住宅リフォームな生活

お仕事は町のリフォーム屋さん。普段の生活はこんな感じです

なにやってるんだよ その18

2014-01-09 | お兄ちゃん
大きめの喪服を着た私を見た母は
松坂慶子に似ていると言った(体形が)
ショックです


葬儀もすんで
年も改まった
思い出して泣くこともある
今を大切にするようになった気がする


今日のひとこと
保険を真剣に考えるようになった
 いや ほんとにそうなるよ

なにやってるんだよ その17

2014-01-09 | お兄ちゃん
子供たちにはとうとう見舞いに来させなかった
子供の記憶に残るおじさんの最後の姿が痛々しいのが嫌だったから

長兄の子供は見舞いに来たが
小学生の子供はショックでその晩寝付けないで困ったらしい
ちょとかわいそう

今日のひとこと
お兄ちゃんも見せたくなかったでしょ?







なにやってるんだよ その16

2014-01-09 | お兄ちゃん
看護師詰め所 集中治療室 701号室 トイレ

病院のドアの上にはその部屋の名前が書かれているはず
ひとつだけ名前のないドアがあり、曇りガラスの向こうには明かりがついていなかった
ストレッチャーに移された次兄と私たちは名前のないドアをあけて入った
業務用エレベーターだった
それで地下に降りた
一般のエレベーターには乗せないんだ
他の人の心情や途中出会うこと考えると当然のこと
地下につくと銀色の四角いドアが壁に並んでいた
冷蔵庫かな?
祭壇のある簡素な部屋にろうそくとお線香を用意してくれた
家族の次に先生と看護師さんが順番にお線香をあげてくれた
葬儀社がくるまでのしばらくの間待った
長兄が
風もないのにカーテンが動くことあるだろ
と言う
ああ、この場でこの会話、看護師さんたち変わった家族と思ってるだろうな

葬儀社の車が来た
次兄を乗せ、空席は二つだったので母と長兄が乗り
残った私は看護師さんたちに囲まれて車を見送った
非常に気まずい
やれやれ終わったなんてと笑顔になるわけにはいかない状況なので
それまで張り詰めていた気持ちを緩める事でうわっと泣いた
これで一般的な家族と思ってもらえたのではなかろうか
ひとりの看護師さんが出口に案内してくれた
私にも兄がいるんですよ
と話をしてくれた
どうぞ元気なうちに会って思い出作ってください、という趣旨のことを言ったつもりだが
伝わっただろうか
外に出る頃には涙は止まり、お礼を言って分かれた
いい病院だった
母も看護師さんや先生の丁寧な対応には感謝していた


今日のひとこと
夜の街は何も変わらずきれいだった


なにやってるんだよ その15

2013-12-14 | お兄ちゃん
その日は病院へ行かないつもりだった



次兄が倒れてからは毎日病院へ行っていたが
毎日仕事を休むのは一緒に仕事をしている義妹に悪かったし
まだまだ先のことだろうと油断してきたのもあった
週末には母と泊まりの付き添いを交代するつもりでいたので
一日くらい行かなくてもいいだろうと思っていた

涙声の母から電話をもらって病院へかけつけた
脈拍やら心拍やら表示された機械がなく
人工呼吸の管も
点滴もつけていない次兄はただ眠っているようだった
看護師さんが二人 次兄のひげをそって
体をふいてくれていた

今日のひとこと
身内の体をきれいにしてくれているのって
なんか照れる・・・

なにやってるんだよ その14

2013-12-07 | お兄ちゃん
病院にいく前に百貨店に行った
喪服を買うためだ
結婚後じわじわと贅肉の増えた私はとうとう持っている喪服が入らなくなった
近所の方のお葬式で着たときに後ろのファスナーが閉まらないので
あけたまま上着を着てごまかした
それから買い換えないと思いつつ用意をおこたっていた
まさかこなん状況で用意しなければならない羽目になるとは
売り場には色々あって
ありがたいことに前開きのアンサンブルがあった
体が堅いので後ろファスナーにはいつもてこずっていたが
これなら楽に脱ぎ着ができる
サイズは以前より2号も大きいものを買った
余裕をみたサイズ選びが数日後私にショックをもたらすとは・・・

今日のひとこと
いや、その前にやせろって自分!

なにやってるんだよ その13

2013-12-05 | お兄ちゃん
翌日 病室に行くと母はいなかった
個室に入る条件として家族が泊り込むこととなっていたため
母は日中家に帰ってフロに入り、夕方病院へと来ていた
付き添いで寝る場所は巾が60センチくらいの長いすだったが
母は転げ落ちなかったというから驚きだった
病室に次兄とふたりきりになったのははじめてだったので
「お母さん悲しませてなにやってるんだよ、お兄ちゃんのバカ」
と、横たわる次兄を見下ろしながら言ってやった
思い切り泣いた

今日のひとこと
聞こえてますか?

