今日は昼から「障害者の自立を考えるシンャWウム」がありました。
学校卒業後の就労移行から生活介護まで日中活動の現状と課題、そこから見えてくる学校教育の課題について交流しました。
はじめに特別報告2本「一人暮らしをしている当事者の願い」と「自立に向けた親の願い」。後者は講座や子育て支援教室でご存知の播本裕子さん。いつもながらかなり障害の重いわが子の例を通して学校教育、特に高等部教育と作業所実習の話し、そして入所施設からグループホームへの移行を通じた青年としてのわが子の自立への成長の過程をリアルに話していただきましたが、なんせ持ち時間10分。今後、じっくり聞く機会を設けたいと思いました。すべての子どもたちの自立につながる話だと思いました。
シンモフ報告は「一般就労を支えて~就労移行支援事業所からの報告~」「共同作業所づくりの到達点と課題」「特別支援学校からの地域移行を考える」「障害児教育(中学校)現場のホントの願い」で、コーディネーターは和歌山大学教育学部の山崎由可里先生。ここでは書きませんが、それぞれ実に興味深い話でした。
一つだけ、私が絶えずぽぽろの事業に引き寄せ、重ねて、その意義や今後の実現の可能性について思いをめぐらせたのは青年分野のとりくみです。つまり、ぽぽろのヤンボラ、ヤンクラの取り組みの将来構想についてです。
それは「専攻科」のとりくみです。
一昨年の12月のぽぽろの連続講座で鳥取大学付属特別支援学校の高等部・専攻科の意義と実践について渡辺昭男先生のお話を聞かれた方ならお分かりだと思います。つまり、あわてず・ゆっくりと青年期の自分さがし・自分くずしを保障しつつ自分で進路や仕事を選び取る力を育てる高等部の卒業後の2年課程、それが「専攻科」(詳しくは鳥取大学付属特別支援学校のホームページ参照)です。
最近では和歌山や愛媛などで、自立支援法の就労移行支援事業を使った「専攻科」づくり(内容が)の取り組みが広がろうとしています。今日の、就労移行支援事業所からの報告にも就労移行のあり方として「企業就職がゴールだとは思っていまっせん。2年後は作業所でもいいと思っています。2年間異集団のなかで、いろんな体験ができるようにしたいと思っています。いろんな仕事があるということを知ってほしいと思っています。」と結んでありました。また、就労するためには定着支援が大切であること、社会生活をする上での学習も必要であること、集団実践と個別実践が必要であることなどが提起されていた。学校教育にもつながる問題提起でもあるし、まさに、ぽぽろがめざす「専攻科」づくりの方向性でもあることに密かに確信を持った。
「就労しなければならないとばかりに、一般就労に追い込む高等部教育」「公的な支援に頼らず、就労して税金を払う障害者になりなさい」と「義務としての自立」を押し付ける自立支援法をはじめとする自立観…。
それに対して当事者の側からとらえる「権利としての自立」、その内容としての経済的な「自立」(お互いに依存しあいながらの自立)と自分づくりや自分さがしなど自己決定権を尊重した生き方にかかわる「自律」という考え方。
学校教育でも福祉でも二つのこの「じりつ」の視点や保障が大切だと感じた。つまり、「出口」の確保で完了しない進路保障、「就労移行」という「出口」の確保で終わってはならない作業所実践・就労移行支援事業が指摘され、発達保障実践の大切さが明らかにされた。
1979年の養護学校(支援教育)の義務制度化にも触れながら「かつてできなかった事(夢のような相手にもされなかったような要求)が、○十年経って実現している!」。「おかしいな」と思うことには流されずにものを言い、「自立したい」という当事者の要求に根ざした実践・運動を粘り強くすすめましょうという呼びかけがあった。ぽぽろにも当てはまることばではないかと思った。「専攻科」づくりというのはすでに存在し、制度的にも多様な可能性を含んでおり、遠い話ではないのです。
