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パリで美術三昧 <ジャックマール・アンドレ美術館 2 ターナー特別展>

2020-10-02 00:39:22 | 素晴らしき世界/パリ/美術
『ヴェネチアの祝祭』1845 (晩年の作)



ヨーロッパ絵画の『朦朧体』の元祖
ジョゼフ・ウイリアム・ターナーも
まだ若い頃は
アカデミックな(美術大学風の/宮廷風の)絵を描いていた

『アエネアスとシビル』1798
ターナー23歳の作


その後の10〜15年間ほどは裕福なパトロンに恵まれ
順調に「大向こう受け」するアカデミスムに基づいた描き方で
作品を次々と発表した

『ペンブロックシャー、キガレン城』1798〜90



『リッチモンドヒル丘と橋のある風景』1808


しかし

『ハンニバル軍のアルプス越え』1812

このように
1810年に入ると既に
闇を表現の主体にした朦朧とした独特の空間表現も
始まっていた



『美しい岩の上の灯台』1819

しかし30歳代ではまだまだこのような
具象に則った劇的な表現が多い

その後は
闇の中の光の扱いより霞がかった空間を透しての光の具合へと
変わってゆく

『モルトレイク湖の湖畔のテラス』1827


『ネミ湖』(1827〜8)


『黄金のブランチ』1834


『ヴェネチア、ドージュ(元首)の船出の式典』1835


『ヴェネチアの波止場、元首の宮殿』1844


『イルカのいる荒れた海』1835〜40



『岸辺に近くヨット』1844〜45



『墓参』1850

ジョゼフ・ターナー
亡くなる前年の作品


「光とは
明るいか暗いかではなく
今目にしている色彩こそが今この時の光の効果であること」
(クロード・モネ)

という発見から
『印象主義』という表現方法を編み出したモネは
中央の画壇からは批判され無視され
もがいていた時

イギリスに渡って
ターナーの作品に触れて
自分がやっている事は間違ってはいなかった
自信を取り戻した。


『紅の朝日』1830〜40頃

この
ターナーの水彩画に
モネが大きなインスピレーションを得たことは
感じ取れる方はお分かりになるはず


ターナーは油彩も素晴らしいが
「水彩画」
にも
また特に秀でていた

次回は
その水彩画をご紹介することにしよう

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以下のサイトも御覧ください
https://veritas21.com 『こんな旅がしてみたい 誰も真似のできない 旅のプランナー』



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