先日ご講演いただいたインドのアーユルヴェーダ医師・Dr.Bheema Bhatと会話をしていると「いつ休んでいるんですか?」と思うことがあります。例えばデリーの病院で診察の勉強をさせていただいた後も、私のために宿舎まで来てケーススタディをしてくれるし、その後も急に「バラナシ(ベナレスのこと。ガンジス川で有名)で要人の急患が出たからこれから行ってくる」と夜中に飛び出していきます。
実際ドクターに聞いてみると「医者になってから休みは1日もない」とのお答え。
毎日5時間睡眠ですが、30年以上病気なし。病院から皆勤賞として特別休暇をもらっても、出勤して患者さんを診ている毎日。日本他海外で講演を行う際には年休を利用しているそうですが、海外といっても毎日講演会です。休暇ではありません。
「疲れませんか?」と聞いても「全く疲れません。」
さすがKapha(カファ)体質。アーユルヴェーダの本を読むと「カファは体が重く、太り気味。だるくなりやすい」などと書いてありますが、良質のカファは体力を蓄えてフットワーク軽やかです!!(本のイメージとは違いますよね)
もちろんマントラを唱えたりヨーガを行ったり、毎日のセルフケアの賜物ではあります。
しかし先生からこのようなお言葉をうかがった事があります。
「私は医者です。患者さんが待っていればそこに駆けつけるものなのです。」
先生は生き方が「医者」なのだ、と思った瞬間でした。
インドでは宗教家に会う機会が沢山ありますが、インドの宗教家の方々も「坊主という生き方」をしていると思います。決して宗教家を職業としていない。
バット先生も医者という職を持っているのではなく、医者という生き方をなさっているのでしょう。
さて鍼灸師や柔道整復師の先生方は医者(*)は職ですか?生き方ですか?
私は・・・・
*インドでは鍼灸は医師が行う技術です。私はあえてインドでは自分の職業を「Acupuncture doctor」といいます*