着付けの気づき

着付けの個人教室を行っている先生が、着付や着物に対するこだわりの思いを中心に語ります。

お褒め応援団

2019-07-31 15:05:21 | 着付け
先月(6月)のある日、日舞を習っていらっしゃる知人が、その発表会に招待してくださったので行ってきました。
今まで一生懸命に練習されていたご様子でしたので私も楽しみに当日を迎えました。
その日は私も、とばかりに張り切って着物に着替えて、一緒に行くことになっているお仲間との待ち合わせ場所に向かいました。
早々と着きお仲間を待っていると、腰の曲がったおばあ様が突然私の方に寄ってこられて
「あら~、綺麗にお着物を着られて…、お出かけされるの~?とても素敵だからつい声をかけに来ちゃったわ~、ごめんね~、とても良く似合っていらっしゃるわ~、どなかたに着せていただいたの~?」
と言われましたので、
「お褒めいただき有難うございます。着物は自分で着ました。好きなのでしょっちゅう着るんですよ」
と答えると、
「いいわね~、やっぱり着物って。自分でこんなにお綺麗に着られるなんて羨ましいわ。これからも沢山着てね。目の保養になったわ。有難う。行ってらっしゃい」
50を過ぎたおばちゃんの私がいつものように着物を着ているだけなのですが、これまで知らない方に、こんなふうにわざわざ声をかけていただいたことはありませんでした。正直ちょっとびっくりしましたが、人間、いくつになっても誉められるのは嬉しいものですね。
最近いわゆる「着物警察」とも言われる、着物を着ている方に批判めいたことを言う方々に、着た方の心が折られる状況について聞いたことがあったのですが、こんなふうに「誉めるために声をかけていただく」というのはあまり聞いたことがなく嬉しいものなのだなあ、と改めて思いました。
今まで私は「知らない人に声をかける」ことは、仕事以外では自分が何かに困っていて聞きたい時や、とっさにしていただいたり、してしまった行為に対して感謝や謝罪の気持ちを伝える時、どうしても伝えた方がその方のためになる時に限られていたように思います。
今回私にお声をかけてくださったおばあ様のように「人をうれしい気持ちにさせる声かけ」というのは私にとっては勇気がいることだけれども、敢えてやっていこうと思いました。
そうすればひょっとしたら頑張って着物を着た方が「また着物を着てみよう」という気持ちになるかもしれません。
着物警察の逆バージョンですね。
お陰様で日舞の発表会を楽しむことが出来、一日気分良く過ごすことができました。


先日、主人が福岡のお祭りの博多祇園山笠に参加してきました。
祭り姿のコスチューム(長法被)の角帯で締めた「貝の口結び」が、格好良く出来ているとえらく誉められたとご機嫌でした。出発前に私の指導のもと事前練習(猛特訓?)して臨んでいたのでした。
よい年をしたおっちゃんも、やはり誉められると嬉しいもんなのですね(笑)

川口着付個人教室
 http://www.wbcs.nir.jp/~yoko

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