学校卒業後の就労移行から生活介護まで日中活動の現状と課題、そこから見えてくる学校教育の課題について交流しました。
はじめに特別報告2本「一人暮らしをしている当事者の願い」と「自立に向けた親の願い」。後者は講座や子育て支援教室でご存知の播本裕子さん。いつもながらかなり障害の重いわが子の例を通して学校教育、特に高等部教育と作業所実習の話し、そして入所施設からグループホームへの移行を通じた青年としてのわが子の自立への成長の過程をリアルに話していただきましたが、なんせ持ち時間10分。今後、じっくり聞く機会を設けたいと思いました。すべての子どもたちの自立につながる話だと思いました。
シンモフ報告は「一般就労を支えて~就労移行支援事業所からの報告~」「共同作業所づくりの到達点と課題」「特別支援学校からの地域移行を考える」「障害児教育(中学校)現場のホントの願い」で、コーディネーターは和歌山大学教育学部の山崎由可里先生。ここでは書きませんが、それぞれ実に興味深い話でした。
一つだけ、私が絶えずぽぽろの事業に引き寄せ、重ねて、その意義や今後の実現の可能性について思いをめぐらせたのは青年分野のとりくみです。つまり、ぽぽろのヤンボラ、ヤンクラの取り組みの将来構想についてです。
それは「専攻科」のとりくみです。
一昨年の12月のぽぽろの連続講座で鳥取大学付属特別支援学校の高等部・専攻科の意義と実践について渡辺昭男先生のお話を聞かれた方ならお分かりだと思います。つまり、あわてず・ゆっくりと青年期の自分さがし・自分くずしを保障しつつ自分で進路や仕事を選び取る力を育てる高等部の卒業後の2年課程、それが「専攻科」(詳しくは鳥取大学付属特別支援学校のホームページ参照)です。
最近では和歌山や愛媛などで、自立支援法の就労移行支援事業を使った「専攻科」づくり(内容が)の取り組みが広がろうとしています。今日の、就労移行支援事業所からの報告にも就労移行のあり方として「企業就職がゴールだとは思っていまっせん。2年後は作業所でもいいと思っています。2年間異集団のなかで、いろんな体験ができるようにしたいと思っています。いろんな仕事があるということを知ってほしいと思っています。」と結んでありました。また、就労するためには定着支援が大切であること、社会生活をする上での学習も必要であること、集団実践と個別実践が必要であることなどが提起されていた。学校教育にもつながる問題提起でもあるし、まさに、ぽぽろがめざす「専攻科」づくりの方向性でもあることに密かに確信を持った。
「就労しなければならないとばかりに、一般就労に追い込む高等部教育」「公的な支援に頼らず、就労して税金を払う障害者になりなさい」と「義務としての自立」を押し付ける自立支援法をはじめとする自立観…。
それに対して当事者の側からとらえる「権利としての自立」、その内容としての経済的な「自立」(お互いに依存しあいながらの自立)と自分づくりや自分さがしなど自己決定権を尊重した生き方にかかわる「自律」という考え方。
学校教育でも福祉でも二つのこの「じりつ」の視点や保障が大切だと感じた。つまり、「出口」の確保で完了しない進路保障、「就労移行」という「出口」の確保で終わってはならない作業所実践・就労移行支援事業が指摘され、発達保障実践の大切さが明らかにされた。
1979年の養護学校(支援教育)の義務制度化にも触れながら「かつてできなかった事(夢のような相手にもされなかったような要求)が、○十年経って実現している!」。「おかしいな」と思うことには流されずにものを言い、「自立したい」という当事者の要求に根ざした実践・運動を粘り強くすすめましょうという呼びかけがあった。ぽぽろにも当てはまることばではないかと思った。「専攻科」づくりというのはすでに存在し、制度的にも多様な可能性を含んでおり、遠い話ではないのです。