疾患別アーユルヴェーダ的生活指導の中には
「ミルク」「お湯」「はちみつ」などの文字が多く並びます。
今回のセミナーでは詳しくお話できませんでしたが、これらを摂取する時は注意事項があります。
*「ミルク」~他の食物、特に塩・魚・酸味などと一緒に摂ってはいけません。
アーユルヴェーダは食べ合わせを重視します。
たとえば西洋風の朝ごはん。
卵・牛乳・ハム・サラダ・フルーツ
この食べ合わせは未消化物(Ama)を作ります。逆に病の元となる、とアーユルヴェーダではいいます。
ミルクは空腹時にスパイスや無塩バター(塩がないので)、砂糖などとおとり下さい。つまり、スタバでカフェオレとスコーン、これも消化力の高い健康な方以外は控えたほうがよいでしょう。
月経不順の方にもミルクは有効ですが、起床時に摂った後は1~2時間空けてから朝食にしてください。朝食と一緒では薬としての効果がなくなります。
尚、ここでのミルクは全て「温かいミルク」です。
*「お湯」~熱めのお湯は万能な消化剤です
お食事の前にゴクゴク飲めば、たとえお湯でも胃液は薄まります。ただ、食事と一緒にお茶ではなくチョクチョクお白湯を飲むのは、大変アーユルヴェーダ的です。整形外科疾患の患者さんにも(特にRA)大変有効です。
*「はちみつ」~温めてはいけません
蜂蜜は健康食品として有名ですが、アーユルヴェーダでは「はちみつを温めるとAmaが生じる」といいます。
肥満の治療の際にも、はちみつは大変有効です。はちみつ&レモンをお湯と一緒に毎朝とるとよい、といいますが、この「お湯」は「湯ざまし」の事です。体温以下のHOTではない「ぬるま湯」です。
したがって、お料理にハチミツを使用する方も多いと思いますが、アーユルヴェーダ的にはあまり理にかなってはいません。
ちなみに、後日バット先生から「蜂蜜は品質のよいものを選んでください」との追加のご指摘といただきました。
インドでも最近はハチミツにその他の砂糖類を混入することが多いそうです。日本も同じ状況であることは、新聞でも発表されました。
また、高温で熱せられた蜂蜜は薬としては使いにくくなります。是非国産の非加熱を探してください。