N響定期 コンサート
2018年5月19日(土) N響 定期公演です ♪
第1886回 定期公演 Cプログラム → 機関誌「フィルハーモニー」
トルミス/序曲 第2番(1959) → 曲目解説
ショスタコーヴィチ/ピアノ協奏曲 第2番 ヘ長調 作品102 (1957年)→ 曲目解説
ブルックナー/交響曲 第1番 ハ短調 (初演:1868年)→ 曲目解説
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
ピアノ:アレクサンドル・トラーゼ
アンコール プロコフィエフ ピアノソナタ第7番 変ロ長調 作品83より 第3楽章
トルミスの序曲 第2番、始まると なんとなく親し気な響きが流れ出してきます。
古くもなく、新しすぎてとがったところもない。
トルミスの曲は伝統的なエストニア民謡と影響しあっているそうです。
伝統的なエストニア民謡ってどんなの? 聞いてみたい!
さて2曲目のショスタコーヴィチ/ピアノ協奏曲 第2番は、明るく楽しそうに始まります。
この曲は、息子マキシムに献呈、19才で初演。親子の愛が響きますね。
→ マクシム・ショスタコーヴィチ - Wikipedia
ピアノのトラーゼが素晴らしい演奏を聞かせてくれました。
拍手とともに舞台裏に戻るときも、再度ステージに出るときも 夢中で指揮者に話しかけています。アンコールも話に夢中で忘れそう。o(*'o'*)o
全員が注目の中、アンコール演奏もびっくりするくらいの熱演。楽譜に書かれた曲を演奏するというより、トラーゼがその場で音楽を作っているようでした。
3曲目はブルックナーの交響曲 第1番、前2曲より100年も前に作曲されているんですね。そんな時代を感じさせる響きが会場を満たします。
ブルックナーっていいんだけど、いつも眠くなっちゃう・・・。
パーヴォ・ヤルヴィの演奏は、クリアで変化に富み輝かしく じっくり楽しめました。
5月定期公演の聴きどころ
5月の定期公演では首席指揮者パーヴォ・ヤルヴィがすべてのプログラムを指揮する。
プログラムからは、有名曲ばかりではなく、演奏機会の比較的少ない作品にもチャレンジしようという意欲的な姿勢がにじみ出ている。
これまで幅広いレパートリーでN響との共演を重ねてきたパーヴォだが、オーケストラとの信頼関係を築きあげた今だからこそ取りあげるべき作品が並んでいるといえる。進化し続けるパーヴォとN響コンビの現在形を堪たん能のうしたい。
Cプロは、パーヴォの母国エストニアの作曲家、トルミスの作品でスタート。
ユーモアにあふれ、独特の苦い舌触りをも湛たたえたショスタコーヴィチの《ピアノ協奏曲第2番》では、旧ソ連からアメリカに本拠を移したアレクサンドル・トラーゼの含蓄に富んだソロにも期待したい。
後半のブルックナーの《交響曲第1番》では、指揮者とオーケストラの絶妙なコンビネーションが発揮されることだろう。
多彩でありながら力強い曲目が並ぶCプロ
Cプロはバラエティに富んだ作品が並ぶ。
パーヴォの母国エストニアのトルミスは、昨年世を去ったばかりの同国を代表する作曲家。
その《序曲第2番》には民謡由来の根源的な力強さがあふれている。
ショスタコーヴィチの《ピアノ協奏曲第2番》は、19歳になる息子マキシムの誕生日のために書かれた作品。
祝いの場にふさわしく、ショスタコーヴィチ作品としては例外的なほどに愉快で、コミカルなテイストに貫かれている。
独奏を務めるのは アレクサンドル・トラーゼ。
かつてNHKの「スーパーピアノレッスン」に講師として出演したトラーゼのダイナミックなソロを期待したい。
メイン・プログラムはブルックナーの《交響曲第1番》。長大な作品で知られるブルックナーだが、《第1番》は50分前後と比較的コンパクトな作りになっている(といっても十分に大作ではあるが)。
ブルックナーの他の多くの交響曲と同様にこの《第1番》にも複数の稿があり、今回パーヴォが指揮するのは1866年リンツ稿。
後に改稿されたウィーン稿も残されているが、より演奏機会の多いのはこちらのリンツ稿だ。
