決定的に失ったのは
今、という少年のような時制である
その時から今日まで
猫や木や小鳥や花や季節や本やノートや
鏡に映した自分の身体に
僕は言い続けてきた
ABAYO!
それがほんとうにどんな意味かを
推し量るために
何度でも
ABAYO!
わたしは怯えてはいない
わたしの書いてきたところの
詩が人に代わって怯えているのだ
わたしが死んでもきっと震えているだろう
そのけなげに光るもの
それを愛だとは呼ばない
しかし、ただ生きるということさえ
困難であった日々の
愛のくぼみであったとだけ
あなたは憶えていてほしい
掌に水を受け
飲みほすためのまるみ
その揺れて光る透明な畏れ
読まれることのなかった祈り
わたしの書いてきたところの
詩が人に代わって怯えているのだ
わたしが死んでもきっと震えているだろう
そのけなげに光るもの
それを愛だとは呼ばない
しかし、ただ生きるということさえ
困難であった日々の
愛のくぼみであったとだけ
あなたは憶えていてほしい
掌に水を受け
飲みほすためのまるみ
その揺れて光る透明な畏れ
読まれることのなかった祈り
花が咲いて
そよ風が吹くと
ひとつひとつ
子供の笑顔のように
揺れます
声が聞こえないのが
不思議です
花の代わりに
小鳥たちがやってきて
歌います
それを聞いた
大人たちがやってきて
子供のように
踊ります
そよ風が吹くと
ひとつひとつ
子供の笑顔のように
揺れます
声が聞こえないのが
不思議です
花の代わりに
小鳥たちがやってきて
歌います
それを聞いた
大人たちがやってきて
子供のように
踊ります
シロと呼んではいけない
犬と漢字で呼ぶのが正しい
さて、犬は文字を知らないくせに
僕の眼の浅瀬の文字を読もうとする
犬の眼のその深さ
背の角度は45度
人間は間違っている
僕はお手をする
犬と漢字で呼ぶのが正しい
さて、犬は文字を知らないくせに
僕の眼の浅瀬の文字を読もうとする
犬の眼のその深さ
背の角度は45度
人間は間違っている
僕はお手をする
光より高速で走りうるもの
それは私の言葉
あなたを愛すると言う時
あっという間に
私は宇宙の果てにいて
そう言っている
君の手を私の頬へ
私の手を君の頬へ
この壁は宇宙の誕生日
それは私の言葉
あなたを愛すると言う時
あっという間に
私は宇宙の果てにいて
そう言っている
君の手を私の頬へ
私の手を君の頬へ
この壁は宇宙の誕生日