着付けの気づき

着付けの個人教室を行っている先生が、着付や着物に対するこだわりの思いを中心に語ります。

更年期の方の着物生活

2019-12-05 16:44:59 | 着付け
私52才になりまして、このくらいの年代の多くの女性の方が経験する体の変調…更年期を迎えております。

私が直面している嫌な症状の一つはホットフラッシュです。
体の内部から急にぐわーっと熱くなる症状で、所謂体調不良でおこる発熱症状とは異なり何とも不快です。熱いと思って服を脱ぐと急に寒くなってきたりもして、洋服を着る時は常に脱ぎ着のしやすいものを選んで調節しています。

ここで困るのが着物です。
着物は、着物に帯を締めている状態から暑かったときに、人前でこれ以上脱ぐことが出来ません。

先日同年代で、私と同じ症状で悩まれている生徒さんと、
「昔、着物生活が主流だった頃の人々は、こういう時、どうされていたんでしょうかね?」
という話になりました。
話の結論としては「人生50年と言われていた位の年代だったら、更年期を迎える前に多くの方は亡くなっておられたのでは? そもそも更年期を経験しないので、これが原因で不自由を感じることはなかったのでは?」ということになりました。

私も更年期を迎えるまでは更年期の大変さなど考えてみたこともありませんでしたし、むしろ冷え性で悩んでいた位でしたから、
「着物は補整(くびれた部分にタオルやコットンをつけるなど)をして着るし、お腹周りは帯を巻きつけるので着ているだけで体を温めてくれる着心地の良いものだ」
と思っていましたが、ホットフラッシュが起きてきた時は、とたんに閉口してしまいした。すっきり綺麗に着るための補整はこの時期は少し我慢し、着心地良く楽に着ることを優先しなければ、やってられません。

…と、ここまで書いてきて、私の、着物生活をしていた祖母は86才と当時としては長生きだったことを思い出しました。もう亡くなって40年近い年月が流れましたが、この問題、どうやって乗り切っていたのでしょう?
着物生活をされる方が減っている昨今、着物生活をしていた方に今になって聞きたかったことが沢山あります。しかし知る由もないので、更年期でも快適に乗り切る工夫を着物着用の時でも考えなければと思案し始めたところです。

何事も経験してみなければわからないことってありますね。
経験しているからこそその痛みも分かり、その改善も考えられるというものです。
私も若い方々にとっての先輩として乗り切りたいです。


川口着付個人教室
 http://www.wbcs.nir.jp/~yoko



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