番号は若いものの、すでにブルックナーの特徴ははっきりとあらわれており、ブルックナーが最初期から「音の大だい伽が藍らん」を作りあげていたと教えてくれる。後年の傑作群に勝るとも劣らない深い感動を残してくれるはずである。
これまでに《交響曲第2番》と《第5番》で清新なブルックナー像を築いてきたパーヴォが、また新たな名演を生み出してくれることだろう。
[飯尾洋一/音楽ジャーナリスト]
このコンサートの放送予定
5月18日(金) 生放送 ベストオブクラシック NHK-FM 7:00pm~9:10pm
機関誌「フィルハーモニー」 5月号 シリーズ「オーケストラのゆくえ」は毎号読んでいます。
今月号の 『第17回 オペラ・コンチェルタンテの未来』(舩木篤也)は、考えさせられる面白い内容でした。
舞台セットを伴わない演奏会形式のオペラ上演が増えている!とのこと。
経費節減や客層の拡大だけが狙いではなく、最近の過大な演出中心のオペラの見直しもありそう。
というのも、歌手への過大な要求(歌以外の演技)の軽減で、より純粋に音楽を味わえるということらしい。
ただし、演奏会形式でも突っ立って自分の歌だけ歌うのでは意味がない。やはり良い演出が必要になる。
・・・そういえば思い当たる節があります。
一方、オペラではない「マタイ受難曲」で、身振りや表情をつけた素晴らしい演奏会があったそうです。(ラトルとベルリン・フィルによるバッハのマタイ受難曲。ピーター・セラーズによる演出=リチュアライゼーション(儀式化)付き)。見てみたい!
クラシック音楽の演奏会も よい意味で進化してほしいですね。
毎年夏に「 METライブビューイング」をみて感動しています。
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★ これまでに聞いたN響の定期コンサートから、今日のプログラムと同じ曲や指揮者を探してみましょう。 (Myブログ「パそぼとベルルのあれこれフリーク」)
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
2015年2月14日(土) 2月N響定期は庄司紗矢香
2015年10月24日(土)10月N響定期はヤルヴィと五嶋みどり ~パーヴォ・ヤルヴィ首席指揮者就任記念~
2016年2月13日(土)2月N響定期は、パーヴォ・ヤルヴィとヤンセン
2016年10月1日(土)9月N響は、マツーエフのピアノ
2017年2月18日(土)2月N響定期は、諏訪内晶子とパーヴォ・ヤルヴィ
2017年7月1日(土)6月N響定期は、パーヴォのシューマン
2017年9月23日(土)9月N響定期は、パーヴォのロシア音楽
2018年2月17日(土)2月N響定期は、パーヴォと樫本大進
以下は、これまでの演奏記録なし
トルミス/序曲 第2番(1959)
ショスタコーヴィチ/ピアノ協奏曲 第2番 ヘ長調 作品102
ブルックナー/交響曲 第1番 ハ短調
ピアノ:アレクサンドル・トラーゼ
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★ 本日の曲と演奏者のCDなどを聴いてみましょう
トルミスの作品 って聞いてみたいね。
「雷鳴への連祷」 「神秘のメッセージ」 「エストニアの光景 第3集」
★ ラトルとベルリン・フィルによるバッハの「マタイ受難曲」。
ピーター・セラーズによる演出=リチュアライゼーション(儀式化)付き
コンサートとは思えない迫真の演技。
福音史家(パドモア)がイエス本人という驚きの解釈で、近年のベルリン・フィルの公演の中でも特に大きな話題となったコンサートとなっている。
⇒ Myブログ:「バッハ マタイ受難曲」
アレクサンドル・トラーゼのピアノの音色が素晴らしい。
N響メンバーの演奏がアップで見られるのもいいですね。
一方、指揮者のインタビューがないのが、物足らなかった。
(このコメントは、自分用メモです。)