なにやってるんだよ その11

2013-11-22 | お兄ちゃん
個室なので親族以外にも見舞ってもらえるようになり
会社の方やお友達に来ていただけた
もう目を開けないのはあきらかなので皆さん話しかけながら涙ぐんでいる
それを見る母も涙ぐむので
それを見る私はつらかった

今日のひとこと
個室はいいもんです
同室の方に気を使わないので
その分だけでも気が楽です

なにやってるんだよ その12

2013-11-08 | お兄ちゃん
個室なので家族会議もできる
斎場をどうするか話をした
次兄は横で息をしているのに
不謹慎と思うかもしれないが
父のときの経験から先に決めておかないと
あわてるのはわかっている
病院から家に連れて帰るのも葬儀社のお世話にならなければならいからだ
最近の研究で本人は実は聞こえているらしいとういうのをテレビで見たことがある
(お兄ちゃん聞こえてるの?ごめん)

5年前に父が亡くなったときは司法解剖にまわされたため葬儀が遅れた
そのおかげというとなんだが葬儀社を決める時間ができて助かった
何箇所か見に行こうと警察を後にした私たちはとりあえず
生前父がここにしろと言った葬儀社へ行った
いくら父のご指定でも変なところでは納得しなかったが
新しく、丁寧な対応だったのであっさりで決まってしまった
次の日、病院に司法解剖で異常なしということがわかり
病院から遺体を引き取ったのは次兄だった

今回は母が家族葬で済まそうというのではじめは小さな斎場を探していた
が、お見舞いに来て頂いた方々と話をしていると
連絡があちこちにまわっているらしく話が大きくなっているようで
お見舞いに来れなかった方や
会社の関係の手前、きちんと葬儀しなければならない雰囲気となり
結果 父と同じ葬儀社にお願いすることとなった


今日のひとこと

自分で指定した父は偉い

なにやってるんだよ その10

2013-11-03 | お兄ちゃん
長兄と母が来た
次兄が先に行ったという病院へよってCT画像をもらってきたのだ
その病院は責任を感じてか次兄を受け入れると言っている
とりあえずほっとした
もらってきたCTを昨日はいなかった専門の先生と見たけど
確かになにも写っていないという
あっても他病院の誤診を言わないだろうと
後で長兄と笑った
動かすなんてとんでもない状態だとは言ってくれたので
個室の集中治療室に入れることのなった

今日のひとこと
信じるしかないです


なにやってるんだよ その9

2013-10-31 | お兄ちゃん
次の日 病院へつくと母と長兄はまだ来ていなかった
何時に集合と決めていた訳ではないので気長に待った
携帯は通話かメールしかしない私はやることもなくぼーとしていた

父が亡くなった時、病院に運ばれたから来るように連絡をくれたのは次兄だった
やさしい次兄は私を驚かさないように静かに話してくれた
「おとうちゃまが倒れたからすぐに来て。
あぁ・・・急いでも間に合わないけど・・・」
すこしおどけるのも次兄らしい
父は倒れて病院に搬送されたときはわずかに生きていたらしいが
まもなく亡くなった
府庁で野鳥の会への委託の仕事の最中に大量出血、
あまりに出血が止まらないものだから病院で死亡が確認されると
不審死扱いですぐ警察に運ばれてしまった
鳥インフルエンザが心配されていた時期の上
当時の知事はあまりに有名すぎたので
同じ館内での出来事を軽視して重大なことが後から発覚すると
責任問題となるとこまるから大事をとったのだろう
と私は勝手に解釈している
私が病院にかけつけたときにはすでに運ばれた後で
運ばれた後も出血は止まらなかったそうだ
家族にはショックな姿という配慮から
父に対面したのは出血の止まった夕方
場所は警察署の地下にある安置室だった
不謹慎にも普通来られない場所を見ることに
わくわくしていた
ドラマのようないい部屋ではない
駐車場の片隅の狭いコンクリートの壁の部屋というより
物置のような場所
寝袋?から頭部を出して寝かせ、枕元にはろうそくと線香を用意してくれていた
裸であろう姿で袋に入れられ、壁にいくつか並んだ冷蔵庫に入れられる父が
寒そうでかわいそうだった
私たち家族はだまって父を見ていた

今日のひとこと
次兄はまだ生きている
まだ良しとしよう